1級管工事施工管理技士の過去問
平成30年度(2018年)
問題A 問15

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問題

1級 管工事施工管理技術検定試験 平成30年度(2018年) 学科試験 問題A 問15 (訂正依頼・報告はこちら)

空調システムの省エネルギーに効果がある建築的手法の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 建物の平面形状をなるべく正方形に近づける。
  • 建物の外周の東西面に、非空調室を配置する。
  • 外壁面積に対する窓面積の比率を小さくする。
  • 窓ガラスは、日射熱取得に係る遮へい係数の大きいものを計画する。

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この過去問の解説 (3件)

01

空調システムの「省エネルギー」に効果がある建築的手法に関する問題です。

選択肢1. 建物の平面形状をなるべく正方形に近づける。

適当です。

建物の平面形状をなるべく正方形に近づけることは、空調システムの省エネルギーに効果があります。

選択肢2. 建物の外周の東西面に、非空調室を配置する。

適当です。

建物の外周の東西面に非空調室を配置することは、空調システムの省エネルギーに効果があります。

選択肢3. 外壁面積に対する窓面積の比率を小さくする。

適当です。

外壁面積に対する窓面積の比率を小さくすることは、空調システムの省エネルギーに効果があります。

選択肢4. 窓ガラスは、日射熱取得に係る遮へい係数の大きいものを計画する。

適当ではありません。

日射熱取得に係る遮へい係数が大きいほど空調システムの省エネルギーに効果がありそうなイメージですが誤っています。

日射熱取得に係る遮へい係数は基準ガラス(厚さ3mmの透明なガラス)の日射熱取得率を1.0とし、各種のガラス等の任意の遮蔽物の日射熱取得率の割合を表します。「数値が大きいほど遮へい効果は小さく」なります。

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02

正解 4 

1 表面積が小さいほど省エネルギーになるので、縦横の比を同じくらいにします。

2 東西面は1日の中で空調に対する負荷が多いのでその面を非空調室とすることで、余計なエネルギーを使用しなくなるので省エネルギーになります。

3 上記の通りになります。

4 遮蔽係数が高いものにすると日射熱取得が大きくなり、日射負荷が増えます。

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03

空調システムの省エネルギーに効果がある建築的手法の問題です。

選択肢1. 建物の平面形状をなるべく正方形に近づける。

問題文の通りです

 

建物の平面形状を正方形に近づけるほど、縦横比が1に近づき、床面積当たりの外壁面性や屋根面積が小さくなり、熱負荷が少なくなります。

選択肢2. 建物の外周の東西面に、非空調室を配置する。

問題文の通りです

 

長方形の建物は、長辺が南及び北面向きとなると、東と西面向きより負荷が少なくなります。

選択肢3. 外壁面積に対する窓面積の比率を小さくする。

問題文の通りです

 

外壁と窓(ガラス)との熱通過率を比べると窓の方が大きい。さらに窓にはガラス面への熱日射が加算されるため、窓面積を小さくした方が、熱負荷が少なくなります。

選択肢4. 窓ガラスは、日射熱取得に係る遮へい係数の大きいものを計画する。

窓ガラスは、日射熱取得に係る遮へい係数の大きいものではなく小さいものを計画します

 

窓ガラスの日射で取得する熱負荷 qGは、次の計算で求めます。

qG=ガラス面通過熱負荷+ガラス面日射負荷=qG1+qG2

 

qG1=A・K(to-ti)

A:ガラス面面積、K:ガラス熱通過率、to:屋外温度、ti:屋内温度

 

qG2=((IG-IGS)・SG+IGS)・SC・A   (外部遮へいがある時)

IG:ガラス面標準日射熱取得、IGS:ガラス面標準日射熱取得天空日射成分

SG:ガラス面日射面積率、SC:遮へい係数

 

計算式より、外部遮へいがある時は、遮へい係数が小さい方が、日射の熱取得が小さくなります

遮へい係数は、透明フロート板ガラスの日射取得率を基準値1としたときの、ガラスの種類やブラインドの種類に対する相対値です。

遮へい係数が小さいものは、ガラス面より室内熱取得が小さくなって遮へい効果が大きくなります

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