1級管工事施工管理技士の過去問
令和4年度(2022年)
問題A 問4

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

この過去問の解説 (2件)

01

流体全般に関する問題です。

選択肢1. 管種以外の条件が同じ場合、硬質塩化ビニル管は鋼管よりウォーターハンマーが発生しやすい。

硬質塩化ビニル管は鋼管よりウォーターハンマーが発生、しやすいことはなくしにくいです。

 

ウォーターハンマーは、流れの運動状態の急変によって、大きな変動を引き起こす現象です。

鋼管と硬質塩化ビニル管の物性値を比較すると、縦弾性係数の比は、100:1ですので、圧力波の伝播係数は、10:1、圧力上昇も10:1となり、硬質塩化ビニル管は、鋼管よりもウォーターハンマーが発生しにくくなります。

選択肢2. キャビテーションとは、流体の静圧が局部的に飽和蒸気圧より低下し、気泡が発生する現象をいう。

キャビテーションについて、問題文の通りです

 

液体は飽和蒸気圧以下になると、液体内部から蒸発して気化します。

ポンプのような流体機械内部で、流速の急変やうず流の発生により、局部的な飽和蒸気圧以下になる現象が生じ、液体が気化して空洞(気泡)を発生させます。

 

この気泡が流体機械の高圧部に達すると、急激に壊滅し、高い衝撃圧力を発生させ、騒音や振動が起こります。

その結果、流体機械に部分的な侵食が起こり、また、効率も低下させるという、機械寿命を縮める要因となります。

選択肢3. 流体の粘性による摩擦応力の影響は、一般的に、壁面近くで顕著に現れる。

流体の摩擦応力については、問題文の通りです

 

摩擦応力は、次の式で表されます。

τ=μ×速度勾配   (τ:摩擦応力、μ:粘性係数(流体により一定))

速度勾配は、壁面から中心に向かう速度と壁面からの距離の比です。

速度勾配は、壁面から離れるにしたがって、小さくなるため、壁面近くでは最大値となります。

したがって、摩擦応力の影響は壁面近くで顕著になります。

選択肢4. 液体の自由な表面で、その液面を縮小しようとする性質により表面に働く力を、表面張力という。

表面張力についての概略は、問題文の通りです。

 

液体表面は、液面を縮小とする性質があり、弾性膜のような表面に張力が働くのが表面張力です。

同種物質の分子間の引力による凝縮力、異物質に働く分子間引力である付着力が働きます。

表面張力は、以上で述べた力が、物質にによって異なるために生じた力と言えます。

参考になった数0

02

流体に関する問題です。

選択肢1. 管種以外の条件が同じ場合、硬質塩化ビニル管は鋼管よりウォーターハンマーが発生しやすい。

管種以外の条件が同じ場合、変形しにくい鋼管の方が、ウォーターハンマー現象を生じやすいです。よって、誤りです。

 

選択肢2. キャビテーションとは、流体の静圧が局部的に飽和蒸気圧より低下し、気泡が発生する現象をいう。

流体の静圧が局部的に飽和蒸気圧より低下し、気泡が発生する現象をキャビテーションといいます。

 

選択肢3. 流体の粘性による摩擦応力の影響は、一般的に、壁面近くで顕著に現れる。

流体の粘性摩擦は、壁面に近いほど起きやすいです。

 

選択肢4. 液体の自由な表面で、その液面を縮小しようとする性質により表面に働く力を、表面張力という。

液体の自由な表面で、その液面を縮小しようとする性質により表面に働く力を、表面張力といいます。

参考になった数0