1級建築施工管理技士の過去問
令和4年(2022年)
午前 イ 問1
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問題
1級 建築施工管理技術検定試験 令和4年(2022年) 午前 イ 問1 (訂正依頼・報告はこちら)
換気に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 必要換気量は、1時間当たりに必要な室内の空気を入れ替える量で表される。
- 温度差による自然換気は、冬期には中性帯より下部から外気が流入し、上部から流出する。
- 全熱交換器は、冷暖房を行う部屋で換気設備に用いると、換気による熱損失や熱取得を軽減できる。
- 室内の効率的な換気は、給気口から排気口に至る換気経路を短くするほうがよい。
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この過去問の解説 (1件)
01
換気に関する問題はほぼ毎年出される傾向にあります。
自然換気と機械換気の方法、必要換気量の計算基準、室内環境基準などについて整理しておきましょう。
基準値などの数値の他は常識的な知識で理解できる分野です。
【〇】
必要換気量とは、室内の空気環境を良好に為に1時間当りに必要とする外気との換気量です。
室内のCO2発生量を室内許容CO2濃度と外気CO2濃度の差で除して計算します。
※必要換気量=CO2発生量/(許容濃度ー外気濃度)
(参考)静穏時の成人一人当りの必要換気量は30m3/時で計算します。
【〇】
実際の室内をイメージすると良く分かります。
・冬は暖房で室内温度が高いため(外が寒い)、外気は下から入って上から出て行きます
・夏は冷房で室内温度が低いため(外が暑い)、外気は上から入って下から出て行きます
【〇】
全熱交換器は室内換気の際に、熱交換器(熱交換エレメント)を使って、
排気空気の熱エネルギー(温度+湿度)を外部からの新鮮な空気と交換します。
室内の空気を排出しながら温度と湿度は室内へ戻す省エネシステムです。
(参考)全熱(熱エネルギー)=温度(潜熱)+湿度(顕熱)
【✕】
自然換気では、吸気口と排気口の高低差を大きくし、距離を長くするほど効率的となります。
温度差による自然換気量は、高低差(垂直距離)の平方根に比例します。
換気問題対策の要点は次の通りです。
①自然換気(風力換気と重量換気)、機械換気(第1種、第2種、第3種)の特徴を整理しておく。
②換気量、換気回数の計算方法を覚える。
③室内環境基準(汚染物質の許容濃度)を覚える。
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