1級管工事施工管理技士 過去問
令和2年度(2020年)
問50 (問題B 問50)

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問題

1級 管工事施工管理技術検定試験 令和2年度(2020年) 問50(問題B 問50) (訂正依頼・報告はこちら)

品質管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 品質管理において、品質の向上と工事原価の低減は、常にトレードオフの関係にある。
  • PDCAサイクルは、計画 → 実施 → 確認 → 処理 → 計画のサイクルを繰り返すことであり、品質の改善に有効である。
  • 全数検査は、特注機器の検査、配管の水圧試験、空気調和機の試運転調整等に適用する。
  • 抜取検査は、合格ロットの中に、ある程度の不良品の混入が許される場合に適用する。

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この過去問の解説 (3件)

01

品質管理に関する問題です。

選択肢1. 品質管理において、品質の向上と工事原価の低減は、常にトレードオフの関係にある。

適当ではありません。

本問では、常にトレードオフの関係にある、といっていますが、「トレードオフ」とはつまりのところ「何かを得れば別の何かを失う」という相反的な関係をさします。

品質が向上すれば、原価が高くなるというのが通例ですが、工法改善や工期短縮によって原価がおさえられる場合もあります。

選択肢2. PDCAサイクルは、計画 → 実施 → 確認 → 処理 → 計画のサイクルを繰り返すことであり、品質の改善に有効である。

適当です。

この設問は頻出です。

PDCAサイクルは、PLAN(計画)→ DO(実施) →CHECK( 確認) →ACTION( 処理) → 計画のサイクルを繰り返すことで、品質の改善に有効です。

選択肢3. 全数検査は、特注機器の検査、配管の水圧試験、空気調和機の試運転調整等に適用する。

適当です。

「全数検査」に関しては、「特注機器の検査」、「配管の水圧試験」、「空気調和機の試運転調整」等に適用されます。

選択肢4. 抜取検査は、合格ロットの中に、ある程度の不良品の混入が許される場合に適用する。

適当です。

「抜取検査」に関して、合格ロットの中に、「ある程度の不良品の混入が許される」場合に適用されます。

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02

正解は 1 です。

トレードオフとは両立できない関係のことですが、

適切な管理のもとで品質の向上

工程を管理することにより工事原価の低減など

建設工事では創意工夫や工期短縮といったことで

両立できることもありますので、常にトレードオフの

関係ではありません。

2 記述の通りです。

3 記述の通りです。

4 記述の通りです。

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03

品質管理に関する問題です。

選択肢1. 品質管理において、品質の向上と工事原価の低減は、常にトレードオフの関係にある。

品質管理において、品質の向上と工事原価の低減は、トレードオフの関係にはない

 

品質管理で得られる効果には次のようなことがあります。これらの品質向上によって、発生する必要のないコストが減り、信頼される品質により無駄な作業が減り、無駄なコストが発生しません。

・品質向上により、不良品発生やクレームがなくなる。

・信頼される品質となる。

・原価が下がります。

・無駄な作業や手直しが減ります。

・検査数が減少します。(不安なために行う確認検査です。)

選択肢2. PDCAサイクルは、計画 → 実施 → 確認 → 処理 → 計画のサイクルを繰り返すことであり、品質の改善に有効である。

問題文内容通りです

 

PDCAサイクルはデミングサークルとも言います。次の手順で回されて、品質向上が図られます。

P計画では、目的に合った品質標準が作成されます。

D施工では、施工標準で施工されます。

C検査では、設計通り化の確認がなされます。

A調査・改善では、工事品質が客先に満足されているか調査し、必要に応じ改善します。

選択肢3. 全数検査は、特注機器の検査、配管の水圧試験、空気調和機の試運転調整等に適用する。

問題文内容通りです

 

全数検査が必要なものは、次のような場合です。

工程状態から不良率が高く、標準の品質に達していない場合

不良品の見落としで、人身事故のような重大事故につながる場合、後工程で重大な損失が起こる場合

・検査費用に比べ、得られる効果が大きい場合。

選択肢4. 抜取検査は、合格ロットの中に、ある程度の不良品の混入が許される場合に適用する。

問題文内容通りです

 

抜き取り検査が必要な場合は、次のような時です。

・製品を破壊しなければ検査ができない場合、試験実施によって商品価値がなくなる場合。

・連続体やカサモノは、全てを対象に検査は不可能です。

抜き取り検査が有利な場合は、次のようなときです。

多数、多量で、ある程度の不良品の混入が許される場合

・検査項目が多い製品の場合。

・検査に手が掛かり過ぎ、全数検査では不完全になりやすい場合、抜き取り検査では高い信頼性が得られる場合。

・検査費用を押さえたい場合。

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