1級管工事施工管理技士 過去問
令和5年度(2023年)
問39 (問題A 問39)
問題文
冷却塔に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
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問題
1級管工事施工管理技士試験 令和5年度(2023年) 問39(問題A 問39) (訂正依頼・報告はこちら)
冷却塔に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 開放式冷却塔は、冷却水の一部を蒸発させて、その蒸発潜熱により冷却水温度を下げる装置である。
- 開放式冷却塔には、充てん材を通過して滴下する水滴の塔外飛散防止として塔本体の外部側面にエリミネーターを設けている。
- 密閉式冷却塔は、開放式冷却塔に比べて熱交換器等の空気抵抗が大きくなるため、送風機の動力が大きくなる。
- 外気温度が低い冬季や湿度の高い梅雨期に運転する場合には、周囲の空気より高温で飽和状態に近い冷却塔の吐出し空気が、外気と混合して白煙を発生する場合がある。
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この過去問の解説 (2件)
01
冷却塔に関する問題です。
正
冷却塔は、冷凍機の凝縮器に使用する冷却水を冷却するための装置です。
開放式冷却塔については、問題文通りです。
誤
エリミネーターを設けているのは充填剤の上部で、送風による水滴のキャリーオーバー防止のためです。
開放式冷却塔の空気取り入れ口にはルーバーがあり、塔内の空気循環を抑止して大きなゴミを吸い込まないようにし、水滴の棟外への飛散を防止しています。
さらに、エリミネーターで、送風による水滴の飛散を防止します。
正
密閉式冷却塔は、充てん材に変わって熱交換器による蒸発式冷却器で、熱交換機による熱通過抵抗があることが、開放式との違いです。
したがって、問題文のような動力の違いが生じます。
正
問題文の「白煙」は、冷却塔の排気に含まれる水蒸気が外気で冷えて凝縮し、微小な水滴となって白く見える現象です。
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02
この問題は開放式冷却塔と密閉式冷却塔の特徴に関しての問題です。
その通りです。
冷却塔は室内の熱を屋外に放出するための設備です。
開放式冷却塔は問題文の通り、冷却水の一部を蒸発させ、気化熱によって冷却します。
その構造はシンプルなので安価で設置が可能です。
しかし、冷却水の水質管理が大変な面があります。
誤りです。
エリミネーターとは吐出空気内に含まれる水滴の塔外飛散防止のためにつけられます。
この問題では滴下する水滴の塔外飛散防止とあるが、吐出空気に含まれる水滴なので誤りです。
また、外部側面に取付の記載も、充填剤とファンの間に取り付けられるため、誤りとなります。
その通りです。
冷却塔の送風機は、冷却塔で熱交換が行われた空気を外の新鮮空気と入れ替える役目があります。
そのため、外気と直接熱交換を行う開放式の方が空気抵抗も少なく、動力を下げることが出来ます。
その通りです。
密閉式冷却塔から熱交換が行われた排気される空気には、
相対湿度100%で水蒸気が含まれています。
そのため、冬場や湿度が高い梅雨時には水蒸気が急激に冷やされ、
白煙として見える形で、細かい水滴が放出されます。
この問題では、密閉式と開放式の冷却塔の特徴が出てきました。
開放式冷却塔のメリットは冷却能力が高く、構造がシンプルで安く設置が出来ます。
しかし、維持管理が大変であるとデメリットがあります。
密閉式冷却塔のメリットは冷却水の汚染の心配がなく、ユニットが小さく省スペースでの設置が可能です。
一方で、機器自体にコストがかかり、送風機の動力も大きいためランニングコストがかかります。
このように、それぞれのメリット・デメリットを把握しておくと問題にも活かしやすいです。
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