管理栄養士 過去問
第39回
問103 (午後の部 問6)

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問題

管理栄養士試験 第39回 問103(午後の部 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

K社では、社員の多くが食塩を過剰に摂取しており、健康への関心が薄い。そこで、社員食堂で減塩を目指し、ナッジを活用した取組を実施することにした。効果が見込める取組内容として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
  • 社員の食塩摂取状況を、社員食堂の入口でデジタルサイネージに表示する。
  • 全てのメニューの食塩相当量を、社員食堂の食券販売機に掲示する。
  • 食塩を多く含むメニューを、提供しないようにする。
  • 減塩をアピールせずに、減塩メニューに魅力的な名称をつけて販売する。

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この過去問の解説 (2件)

01

ナッジ理論とは、人の行動変容を強要することなく、自然な形でより理想的な選択へと誘導する、行動科学の応用です。

この設問では、①減塩のための行動を強要していないか②自然な導きであるか③それによって行動変容が期待できるか、がポイントとなります。

選択肢1. 社員の食塩摂取状況を、社員食堂の入口でデジタルサイネージに表示する。

食塩摂取過剰を意識付けることはできるが具体的な行動変容は直接期待できないため、不正解です。

選択肢2. 全てのメニューの食塩相当量を、社員食堂の食券販売機に掲示する。

数値を掲示することで行動変容に繋がるかもしれませんが、塩分に特化した直接的なアピールであり自然な誘導ではないため、不正解です。

選択肢3. 食塩を多く含むメニューを、提供しないようにする。

提供しないということは選択ができないということであり、人の行動変容を強制しているため、不正解です。

選択肢4. 減塩をアピールせずに、減塩メニューに魅力的な名称をつけて販売する。

アピールせずに、魅力的な名称をつけることで自然に選択を誘導しようとしており、ナッジ理論に当てはまります。よって正解です。

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02

ナッジは、行動経済学の分野で用いられ、「そっと後押しをする」という意味の言葉です。

対象者が行動変容を促すために直接的な支援は行わず、自発的に望ましい行動をとれる仕組みを作る手法となります。

選択肢1. 社員の食塩摂取状況を、社員食堂の入口でデジタルサイネージに表示する。

不正解。

対象集団は行動変容への関心が薄いです。

食塩の摂取状況を伝えるだけでは、多少の意識づけが出来たとしても行動変容に繋がる期待は薄いと言えます。

選択肢2. 全てのメニューの食塩相当量を、社員食堂の食券販売機に掲示する。

不正解。

ナッジは対象者が自発的に望ましい行動をとれるように導く手法です。

食塩相当量の掲示は直接的な支援となるため当てはまりません。

選択肢3. 食塩を多く含むメニューを、提供しないようにする。

不正解。

行動を強制しているため不正解です。

選択肢4. 減塩をアピールせずに、減塩メニューに魅力的な名称をつけて販売する。

正解。

「減塩」のアピールをせずメニュー名を工夫しているため、自然な誘導となります。

まとめ

行動変容技法には様々な種類があります。

それぞれの特徴を知り、対象者に適切な支援をできるようにしましょう。

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