1級管工事施工管理技士の過去問
平成30年度(2018年)
問題A 問5

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問題

1級 管工事施工管理技術検定試験 平成30年度(2018年) 学科試験 問題A 問5 (訂正依頼・報告はこちら)

図に示す水平な管路内を空気が流れる場合、B点の流速として適当なものはどれか。
ただし、A点における全圧は40Pa、B点の静圧は20Pa、A点とB点の間の圧力損失は5Pa、空気の密度は1.2kg/m3とする。
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この過去問の解説 (3件)

01

水平な管路内を空気が流れる場合のある点の「流速」を求める問題です。

この問題は「ベルヌーイの定理」にあてはめて求める問題です。

選択肢1. 3m/s

適当ではありません。

選択肢2. 5m/s

適当です。

ここであてはめる「ベルヌーイの定理」とは、簡単に述べると、流体が配管内などを流れるときの機械的エネルギーの保存則です。

ここでの問題で理解しておきたいのは、

A点での全圧 = 運動エネルギー + A点からB点までの圧力損失 + Bの全圧 ですのでそれにあてはめた式の中にv(流速)が出てきます。その式でvについて求めればよいのです。

全圧 = 1/2 × 流速² × 密度 + A~Bまでの圧力損失+Bの全圧

40  = 1/2 × v²  × 1.2 + 5 + 20

40  = 0.6v² + 25

0.6v²= 15

  v²= 25

  v=± 5       よって 5 m/sec   が正解となります。 

選択肢3. 10m/s

適当ではありません。

選択肢4. 15m/s

適当ではありません。

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02

正解 2 

5m/s

1.2v・v/2+20+5=40
Bの全圧+圧力損失 =Aの全圧

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03

水平な管路内を空気が流れるときの、2点間の物理量の違いを求める問題です。

 

A点とB点で有するエネルギー(運動エネルギー、位置エネルギー、圧力エネルギー)は、同じです。これが、ベルヌーイの定理です。

図では、水平に置かれた水管ですので、位置エネルギーは 0(ゼロ)となります。

したがって、A点とB点では、運動エネルギー+圧力エネルギーは等しくなります。

 

全圧と動圧と静圧は、ベルヌーイの定理から、運動エネルギーが動圧、静圧と動圧の和が全圧となります。(説明は省きます。)

A点とB点の、全圧、速度、静圧を、

A点では、PTa、va、Psa

B点では、PTb、vb、Psb

とします。なお、ΔPは圧力損失で、B点に加えます。

A点とB点をベルヌーイの定理に当てはめると、次の等式が成立します。

 

1/2・ρva2+Psa=1/2・ρvb2+Psb+ΔP………(A)

ここでρは、水の単位体積当たりの質量になります。

 

A点の静圧は、全圧―動圧ですので、Psa =PTa -1/2・ρva2 です。

上の等式(A)(ベルヌーイの定理)に数値を当てはめれば、

va2 =15/0.6=25 となるため、

va = 5 m/s

 

選択肢1. 3m/s

計算か、計算式の考えの誤りです。

選択肢2. 5m/s

解説どおりです。

選択肢3. 10m/s

計算か、計算式の考えの誤りです。

選択肢4. 15m/s

計算か、計算式の考えの誤りです。

まとめ

解説ではベルヌーイの定理や連続の式など流体問題を解く基本については、解説していません。この基本を押さえとけば、今回の問題は難しくなく解答できます。

また、単位についても触れていませんが、計算のポイントになるため、基本は押さえておいた方が良いでしょう。

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