1級管工事施工管理技士 過去問
令和元年度(2019年)
問15 (問題A 問15)

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問題

1級 管工事施工管理技術検定試験 令和元年度(2019年) 問15(問題A 問15) (訂正依頼・報告はこちら)

空調熱源に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 二重効用の吸収冷凍機は、低温再生器と高温再生器を設けるため、必要とする加熱量が少なく、単効用に比べて成績係数が高い。
  • ロータリー冷凍機は、圧縮機の構造が簡単で、往復動冷凍機に比べて振動が小さい。
  • ヒートポンプ方式では、空気熱源方式に比べて水熱源方式の方が成績係数が高い。
  • 同じ冷凍能力の吸収冷凍機と圧縮冷凍機では、必要となる冷却塔の冷却能力は同じである。

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この過去問の解説 (3件)

01

空調熱源に関する問題です。

選択肢1. 二重効用の吸収冷凍機は、低温再生器と高温再生器を設けるため、必要とする加熱量が少なく、単効用に比べて成績係数が高い。

適当です。

二重効用の吸収冷凍機は、単効用に対して「高温再生器」を追加したもので、本文のとおり必要とする加熱量が少なく、単効用に比べて成績係数が高いです。

選択肢2. ロータリー冷凍機は、圧縮機の構造が簡単で、往復動冷凍機に比べて振動が小さい。

適当です。

ロータリー冷凍機はロータの回転による遠心力を利用しており、圧縮機の構造が簡単で、往復動冷凍機に比べて振動が小さいです。

選択肢3. ヒートポンプ方式では、空気熱源方式に比べて水熱源方式の方が成績係数が高い。

適当です。

ヒートポンプ方式とは大気中などの熱を集めて移動させる方式であり、これににおいては空気熱源方式に比べて水熱源方式の方が成績係数が高いです。

選択肢4. 同じ冷凍能力の吸収冷凍機と圧縮冷凍機では、必要となる冷却塔の冷却能力は同じである。

適当ではありません。

冷凍能力は同じでも、吸収冷凍機に関しては化学反応を利用する分、加熱サイクルがあるので冷却塔の冷却能力は吸収式の方が大きくなります。

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02

1.設問の通りです。
 その他、吸収冷凍機のメリットとして、「大きな電力を必要としない」「振動騒音が小さい」「低負荷時の効率がいい」などがあります。

2.設問の通りです。
 低振動、低騒音のため、ルームエアコンなどに使用されます。

3.設問の通りです。

4.誤りです。
 吸収冷凍機では、同じ冷凍能力の圧縮冷凍機と比較して冷凍機の排熱量が多くなります。
 そのため、冷凍機を冷却する冷却塔の容量は大きくなります。

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03

空調熱源に関する問題です。

選択肢1. 二重効用の吸収冷凍機は、低温再生器と高温再生器を設けるため、必要とする加熱量が少なく、単効用に比べて成績係数が高い。

問題文の内容通りです

 

二重効用冷凍機は、高圧蒸気で高温再生機を加熱してそこで発生した冷媒水蒸気を低温再生器の過熱に使います。高温再生器で濃縮された吸収液は、熱交換器を通り低温再生器に入り、加熱されて濃縮されます。

このように、二重効用冷凍機は、単効用吸収冷凍機に比べ、蒸気消費量が少ないため、成績係数が高くなります。

選択肢2. ロータリー冷凍機は、圧縮機の構造が簡単で、往復動冷凍機に比べて振動が小さい。

問題文の内容通りです

 

ロータリー冷凍機は、全密封形圧縮機を使います。ロータリー圧縮機は、シリンダー内の偏心ローターの回転で空気容積を変えて冷媒ガスを圧縮します。

ロータリー圧縮機は簡単な構造で、残留冷媒ガスが少なく、高い圧縮比でも体積効率が良く、往復圧縮機と比べて、振動や騒音が小さいことが特徴です。

選択肢3. ヒートポンプ方式では、空気熱源方式に比べて水熱源方式の方が成績係数が高い。

問題文の内容通りです

 

ヒートポンプ冷凍機は、蒸発器で水や空気を冷却し、凝縮器で水や空気の熱を放出します。

成績係数は、空気熱源の場合は2~4、水を熱源とする場合は4~6となります。

蒸気圧縮式冷凍機の成績係数は、4~6程度です。

選択肢4. 同じ冷凍能力の吸収冷凍機と圧縮冷凍機では、必要となる冷却塔の冷却能力は同じである。

同じ冷凍能力の吸収冷凍機と圧縮冷凍機では、必要となる冷却塔の冷却能力は、圧縮冷凍機の方が小さくなる

 

冷却塔の能力は、以下の式より求められます。

冷却塔能力=冷凍機能力×冷却係数

冷却係数は、冷凍機の種類によって異なります。

冷却係数は圧縮式冷凍機で1.3、一重効用吸収冷凍機で2.7、二重効用吸収冷凍機や吸収冷温水機で1.86です。

冷凍機能力が同じであれば、冷却塔の冷却能力は、圧縮冷凍機の方が吸収冷凍機より小さくなります。

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