管理栄養士の過去問
第26回
公衆栄養学 問163
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問題
第26回 管理栄養士国家試験 公衆栄養学 問163 (訂正依頼・報告はこちら)
食事調査法に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- 食物摂取頻度調査法は、陰膳法に比べて、調査費用が高い。
- 24時間思い出し法は、食事記録法に比べて、習慣的な食事内容が変更される可能性が大きい。
- 食事記録法は、食物摂取頻度調査法に比べて、回答者の負担が小さい。
- 24時間思い出し法は、食事記録法に比べて、回答者の記憶への依存度が高い。
- 24時間思い出し法は、食物摂取頻度調査法に比べて、一度に多くの対象者に調査が可能である。
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この過去問の解説 (3件)
01
2.24時間思い出し法は、過去の食事を聞き取って調査する方法であるため、調査によって食事内容が変更されることはありません。しかし、食事記録法は現在の食事を記録する方法であり、対象者への負担が大きくなるため、食事に影響を与える可能性が高くなる可能性があるといえます。
3.食事記録法は、対象者が一定の期間に摂取した食事を記録する方法であるため、回答者への負担が大きくなります。
4.24時間思い出し法は、対象者が調査対象となる期間のうちに、何をどのくらい食べたのかを思い出してもらって調査していく方法なので、回答者の記憶にほとんど頼っているといえます。
よって、正しい答えとなります。
5.24時間思い出し法は、栄養士などが回答者に対して1対1で聞き取りをする方法なので、一度に多くの対象者に対して調査するということは不可能です。
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02
◎長所:長期間の摂取事態を把握するのに適しており、調査が簡便で回答率が高いです。調査方法を機械化することができ、費用がそれほど高価でありません。
×短所:食べたものを直接データ化する方法ではなく、リストアップされていない食品の情報は得られないことです。得られた情報の信頼度は低く、日間変動に関する情報は得られません。
よって誤となります。
2. ★24時間思い出し法…食べた後に食べたものを思い出す方法で、面接によって行われます。
◎長所:自由形式の面接では稀にしか食べない食事に関する情報が得られ、面接時間も比較的短く、調査期間を正確に定義できます。
×短所:対象者の短期記憶に頼っており、摂取量を正確に推定することが困難であり、他の方法に比べ摂取量が過小に申告される傾向があります。個人内変動に関する情報は得られず、面接者の間のばらつきに弱いということもあります。
よって、誤となります。
3. ★食事記録法…ある指定された期間に食べた物を指定された記録票に記録する方法です。期間は連続する3,4日間以内に留められます。
◎長所:2日またはそれ以上の日数の調査では個人内および個人間のばらつきに関する情報を得ることができ、複数日間の記録は普段の食事に基づいて個人を群分けすることができます。自由記入式の記録方式からは、摂取頻度の低い食品に関する情報が得られ、対象者は記憶に頼る必要がありません。
×短所:識字力と高い協力が必要です。自宅外で食べた食品の正確さが劣り、記録するという行為により、食事パターンが変わったり、記録を変えられることもあります。負担が大きいので回答率は低くなります。
よって負担は大きいので誤となります。
4. 上記より正となります。
5. 食事摂取頻度調査法の方が機械化しやすく多くの人数の調査が可能であるため誤となります。
よって正解は、4. となります。
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03
・食物摂取頻度調査法:定めた食品の摂取頻度を調査票を用いて質問する。
メリット→簡単に調査を行える。データ処理の時間と労力が少ない。
デメリット→得られる結果が限られている。
・陰膳法:摂取した食物と同じものを化学分析する。
メリット→対象者の記憶に依存しない
デメリット→対象者の負担が大きい。手間と費用がかかる
・24時間思い出し法:前日の食事を調査員が対象者に質問する。
メリット→対象者の負担が少ない。
デメリット→対象者の記憶に依存する。
・食事記録法:調査対象者が自分で調査票に記録する。(秤量法、目安法)
メリット→対象者の記憶に依存しない。
デメリット→対象者の負担が大きい。
以上から、
1.× 費用はかかりません。
2.× 習慣的な食事内容は変更されにくいです。
3.× 回答者の負担が大きいです。
4.○ その通りです。
5.× 食物摂取頻度調査法の方が一度に多くの対象者に調査が可能です。
よって正解は4です。
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