1級管工事施工管理技士の過去問
平成30年度(2018年)
問題A 問7

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問題

1級 管工事施工管理技術検定試験 平成30年度(2018年) 学科試験 問題A 問7 (訂正依頼・報告はこちら)

熱に関する用語の組合せのうち、関係のないものはどれか。
  • 気体の状態式 ----------- ボイル・シャルルの法則
  • 熱力学の第二法則 ------- エントロピー
  • 熱伝導 ----------------- ステファン・ボルツマン定数
  • 熱伝達 ----------------- ニュートンの冷却則

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この過去問の解説 (3件)

01

正解 3

1 上記の通りになります。

2 熱力学の第二法則とエントロピーは関係があります。

熱力学の第二法則とは「熱が高温の物体か低温の物体へ移動する過程は不可逆である」という法則ですが、

「孤立系のエントロピーは不可逆変化において常に増大する」という法則としても知られています。

エントロピーとは不規則さなどの度合いを表す量のことです。

3 ステファンボルツマンの定数は熱放射と関係があります。

熱伝導はフーリエの法則になります。

4 熱伝達はニュートンの冷却則と関わりがあります。

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02

熱に関する用語の組合せの問題です。

選択肢1. 気体の状態式 ----------- ボイル・シャルルの法則

関係します。

ボイル・シャルルの法則とは、まとめて表現されていますが、

ボイルの法則は一定温度の中で一定の量の気体の体積Vは圧力pに反比例する、というもので

シャルルの法則は一定圧力の中で、一定の量の気体の体積 Vは絶対温度Tに比例するというものです。

それを組み合わせると、「一定の量の気体の体積V圧力p反比例し、絶対温度T比例する。」となります。

選択肢2. 熱力学の第二法則 ------- エントロピー

関係します。

熱力学の第二法則とは、高温から低温への熱の移動は不可逆であり、その逆の変化を起こすためには外部からエネルギーを与えなければならないという法則です。

エントロピーとは、熱力学および統計力学において定義されている示量性の状態量のことをいい、熱力学では断熱条件下での不可逆性を示す指標として導入されいます。

以上から双方は深い関係性があります。

選択肢3. 熱伝導 ----------------- ステファン・ボルツマン定数

関係しません。

ステファン・ボルツマン定数とは、黒体の温度と放射能を結びつける物理定数をいいます。

黒体(完全拡散放射源)の放射輝度および放射発散度が、絶対温度の4乗に比例するというステファンボルツマンの法則におけるものです。

選択肢4. 熱伝達 ----------------- ニュートンの冷却則

関係します。

ニュートンの冷却則とは、物体が放射により失う熱量がその物体と周囲との温度差に対して比例しているというものです。

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03

熱に関する用語の問題です。

選択肢1. 気体の状態式 ----------- ボイル・シャルルの法則

気体の初期条件、温度T0・体積V0・圧力P0 が、それぞれT1、V1、P1に変化したとします。

気体の3条件には、次の関係式が成り立ち、これを状態方程式と言います。

P0×V0/T0 = P1×V1/T1

 

ボイルの法則は、体積が一定であれば、P0・V0 = P1・V1 =一定という関係の法則です。

シャルルの法則は、圧力が一定であれば、V0/T0 = V0/T0 =一定という関係の法則です。

 

2つの関係を合わせて、ボイル・シャルルの法則と言い、状態方程式の関係が成り立ちます

選択肢2. 熱力学の第二法則 ------- エントロピー

熱力学の第二法則は、次のことが言えます。

・熱が低温度物体から高温物体に自然に移ることは無い。

・温度が一様な熱源からの熱を、それ以外のものに変化なしに全部を仕事に変えられない。

以上の2つの原理(最初がクラウジウスの原理、後者がトムソンの原理)から、熱力学の第二法則は、熱的現象の不可逆性と、熱の移動方向を規定しています。

 

それを定量的に示すのが、エントロピーです。

なお、エントロピーは、系が持つ状態量の1つです。

選択肢3. 熱伝導 ----------------- ステファン・ボルツマン定数

熱伝導は、温度の違う隣り合う物体があるとき、高温の物体から低温の物体に熱エネルギーが伝わることです。

 

ステファン・ボルツマン定数は、黒体から放射される熱エネルギーが、温度の4条に比例するというステファン・ボルツマン法則の、比例定数です。

 

したがって、熱伝導 とステファン・ボルツマン定数は、熱に関することでは共通ですが、原理からは関係ありません

選択肢4. 熱伝達 ----------------- ニュートンの冷却則

固体壁面と面に接する流体の間の熱の移動には、対流の他に熱伝達があり、放射や熱伝導が伴ったものです。

熱伝達量の計算には、ニュートンの冷却則によって、次式で計算できます。

Q=α・(θ-t)・A・τ

Q:熱伝達量、α:熱伝達率、θ:固体表面温度、t:周囲温度、A:固体面積、τ:時間

 

ニュートンの冷却法則は、流体にある高温の固体が、対流により冷却されるのを、表現したものです。

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