管理栄養士 過去問
第39回
問182 (午後の部 問85)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

管理栄養士試験 第39回 問182(午後の部 問85) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、問いに答えよ。

K透析クリニックに勤務する管理栄養士である。患者は、68歳、男性。15年前から高血圧症とCKDで通院加療し、食事療法を続けてきたが、病態が悪化してきたため当クリニックに転院し、週3回の血液透析に移行した。
身長165cm、ドライウェイト65kg、標準体重60kg。尿量300mL/日。血圧170/95mmHg。透析開始前の血液検査値は、総たんぱく質6.8g/dL、アルブミン3.3g/dL、尿素窒素86mg/dL、クレアチニン8.6mg/dL、ナトリウム140mEq/L、カリウム5.2mEq/L、リン4.8mg/dL、HbA1c5.5%。

血液透析導入1か月後に、2回目の栄養食事指導を行った。患者は、食事メモを持参した(表)。患者への助言として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
問題文の画像
  • 朝食に、牛乳を加えましょう。
  • 昼食の天丼は、野菜のかき揚げ丼にしましょう。
  • 夕食の揚げ出し豆腐は、湯豆腐にしましょう。
  • 夕食のいも料理は、1品に減らしましょう。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

血液透析中の食事療法では、

①十分なエネルギー確保

②適切な量のたんぱく質摂取

③検査値に応じたカリウム・リン制限の実施

④体重推移に応じた水分制限の実施

が必要となります。

選択肢1. 朝食に、牛乳を加えましょう。

✕ 不正解です。

血液検査にてカリウム高値となっています。牛乳等乳製品にはカリウムが多く含まれているため、追加は勧めません。

選択肢2. 昼食の天丼は、野菜のかき揚げ丼にしましょう。

✕ 不正解です。

設問より、この患者のたんぱく質必要量は60g〜70g/日前後が目安です。食事記録からたんぱく質の過剰摂取は認められないため、制限の必要性はありません。

 

選択肢3. 夕食の揚げ出し豆腐は、湯豆腐にしましょう。

✕ 不正解です。

この患者は、ドライウェイトでBMI23.8と標準体重の範囲内であり、エネルギー制限の必要性はありません。

選択肢4. 夕食のいも料理は、1品に減らしましょう。

○ 正解です。

芋類はカリウムを多く含んでおり、また葉野菜等と比較して水分中へ流出しにくいことも特徴です。

血液検査にてカリウム高値となっているため、摂取量を控える必要性があります。

参考になった数4