1級建築施工管理技士の過去問
令和2年(2020年)
午後 問54

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問題

1級 建築施工管理技術検定試験 令和2年(2020年) 午後 問54 (訂正依頼・報告はこちら)

工程計画の立案に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 工程計画には、大別して積上方式と割付方式とがあり、工期が制約されている場合は、割付方式を採用することが多い。
  • 算出した工期が指定工期を超える場合は、クリティカルパス上に位置する作業について、作業方法の変更や作業員増員等を検討する。
  • 作業員、施工機械、資機材等の供給量のピークが一定の量を超えないように山崩しを行うことで、工期を短縮できる。
  • 作業員、施工機械、資機材等の供給量が均等になるように、山均しを意図したシステマティックな工法の導入を検討する。

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この過去問の解説 (2件)

01

1. 正しい記述です。

工程計画には大別して以下の2つの方式があります。

・積上げ方式→作業ごとの所要日数を積み上げていく方式。

・割付方式→工期を決めて作業ごとの日数を割り付けていく方式、工期の制約がある場合に用いる。

2. 正しい記述です。

算出した工期が指定工期を超える場合、クリティカルパス上に位置する作業について、作業方法の変更や作業員増員を検討します。

3. ×(正答肢)

山崩しとは、人員・機械・資材の量を考慮することで、労働者の投入人数などを一定にして、バランスの取れた経済的な工程計画にすることです。

よって、設問のように工期短縮に用いる手法ではありません。

4. 正しい記述です。

各作業日の作業員数・施工機械・資機材の供給量が均等になるように、山均しを意図したシステマティックな工法の導入を検討することは適切です。

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02

工程計画では、工程の進歩管理・短縮・合理化のポイントを理解しましょう。

選択肢1. 工程計画には、大別して積上方式と割付方式とがあり、工期が制約されている場合は、割付方式を採用することが多い。

正しい記述です。

工程計画の基本的な考え方には、積上方式と割付方式とがあります。

 

採用する工事の特徴としては下記があげられます。

積上方式→工事内容が複雑で、実績の少ない工事・工種

割付方式→工期が制約され、工事内容が比較的容易で、実績や経験が多い工事・工種

 

選択肢2. 算出した工期が指定工期を超える場合は、クリティカルパス上に位置する作業について、作業方法の変更や作業員増員等を検討する。

正しい記述です。

クリティカルパスとは、時間的余裕がない事を意味します。

 

選択肢3. 作業員、施工機械、資機材等の供給量のピークが一定の量を超えないように山崩しを行うことで、工期を短縮できる。

×(正解)

作業員、施工機械、資機材等の供給量のピークが一定の量を超えないように山崩しを行うことでは、工期の延長が必要になります。

選択肢4. 作業員、施工機械、資機材等の供給量が均等になるように、山均しを意図したシステマティックな工法の導入を検討する。

正しい記述です。

システマティックとは、計画的なという意味です。

まとめ

作業に必要な所要日数を検討する際、「山積み」「山崩し」「山均し」を行います。

山積みとは、

人員・部品・材料・工事用機材の必要数量を工事種類、作業日ごとに集計する作業です。

 

山崩しとは、

工事に投入する作業員・施工機械・資材などの資源供給量が一定の資源量をこえないようにすることです。(工期の延長が必要です。)

 

山均しとは、

作業員、施工機械、資機材等の供給量のピークが一定の量を超えないようにすると同時に、

資源使用の均等化を図ることです。(工期を短縮できる可能性があります。)

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