1級建築施工管理技士の過去問
令和3年(2021年)
午前 問15

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問題

1級 建築施工管理技術検定試験 令和3年(2021年) 午前 問15 (訂正依頼・報告はこちら)

塗料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • つや有合成樹脂エマルションペイントは、水分の蒸発とともに樹脂粒子が融着して塗膜を形成する。
  • アクリル樹脂系非水分散形塗料は、溶剤の蒸発とともに樹脂粒子が融着して塗膜を形成する。
  • クリヤラッカーは、自然乾燥で 長時間かけて塗膜を形成する。
  • 合成樹脂調合ペイントは、溶剤の蒸発とともに油分の酸化重合が進み、乾燥硬化して塗膜を形成する。

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この過去問の解説 (3件)

01

塗料はカタカナが多いので抵抗がありますが、性質は限られています。

選択肢1. つや有合成樹脂エマルションペイントは、水分の蒸発とともに樹脂粒子が融着して塗膜を形成する。

エマルション=水と覚えましょう。

選択肢2. アクリル樹脂系非水分散形塗料は、溶剤の蒸発とともに樹脂粒子が融着して塗膜を形成する。

非水分とあれば、溶剤(油性)です。

選択肢3. クリヤラッカーは、自然乾燥で 長時間かけて塗膜を形成する。

ラッカーも溶剤です。溶剤=早く乾かす為の製品です。

短時間で塗膜を形成が正解です。

選択肢4. 合成樹脂調合ペイントは、溶剤の蒸発とともに油分の酸化重合が進み、乾燥硬化して塗膜を形成する。

合成樹脂エマルションペイントであれば、水性です。

この場合は、油性なので正しい表記です。

まとめ

油性塗料と水性塗料の違いを覚えておきましょう。

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02

塗料に関する問題は左官材料と交互に1年おきに出題される傾向です。

水性と油性、用途、塗膜形成などについて一覧表に整理しておきましょう。

選択肢1. つや有合成樹脂エマルションペイントは、水分の蒸発とともに樹脂粒子が融着して塗膜を形成する。

【〇】

エマルションペイントは水中に塗料を乳化させた水性塗料。

水分の蒸発により樹脂が融着して塗膜を形成します。

もっとも汎用的な水性塗料です。

選択肢2. アクリル樹脂系非水分散形塗料は、溶剤の蒸発とともに樹脂粒子が融着して塗膜を形成する。

【〇】

非水ですから溶剤型(油性)のアクリル塗料です。

溶剤が蒸発することでアクリル樹脂が溶着して塗膜を形成します。

アクリルNAD(non aqueous dispersion)と呼ばれることもあります。

塗膜は耐水性、耐アルカリ性に優れています。

選択肢3. クリヤラッカーは、自然乾燥で 長時間かけて塗膜を形成する。

【✕】

ラッカー塗料とは揮発性が高く、溶解力の大きな有機溶剤を指します。

通常の弱溶剤型シンナー(うすめ液)が灯油のような臭いがするのに対して、

強溶剤型シンナーで希釈されているラッカー系塗料はトルエンのような臭いがします。

このため、ラッカー系塗料は速乾性です。

(参考)速乾性:弱溶剤(合成樹脂調合ペイント)<強溶剤(ラッカー系)

選択肢4. 合成樹脂調合ペイントは、溶剤の蒸発とともに油分の酸化重合が進み、乾燥硬化して塗膜を形成する。

【〇】

合成樹脂調合ペイント(SOP)は弱溶剤型の長油性フタル酸樹脂塗料です。

OPと共に汎用品としてホームセンターなどでも流通しています。

油分の含有量により長油性>中油性>短油性に区分されます。

溶剤の蒸発により樹脂の酸化重合が進み塗膜を形成します。

まとめ

溶剤型塗料の種類を性能順に覚えると理解が進みます。

耐久性では、フッ素>エポキシ>ウレタン>アクリル>SOP>OPです。

それぞれの特徴(例えば、エポキシは水に強いが紫外線に弱い)を用途と関連付けて整理しておくと分かりやすいはずです。

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03

塗料について勉強しましょう。

選択肢3. クリヤラッカーは、自然乾燥で 長時間かけて塗膜を形成する。

この解答が『 〇 』です(不適当)

 

ラッカー類は速乾性ですぐに乾きます。

まとめ

塗料には種類によって性質が異なるので覚えることが多いですが頑張りましょう。

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