1級管工事施工管理技士の過去問
令和4年度(2022年)
問題B 問10

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問題

1級 管工事施工管理技術検定試験 令和4年度(2022年) 学科試験 問題B 問10 (訂正依頼・報告はこちら)

腐食・防食に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 蒸気配管系統に配管用炭素鋼鋼管(黒)を使用する場合、蒸気管(往き管)は、還水管よりも腐食が発生しやすい。
  • 電気防食法における外部電源方式では、直流電源装置のマイナス端子に被防食体を接続する。
  • 溶融めっきは、金属を高温で溶融させた槽中に被処理材を浸漬したのち引き上げ、被処理材の表面に金属被覆を形成させる防食方法である。
  • 密閉系冷温水配管では、ほとんど酸素が供給されないので配管の腐食速度は遅い。

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この過去問の解説 (1件)

01

腐食・防食に関する問題です。

選択肢1. 蒸気配管系統に配管用炭素鋼鋼管(黒)を使用する場合、蒸気管(往き管)は、還水管よりも腐食が発生しやすい。

蒸気配管内は蒸気のなかにCO2が含まれていて、往き管は黒ガス管(SGP)でも腐食はありませんが、蒸気の戻り管である蒸気還水管は、蒸気がコンデンセートした復水中に、CO2が溶け込みpHが低くなって、炭酸腐食などを起しやすく腐蝕の原因となります。

そのため、戻り管は、ステンレス鋼鋼管を採用することが望まれます。

選択肢2. 電気防食法における外部電源方式では、直流電源装置のマイナス端子に被防食体を接続する。

外部電源方式の防食では、プラス極に耐久性電極、マイナス極に被防食体を接続し、電解質溶液を通して電極から防食電流を流し込む方式です。

外部電源方式は、防食範囲を広くとることができるため、全面腐食が起こる腐蝕環境に適用できます。

選択肢3. 溶融めっきは、金属を高温で溶融させた槽中に被処理材を浸漬したのち引き上げ、被処理材の表面に金属被覆を形成させる防食方法である。

高温で溶融させた亜鉛の中に、メッキ材を入れて表面を亜鉛で覆う防食方式で、鉄板・鋼材・鋼管などに用いられています。

選択肢4. 密閉系冷温水配管では、ほとんど酸素が供給されないので配管の腐食速度は遅い。

密閉系冷温水配管の腐蝕の要因は溶存酸素ですが、この系統の配管は開放系と違い、水に空気が触れることが少ないため、溶存酸素ができ難く、配管の腐蝕速度が遅くなります。

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