管理栄養士の過去問
第32回
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問24
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問題
第32回 管理栄養士国家試験 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問24 (訂正依頼・報告はこちら)
症候に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- ショック状態では、血圧が上昇している。
- 低血糖になると、交感神経が刺激される。
- チアノーゼは、貧血で出現しやすい。
- 体重は、バイタルサイン( 生命徴候 )に含まれる。
- 浮腫は、血漿膠質浸透圧の上昇により出現する。
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この過去問の解説 (3件)
01
1.ショック状態になると、血圧が低下し、脳の機能不全や失神を起こすことがあります。
2.低血糖とは、インスリンが過剰な状態のことをいいます。血糖値が下がり、70mg/dL程度になると、「交感神経症状」が現れ、汗がでたり、脈が速くなったり、顔面蒼白などの低血糖症状が出始めます。
3.チアノーゼは酸素と結合していない還元ヘモグロビンが血中に5g/dL以上増えることで出現するといわれています。従って、血中ヘモグロビンの絶対量が減少している貧血患者は、チアノーゼが出現しにくいと考えられます。
4.バイタルサイン(生命兆候)は、意識、血圧、脈拍、呼吸、体温の状態が判断材料となり、体重は含まれません。
5.血漿膠質浸透圧とは組織から血管内に水を移動させる力のことです。血漿中の蛋白質の濃度が低下すると、間質から血液に水を移動させる力が弱まり、間質に水が溜まります。このことから、浮腫は、血漿膠質浸透圧の低下により出現します。
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02
低血糖になると交感神経が刺激され、血糖が上がります。
1.誤りです。
「ショック」とは、生体への侵襲に対する生体反応の結果、臓器の血液が維持できなくなり、生命の危機に至る急性の症候群と定義されています。血圧は、収縮期血圧が90㎜Hg以下、あるいは通常の血圧より30㎜Hg以上低下した時としています。
3.誤りです。
チアノーゼは、動脈血中の酸素飽和度が低下し、還元ヘモグロビン量が5g/dl以上になると現れます。貧血患者は、血中ヘモグロビンの量が減少しているので、チアノーゼは出現しにくいです。
4.誤りです。
体重は、バイタルサインに含まれません。意識・血圧・脈拍・呼吸・体温の状態が判断材料となります。
5.誤りです。
膠質浸透圧とは、アルブミンによって生じる浸透圧のことです。血管内には、水分が多く存在しているが、膠質浸透圧の力で水分を血管内に引き付けています。しかし、アルブミンが不足し、血漿膠質浸透圧が低下すると、血管内に水分をひきつけておく力が弱まるので、血管内の水分が組織間液へ移動してしまいます。その結果、浮腫が生じます。
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03
(1)誤り。
ショック時は血圧は低下します。
(2)正解。
低血糖になると、交感神経が刺激され、血糖を上げようとします。
(3)誤り。
チアノーゼとは、皮膚表層部分が青紫色に変色した状態になります。
動脈血中の酸素飽和度が【低下】し、【還元】ヘモグロビン量が【5g/dl以上】になると現れます。
(4)誤り。
体重はバイタルサインには含まれません。
バイタルサインとは、呼吸と循環の状態を示すものです。
(5)誤り。
浮腫は、血漿膠質浸透圧の【低下】により出現します。
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