管理栄養士の過去問
第27回
臨床栄養学 問141

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第27回 管理栄養士国家試験 臨床栄養学 問141 (訂正依頼・報告はこちら)

透析を受けている患者の食事療法に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • 血液透析では、リンを1,200 mg/日以上とする。
  • 血液透析では、カリウムを制限しない。
  • 腹膜透析では、たんぱく質を0.5 g/kg 標準体重/日とする。
  • 血液透析では、食塩を0.3 g/kg ドライウエイト/日とする。
  • 腹膜透析では、摂取するエネルギー量は透析液から吸収されるエネルギー量を差し引いて求める。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正解は 5 です。

1:血液透析では、リンを700~800mg/日以下とします。
腎臓のリン排泄機能が弱くなっていること、及び血液透析でのリン排泄にも限界があるため、透析患者は血中リン濃度の高値に注意が必要です。

2:血液透析では、カリウムを2,000mg/日以下に制限します。
これも、腎臓のカリウム排泄機能が弱くなっているためです。摂取目安は1,500mg/日です。

3:腹膜透析では、たんぱく質を0.9~1.2g/kg標準体重/日とします。
腹膜透析の場合、腹膜にたくさんある小さな孔から、体たんぱく質が透析液に漏れ出てしまいます。そのため、透析導入前の保存期とは逆に、たんぱく質不足に注意が必要です。

4:血液透析では、食塩を0.15g/kgドライウエイト/日とします。
ドライウエイトとは、透析患者が毎回の透析後に目標とする体重のことです。
通常尿などとして排泄されるべき水分をうまく調節できない透析患者は、次の透析までに水分がどんどん身体に溜まってしまうため、その量をコントロールする必要があります。しかし、通常の体重測定ではこの水分量を考慮することが難しいため、ドライウエイトを用いて管理します。

5:腹膜透析では、身体から水分を引き出すために、透析液が血液よりも高糖度になっています。この透析液から身体に取り込まれるブドウ糖は、エネルギーに換算すると数百kcalになるため、無視はできません。当然、他からの摂取量を抑える必要があります。

参考になった数19

02

1. 血中のリンの値が増えると、関節や血管に石灰化がおこったり、心筋梗塞、脳梗塞などをひきおこすおそれがあります。血液透析ではリンを制限する必要があるので誤となります。たんぱく質g×15mg以下とします。

2. 血液透析ではカリウムは2000mg/日以下と制限するので誤となります。

3. 腹膜透析では0.9~1.2g/標準体重kg/日とするので誤となります。

4. 血液透析では、食塩を5~8g/日以下、0.15g/ドライウエイトkg/日とするので誤となります。

5. 腹膜透析では、消費-透析液からの吸収エネルギーで算出します。よって正となります。

よって正解は、5. となります。

参考になった数4

03

正解は 5 です。

臨床栄養学/疾患・病態別栄養ケア・マネジメントからの出題です。

1:透析患者の食事基準でリンは、たんぱく質(g)×15以下とされています。

2:カリウムは2,000㎎/日以下と制限されています。

3:腹膜透析ではたんぱく質を0.9~1.2g/kg標準体重/日とします。

4:食塩は6g/日未満とします。

5:文章の通りです。

参考になった数3