1級管工事施工管理技士の過去問
令和4年度(2022年)
問題A 問9

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問題

1級 管工事施工管理技術検定試験 令和4年度(2022年) 学科試験 問題A 問9 (訂正依頼・報告はこちら)

湿り空気に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 飽和湿り空気の温度を上げても、絶対湿度は変わらない。
  • 湿り空気をその露点温度より高い温度の冷却コイルで冷却すると、絶対湿度は上がる。
  • 湿り空気を水スプレーで加湿しても、湿球温度はほとんど変わらない。
  • 湿り空気を蒸気スプレーで加湿すると、絶対湿度と相対湿度は上がる。

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この過去問の解説 (2件)

01

湿り空気に関する問題です。

湿り空気の状態の変化は、湿り空気線図を描くことで分かります。

 

次の表は、現在の状態点から、温度と湿度の変化を表したものです。

この表から、2つの状態が決まれば、他の状態も決まります。

 乾球温度

湿球温度

比エンタルピー

絶対湿度相対湿度
下降下降変わらず上昇
下降一定上昇上昇
上昇上昇上昇上昇
上昇上昇変わらず下降
上昇上昇下降下降
上昇一定下降下降

 

選択肢1. 飽和湿り空気の温度を上げても、絶対湿度は変わらない。

問題文は正しく書かれています。

 

温度を上げるので乾球温度が上がります。温度が高くなるほど空気中に含まれる水蒸気量が多くなるため、相対湿度が低下する方向に動きます。

湿り空気線図から、④に相当する状態変化があることから、絶対湿度は変化しません。

選択肢2. 湿り空気をその露点温度より高い温度の冷却コイルで冷却すると、絶対湿度は上がる。

絶対湿度は上がるではなく変化しないです

 

湿り空気を冷却すると、冷水コイルの表面温度が、湿り空気の露点温度より高いと、コイル表面に露が生じず、湿球温度が下がります。

湿り空気線図から、➀に相当する状態変化となるため、絶対湿度は変化しません。

選択肢3. 湿り空気を水スプレーで加湿しても、湿球温度はほとんど変わらない。

問題文は正しく書かれています。

 

乾球温度が下がり、絶対湿度が上がります。この場合、図の②の方向への変化となります。

湿り空気線図から、②に相当する状態変化となるため、湿球温度は一定です。

選択肢4. 湿り空気を蒸気スプレーで加湿すると、絶対湿度と相対湿度は上がる。

問題文は正しく書かれています。

 

蒸気スプレーでの加湿では、空気線図上、ほぼ真上の方向に変化します。

図では③の方向となり、絶対湿度と相対湿度は上がります。

まとめ

今回の問題は、計算で求めることができますが、複雑となるため、解説では省略しています。

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02

湿り空気に関する問題です。

絶対湿度は、単位面積の空気中に含まれる水蒸気の質量のことです。

相対質量は、ある温度で最大に含める水蒸気の量に対して、そのときの空気中にどれだけの水蒸気が含まれているかを示しています。

選択肢1. 飽和湿り空気の温度を上げても、絶対湿度は変わらない。

飽和湿り空気の温度を上げても、絶対湿度は変わりません。

選択肢2. 湿り空気をその露点温度より高い温度の冷却コイルで冷却すると、絶対湿度は上がる。

湿り空気を冷やすと、やがて結露が起こり、その温度を露点温度といいます。

湿り空気をその露点温度より高い温度の冷却コイルで冷却すると、露点温度よりも高い温度の冷却コイルで冷やしても結露は生じません。絶対湿度は変わらないため、この記述は誤りです。

選択肢3. 湿り空気を水スプレーで加湿しても、湿球温度はほとんど変わらない。

湿り空気を水スプレーで加湿しても、湿球温度はほとんど変わりません。

選択肢4. 湿り空気を蒸気スプレーで加湿すると、絶対湿度と相対湿度は上がる。

湿り空気を蒸気スプレーで加湿すると、絶対湿度と相対湿度は上がります。

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