1級建築施工管理技士の過去問
令和4年(2022年)
午後 イ 問46

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問題

1級 建築施工管理技術検定試験 令和4年(2022年) 午後 イ 問46 (訂正依頼・報告はこちら)

タクト手法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 作業を繰り返し行うことによる習熟効果によって生産性が向上するため、工事途中でのタクト期間の短縮や作業者の人数の削減を検討する。
  • 設定したタクト期間では終わることができない一部の作業については、当該作業の作業期間をタクト期間の整数倍に設定しておく。
  • 各作業は独立して行われるため、1つの作業に遅れがあってもタクトを構成する工程全体への影響は小さい。
  • 一連の作業は同一の日程で行われ、次の工区へ移動することになるため、各工程は切れ目なく実施できる。

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この過去問の解説 (2件)

01

タクト手法とは、同一作業を区分ごとに繰り返し行う場合に使用される工程計画の手法です。マンションの内装工事をイメージするとわかりやすいかもしれません。2階と3階は殆ど同じ場合が多いです。

選択肢1. 作業を繰り返し行うことによる習熟効果によって生産性が向上するため、工事途中でのタクト期間の短縮や作業者の人数の削減を検討する。

設問の通りです。前回行った作業と同じ作業を繰り返すので、工事途中でのタクト期間の短縮や作業者の人数の削減を検討できます。

選択肢2. 設定したタクト期間では終わることができない一部の作業については、当該作業の作業期間をタクト期間の整数倍に設定しておく。

設問の通りです。

選択肢3. 各作業は独立して行われるため、1つの作業に遅れがあってもタクトを構成する工程全体への影響は小さい。

×(正答肢)

1つの作業の遅れが後工程に大きく影響するので、結果的には工程全体へ大きく影響します。

選択肢4. 一連の作業は同一の日程で行われ、次の工区へ移動することになるため、各工程は切れ目なく実施できる。

設問の通りです。

まとめ

タクト工程表を一度見てみましょう。

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02

この問題は、タクト手法に関する記述の適切さを問うものです。選択肢を順に解説します。

選択肢1. 作業を繰り返し行うことによる習熟効果によって生産性が向上するため、工事途中でのタクト期間の短縮や作業者の人数の削減を検討する。

この記述は適切です。タクト手法では、作業の繰り返しによって作業者が熟練し、生産性が向上することがあります。そのため、途中でタクト期間を短縮したり、作業者の人数を削減したりすることが検討されることがあります。

選択肢2. 設定したタクト期間では終わることができない一部の作業については、当該作業の作業期間をタクト期間の整数倍に設定しておく。

この記述も適切です。タクト手法では、タクト期間に合わない作業については、その作業期間をタクト期間の整数倍に設定して調整することが一般的です。

選択肢3. 各作業は独立して行われるため、1つの作業に遅れがあってもタクトを構成する工程全体への影響は小さい。

この記述は不適切です。タクト手法では、各作業は連続して行われ、各工程が緊密に関連しています。そのため、1つの作業に遅れが生じると、後続の作業にも大きな影響を与え、工程全体に遅延が波及する可能性があります。

選択肢4. 一連の作業は同一の日程で行われ、次の工区へ移動することになるため、各工程は切れ目なく実施できる。

この記述も適切です。タクト手法では、各作業が同一のスケジュールで進行し、次の工区に移動する際にも切れ目なく作業が行われるため、効率的に進行します。

まとめ

総括すると、タクト手法は連続した作業工程を効率的に管理するための手法ですが、一部の作業に遅れが生じた場合、工程全体に影響を与える可能性が高いです。

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