1級建築施工管理技士の過去問
平成30年(2018年)
午前 問34

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

1級 建築施工管理技術検定試験 平成30年(2018年) 午前 問34 (訂正依頼・報告はこちら)

合成高分子系ルーフィングシート防水に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 加硫ゴム系シート防水接着工法において、平場のシート相互の接合幅は100mmとし、水上側のシートが水下側のシートの上になるように張り重ねた。
  • 塩化ビニル樹脂系シート防水接着工法において、下地とシートの接着には、エポキシ樹脂系の接着剤を用いた。
  • 塩化ビニル樹脂系シート防水の出隅角の処理は、シートの張付け後に成形役物を張り付けた。
  • 加硫ゴム系シート防水の出隅角の処理は、シートの張付け前に加硫ゴム系シートで増張りを行った。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

正解は4です。

合成高分子系ルーフィングシート防水(シート防水)に関する設問です。
合成高分子系とは、合成ゴムや合成樹脂等の人工的につくられた耐候性のある物質のことです。アスファルト防水などと異なり、施工時に火が不要で、施工が簡単、工期が短いという特徴があります。

1:設問通りです。
加硫ゴムとは、硫黄等を加えてゴムを伸びやすくしたものです。

2:設問通りです。
塩化ビニール樹脂の特徴として、下記が上げられます。
【長所】①耐水性、②耐候性、③難燃性
【短所】①耐熱性、②耐衝撃性、③耐薬品性(有機溶剤)
塩化ビニール樹脂の短所である①耐熱性及び③耐薬品性は、エポキシ樹脂の長所です。また、②耐衝撃性は、ウレタン樹脂の長所です。
このように、塩化ビニール樹脂系のシート防水の場合、エポキシ樹脂系やウレタン樹脂系の接着材を使用し、短所をカバーする事が重要です。

3:設問通りです。

4:誤りです。
加硫ゴム系シート防水の出隅角の処理は、シートの張付けに先立ち、非加硫ゴム系シートを用いて増張りします。(JASS8)加硫ゴム系シートではありません。

加硫ゴム系は、伸びることに加え、弾性、耐候性、耐熱性に優れている特性があります。
一方、非加硫ゴム系は、伸びにくいことに加え、接着性、施工性に優れている特性があります。
雨水が浸入しやすい出隅・入隅部において、加硫ゴム系の特性を補う為に、非加硫ゴム系を使用します。

参考になった数95

02

以下、選択肢ごとに解説します。

選択肢1. 加硫ゴム系シート防水接着工法において、平場のシート相互の接合幅は100mmとし、水上側のシートが水下側のシートの上になるように張り重ねた。

正しい。

設問の通りです。

選択肢2. 塩化ビニル樹脂系シート防水接着工法において、下地とシートの接着には、エポキシ樹脂系の接着剤を用いた。

正しい。

設問の通りです。

選択肢3. 塩化ビニル樹脂系シート防水の出隅角の処理は、シートの張付け後に成形役物を張り付けた。

正しい。

設問の通りです。

選択肢4. 加硫ゴム系シート防水の出隅角の処理は、シートの張付け前に加硫ゴム系シートで増張りを行った。

誤り。

加硫ゴム系シート防水の出隅角の処理は、シートの張付け前に非加硫ゴム系シートで増張りを行います。

参考になった数20