管理栄養士の過去問
第34回
午前の部 問74
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
第34回 管理栄養士国家試験 午前の部 問74 (訂正依頼・報告はこちら)
空腹時の脂質代謝に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 脂肪組織では、リポたんぱく質リパーゼの活性が上昇する。
- 脂肪組織では、トリグリセリドの分解が抑制される。
- 肝臓では、脂肪酸の合成が促進される。
- 肝臓では、エネルギー源としてケトン体を利用する。
- 筋肉では、エネルギー源として脂肪酸を利用する。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
1.リポたんぱく質リパーゼは、血液中のリポたんぱく質に含まれるトリグリセリドを分解する酵素です。分解されたトリグリセリドは脂肪組織に取り込まれ、貯蔵されます。よって、このリポたんぱく質リパーゼが働くのは主に食後となるので、空腹時は活性が抑制されます。空腹時には、脂肪組織に貯蔵されているトリグリセリドを分解するためにホルモン感受性リパーゼの活性が促進され、エネルギーを生成します。
2.空腹時にはエネルギーを体内に蓄えられているトリグリセリドから生成する必要があります。よって、トリグリセリドの分解は促進されます。
3.肝臓は過剰な栄養が摂取され十分にエネルギーが生成できている状態のときに脂肪酸を合成し、体内に蓄えます。よって、空腹時には脂肪酸の合成は抑制されます。
4.空腹時に肝臓はエネルギー源としてケトン体を生成しますが、肝臓にはケトン体を利用する酵素がないため自身はエネルギーとして利用できません。肝臓で生成されたケトン体は脳を始め全身に運ばれそれぞれの場所でエネルギーとして利用されます。
5.正解です。空腹時には主なエネルギー源である糖が不足するため、脂肪酸を分解してエネルギーを生成します。
参考になった数28
この解説の修正を提案する
02
1.(誤)
空腹時において、脂肪組織では、リポたんぱく質リパーゼの活性が抑制されます。
リポたんぱく質リパーゼは、血液中のリポたんぱく質(キロミクロン、VLDL)に含まれるトリアシルグリセロールを分解します。
キロミクロンやVLDLが血液中に増加するのは「食後」であるので、リポたんぱく質リパーゼの活性が上昇するのは「食後」であるといえます。
2.(誤)
空腹時において、脂肪組織では、トリグリセリドの分解が促進されます。
ホルモン感受性リパーゼによって、脂肪組織に貯蔵してあるトリグリセリドを分解し、エネルギー源とします。
3.(誤)
空腹時において、肝臓では、脂肪酸の合成が抑制されます。
肝臓において、脂肪酸の合成が促進(エネルギー源貯蔵の為)されるのは主に「食後」です。
4.(誤)
肝臓は、エネルギー源としてケトン体を利用する事は出来ません。
ケトン体は骨格筋、心臓、腎臓などで、エネルギー源となりますが、肝臓のミトコンドリアにあるクエン酸回路では酸化分解されず、エネルギー源として利用する事が出来ません。
5.(正)
空腹時において、筋肉では、エネルギー源として脂肪酸を利用します。
参考になった数3
この解説の修正を提案する
03
1:誤
空腹時にはリポたんぱく質リパーゼの活性は抑制されます。
2:誤
空腹時にはトリグリセリドの分解は促進され、エネルギーを生成します。
食事直後にはトリグリセリドの合成が促進されます。
3:誤
空腹時には脂肪酸の合成は抑制されます。
食事後には脂肪酸の合成が促進され、体内にエネルギーを貯蔵します。
4:誤
ケトン体は、糖尿病や飢餓状態の時のエネルギー源として、
肝臓でアセチルCoAから生成されます。
アセトン、アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸がケトン体と呼ばれます。
肝臓にはケトン体をアセチルCoAに変換する酵素が無いため、
エネルギー源としての利用はできません。
5:正
空腹時には脂肪酸を分解することでエネルギーを生成します。
参考になった数1
この解説の修正を提案する
前の問題(問73)へ
第34回問題一覧
次の問題(問75)へ