管理栄養士の過去問
第25回
応用栄養学 問103

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問題

第25回 管理栄養士国家試験 応用栄養学 問103 (訂正依頼・報告はこちら)

「日本人の食事摂取基準(2010年版)」の推定エネルギー必要量に関する記述である。正しいのはどれか。
  • 小児の値は、国民健康・栄養調査報告を基に策定した。
  • 高齢者の身体活動レベルは、成人の値から推定した。
  • 身体活動レベルは、1日当たりの総エネルギー消費量を体重で除したものである。
  • 乳児では、人工乳摂取量を基に策定した。
  • 妊婦では、エネルギー蓄積量を加味した。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は 5 です。

応用栄養学/食事摂取基準の基礎的理解からの出題です。
現在は日本人の食事摂取基準2015年版が最新ですので、そちらで解説をいたします。

1.小児の値は、基礎代謝量・二重標識水法による身体活動レベル・組織増加分のエネルギー蓄積量から策定されました。

2.高齢者を対象とした二重標識水法から得られた結果を使って求められました。

3.体重ではなく、1日当たりの基礎代謝量で割ります。

4.海外で行われた二重標識水法によるエネルギー消費量の結果を日本人にあてはめて算出しています。

5.記載の通りです。

参考になった数5

02

正解は5.【妊婦では、エネルギー蓄積量を加味した。】です。

以下、詳細の説明です。
(「日本人の食事摂取基準(2010年版)」に基づき、解説しています。)

1.×
推定エネルギー必要量は、
二重標識水法により測定された総エネルギー消費量から計算した
身体活動レベルを用いて策定されました。
なお、推定エネルギー必要量は、
「身体活動レベル=1日当たり総エネルギー消費量/1日当たりの基礎代謝」
で求められます。
小児の場合は成長に伴う組織の増加を考慮する必要があるため、
エネルギー蓄積量を追加しています。
推定エネルギー必要量(kcal/日)=基礎代謝量(kcal/日)×身体活動レベル+エネルギー蓄積量(kcal/日)

2.×
高齢者の身体活動レベルは、健康で自立した人を対象として測定し、
1.70としています。

3.×
身体活動レベルは、二重標識水法で測定された総エネルギー消費量を
基礎代謝量で除した指標と定義されます。
身体活動レベル=1日当たり総エネルギー消費量÷1日当たりの基礎代謝量

4.×
乳児も小児と同様に、身体活動に必要なエネルギーに加えて、
組織合成に要するエネルギーとエネルギー蓄積量相当分を摂取する必要があります。
そのうち、組織の合成に消費されたエネルギーは総エネルギー消費量に含まれるため、
推定エネルギー必要量は次の計算となります。
推定エネルギー必要量(kcal/日)=総エネルギー消費量(kcal/日)+エネルギー蓄積量(kcal/日)

5.○
妊婦では胎児と母体の組織の増加に相当するエネルギーを、
授乳婦では泌乳に必要なエネルギー及び産後の体重変化に相当するエネルギーを考慮しています。

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03

1. 小児の値は、二重標識水法で求めています。

2.高齢者の身体活動レベルは、健康で自立している人えお直接測定して求めています。

3 . 身体活動レベルは、1日当たりの総エネルギー基礎代謝量で除したものである。

4. 乳児では、目安量を算定するものとして、具体的には「母乳中の栄養素濃度」と「健康な乳児の哺乳量」の積としました。

5.正解です。
妊婦では、妊娠によるエネルギー消費量の増加分と、エネルギー蓄積量を考慮します。

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