1級建築施工管理技士の過去問 令和3年(2021年) 午前 問15
この過去問の解説 (2件)
塗料はカタカナが多いので抵抗がありますが、性質は限られています。
エマルション=水と覚えましょう。
非水分とあれば、溶剤(油性)です。
ラッカーも溶剤です。溶剤=早く乾かす為の製品です。
短時間で塗膜を形成が正解です。
合成樹脂エマルションペイントであれば、水性です。
この場合は、油性なので正しい表記です。
油性塗料と水性塗料の違いを覚えておきましょう。
塗料に関する問題は左官材料と交互に1年おきに出題される傾向です。
水性と油性、用途、塗膜形成などについて一覧表に整理しておきましょう。
【〇】
エマルションペイントは水中に塗料を乳化させた水性塗料。
水分の蒸発により樹脂が融着して塗膜を形成します。
もっとも汎用的な水性塗料です。
【〇】
非水ですから溶剤型(油性)のアクリル塗料です。
溶剤が蒸発することでアクリル樹脂が溶着して塗膜を形成します。
アクリルNAD(non aqueous dispersion)と呼ばれることもあります。
塗膜は耐水性、耐アルカリ性に優れています。
【✕】
ラッカー塗料とは揮発性が高く、溶解力の大きな有機溶剤を指します。
通常の弱溶剤型シンナー(うすめ液)が灯油のような臭いがするのに対して、
強溶剤型シンナーで希釈されているラッカー系塗料はトルエンのような臭いがします。
このため、ラッカー系塗料は速乾性です。
(参考)速乾性:弱溶剤(合成樹脂調合ペイント)<強溶剤(ラッカー系)
【〇】
合成樹脂調合ペイント(SOP)は弱溶剤型の長油性フタル酸樹脂塗料です。
OPと共に汎用品としてホームセンターなどでも流通しています。
油分の含有量により長油性>中油性>短油性に区分されます。
溶剤の蒸発により樹脂の酸化重合が進み塗膜を形成します。
溶剤型塗料の種類を性能順に覚えると理解が進みます。
耐久性では、フッ素>エポキシ>ウレタン>アクリル>SOP>OPです。
それぞれの特徴(例えばウレタンは対候性に優れている、エポキシは水に強いが紫外線に弱い)
を用途と関連付けて整理しておくと分かりやすいはずです。
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