管理栄養士の過去問
第26回
食べ物と健康 問55

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第26回 管理栄養士国家試験 食べ物と健康 問55 (訂正依頼・報告はこちら)

食品コロイドに関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
  • ショートニングは、窒素ガスが分散したコロイドである。
  • 加熱した寒天は、冷やすとゾルに変化する。
  • ヨーグルトは、たんぱく質が酸で凝固した沈殿ゲルである。
  • クリームからバターを作るとき、エマルションはO/W型からW/O型に転移する。
  • 卵白は、親水コロイドである。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正解は 2 です。

食べ物と健康/食品の機能からの出題です。

1.ショートニングは窒素ガスの中に油が分散しています。

2.寒天はゲル化剤の一つです。冷やすとゲルに変化します。

3.ヨーグルトは牛乳のたんぱく質の一つであるカゼインを乳酸菌によってpHを下げ凝集させたものです。

4.クリームは水中油滴型ですが、バターは油中水滴型です。

5.卵白は水溶性たんぱく質で親水性があります。

参考になった数15

02

正解は 2 です。

加熱した寒天は、冷やすとゲルに変化します。
液体中に個体が分散し流動性のあるものを「ゾル」
流動性を失ったものを「ゲル」といいます。
寒天は加熱した状態は「ゾル」で冷やして固まると「ゲル」になります。

1.ショートニングは、硬化油や植物油に窒素ガスを吹き込み練り合わせながら冷却したものです。
分散媒が固体で、分散質は気体のコロイドです。

3.ヨーグルトは、たんぱく質(カゼイン)を酸(乳酸菌)で凝固した沈殿ゲルです。

4.牛乳や生クリームはO/W型(水中油滴型)のエマルションで、バターはW/O型(油中水滴型)エマルションです。

5.親水コロイドとは粒子が水分子と結合しており、電気分解質の投入に対しても安定していて、沈殿しにくいものをいいます。

参考になった数5

03

正解:2

加熱した寒天は冷やすとゲルに変化します。
ゲルとはゾルがゼリー状に固化したものをいい、ゾルとはコロイド溶液のことで流動状態にあることを言います。つまり、寒天は加熱するとゾル状に、冷やして固まるとゲル状になると言えます。
1.ショートニングとはクッキーなどのさくさくした食感を表すことが語源になっています。ラードの代用品として硬化油に窒素ガスや空気を吹き込み、固形状・半固形状に練り上げて作られます。

3.ヨーグルトはカゼインというタンパク質を乳酸菌で凝固した沈殿ゲルです。

4.クリームからバターを作るとき、エマルションはO/W型からW/O型に転移します。油滴が水に分散する水中油滴型エマルション(O/W型)にはマヨネーズや生クリームなど滑らかな物が、油の中に水分が分散する油中水滴型エマルション(W/O型)にはバターやマーガリンなどが分類されます。

5.親水コロイドとはコロイド粒子の親水性が大きく、表面が水和しているコロイドのことを言います。親水コロイドは安定性があり少しの電解質では疎水コロイドのように沈殿することはありません。卵白の他にでんぷんやゼラチンも親水コロイドです。
疎水コロイドとは水との親和力が小さく不安定で少しの電解質で凝析、沈殿してしまいます。金属などがその例です。

参考になった数1