1級管工事施工管理技士の過去問
平成29年度(2017年)
問題A 問17

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問題

1級 管工事施工管理技術検定試験 平成29年度(2017年) 学科試験 問題A 問17 (訂正依頼・報告はこちら)

下図に示す冷房時の湿り空気線図において、空気調和機の外気取入れ量として、適当なものはどれか。
ただし、送風量は8,000m3/h、空気の密度は1.2kg/m3とする。
問題文の画像
  • 2,400m3/h
  • 3,000m3/h
  • 3,600m3/h
  • 4,000m3/h

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この過去問の解説 (3件)

01

1 の 2,400m3/h が正解です。

外気取入れ量は以下の式で求められます。

外気取入れ量 = 送風量 × 混合空気と室内空気の比エンタルピー差/外気と室内空気の比エンタルピー差

      = 8000 × (65 − 56) ÷ (86 − 56) 

      = 8000 × 9 ÷ 30

      = 2400 

設問の空気線図において

 外気の比エンタルピー:86

 室内空気の比エンタルピー:56

 混合空気の比エンタルピー:65

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02

正解 1 

設問文に「冷房時の湿り空気線図」とあります。

図は、①外気と②室内の空気が混合されて→④コイルで冷やされて放出され→室内を③の状態にするという冷房設計であると読み取れます。

①外気取り入れ直後と③安定状態(設計条件?)の外気負荷を考えます。

今、外気取り入れ量は不明ですのでこれを仮にQ0とおいておきます。

①と②の関係から全熱負荷を計算してみます。

全熱負荷 = 空気密度 × 送風量 × 比エンタルピー差

外気負荷[J/s] = 空気密度 × 外気取り入れ量Q0 × ( h1 - h2 )

   = 1.2 [kg/m3] x Q0[m3/h] x ( 86 - 56 )[kJ/kg(DA)]

   =36Q0 [kJ/h] ・・・式( 1 )

一方、③混合空気の送風量は8000m3/hとあるので、

外気負荷[J/s] = 空気密度 × 送風量 × ( h3 - h2 )

   =1.2 [kg/m3] x 8000 [m3/h] x ( 65 - 56 )[kJ/kg(DA)]

   =86400 [kJ/h] ・・・式( 2 )

設問は、送風量8000m3/hのときの外気取り入れ量をきいていますので、

式(1) = 式(2) とおいて

36Q0= 86400

Q0 = 2400 [m3/h]

===

もう一つの解き方として混合比に注目する方法があります。

混合比をkとして、③のエンタルピーh3は下記のように書けます。

h3 = kh1 + ( 1 - k )h2

これを展開してkについて整えると、

k = ( h3 - h2 ) / ( h1 - h2 ) ・・・式(3)

と表すことができます。

kは①外気と②室内空気の混合比ですので、

外気取り入れ量Q0、送風量Qとの関係は

k = Q0/Q ・・・式(4)

と表せます。

式(3)と式(4)より、

Q0 = kQ

 = Q x ( h3 - h2 ) / ( h1 - h2 )

 =8000 x ( 65 -56 ) / ( 86 - 56)

 =2400

解説の画像

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03

冷房時の湿り空気線図の問題です。

 

問題の空気線図の湿り空気の流れを表す、空調システムプロセス図を下記に示します。

さらに、その下に、問題図に手を加えた湿り空気線図をしまします。

 

図の➀は、室内図の空気の室内状態を表し、室内空気が冷却コイルに流れます。

図の②は、外気状態で、冷却コイルに流れます。

図の③は、室内湿り空気量と外気の湿り空気量が混合した状態で、②-➀の線分の中にあり、それそれの➀と②の質量比の逆比に按分した点③となります。

 

外気の取り入れ量をQとし、送風量をVとします。

外気の取入れ量は、➀と②の質量比の逆比に按分した点③ということから、次のような比率となります。➀、②、③のエンタルピーをh1、h2、h3として、

 

外気量比率= (h3-h1)/(h2-h1) = (65-56)/(86-56) = 3/10

          

したがって、外気量は送気量の3/10となり、8000×3/10=2400 m3/h となります。

 

 

 

選択肢1. 2,400m3/h

解説どおりの値です。

選択肢2. 3,000m3/h

理由は分かりませんが、誤った数値です。

選択肢3. 3,600m3/h

理由は分かりませんが、誤った数値です。

選択肢4. 4,000m3/h

理由は分かりませんが、誤った数値です。

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