1級建築施工管理技士 過去問
令和5年(2023年)
問1 (午前 イ 問1)

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問題

1級 建築施工管理技術検定試験 令和5年(2023年) 問1(午前 イ 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

日照及び日射に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 北緯35°における南面の垂直壁面の可照時間は、夏至日より冬至日のほうが長い。
  • 日影規制は、中高層建築物が敷地境界線から一定の距離を超える範囲に生じさせる、冬至日における日影の時間を制限している。
  • 水平ルーバーは東西面の日射を遮るのに効果があり、縦ルーバーは南面の日射を遮るのに効果がある。
  • 全天日射は、直達日射と天空日射を合計したものである。

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この過去問の解説 (3件)

01

日照・日射・日影に関する出題です。

選択肢1. 北緯35°における南面の垂直壁面の可照時間は、夏至日より冬至日のほうが長い。

北緯35°における南面の垂直壁面の可照時間は、太陽高度の高い夏至が最短となります。

春秋分>冬至>夏至

選択肢2. 日影規制は、中高層建築物が敷地境界線から一定の距離を超える範囲に生じさせる、冬至日における日影の時間を制限している。

設問の通りです。具体的な数値は条例などで定められています。

選択肢3. 水平ルーバーは東西面の日射を遮るのに効果があり、縦ルーバーは南面の日射を遮るのに効果がある。

誤りです。

縦ルーバーは東西面の日射を遮るのに効果があり、水平ルーバーは南面の日射を遮るのに効果があります。

選択肢4. 全天日射は、直達日射と天空日射を合計したものである。

設問の通りです。

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02

日照及び日射に関する記述について、最も不適当なものを選ぶ問題の解説を行います。

選択肢1. 北緯35°における南面の垂直壁面の可照時間は、夏至日より冬至日のほうが長い。

設問の通り、北緯35°では、夏至日における南面の垂直壁面の可照時間は最も短く、冬至日には最も長くなります。したがって、この選択肢は適当です。

選択肢2. 日影規制は、中高層建築物が敷地境界線から一定の距離を超える範囲に生じさせる、冬至日における日影の時間を制限している。

日影規制は、冬至日における日影の時間を制限するもので、特に中高層建築物が敷地境界線から一定の距離を超える範囲での影響を考慮します。この記述は適当です。

選択肢3. 水平ルーバーは東西面の日射を遮るのに効果があり、縦ルーバーは南面の日射を遮るのに効果がある。

水平ルーバーは主に南面の日射を遮るのに効果があり、縦ルーバーは東西面の日射を遮るのに効果があります。この記述は不適当です。

選択肢4. 全天日射は、直達日射と天空日射を合計したものである。

全天日射は、直達日射(太陽から直接届く光)と天空日射(大気中の散乱光)を合計したものです。この記述は適当です。

まとめ

この問題では、水平ルーバーと縦ルーバーの遮光効果についての説明が逆になっています。他の選択肢は日照および日射に関する適切な内容となっています。

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03

日照及び日射に関する分野に関しては、出題範囲が限られています。法律に関わる難しい問題も出題されたりしますが、基本的な部分を押さえておけば、消去法で解くことができます。では、問題を見てみましょう。

選択肢1. 北緯35°における南面の垂直壁面の可照時間は、夏至日より冬至日のほうが長い。

基礎的な知識になりますが、北緯35°とは、日本の位置の話になります。このことを念頭に入れた上で問題を見てみましょう。北緯35°における南面の垂直壁面の可照時間は、夏至日より冬至日のほうが長いです。設問の記述は正しいといえます。逆に、水平面の可照時間は夏至日のほうが冬至日より長くなりますので、併せて覚えましょう。

選択肢2. 日影規制は、中高層建築物が敷地境界線から一定の距離を超える範囲に生じさせる、冬至日における日影の時間を制限している。

設問の記述は適当です。冬至日において、中高層建築物は大きな影を発生させます。このため、冬至日における日影の時間を制限する「日影規制」があります。

選択肢3. 水平ルーバーは東西面の日射を遮るのに効果があり、縦ルーバーは南面の日射を遮るのに効果がある。

水平ルーバーを東西面に設置すると、西日などが水平ルーバーから入ってきてしまい、不快な思いをすることとなります。水平ルーバーを南面に設置すれば、夏は日差しを遮ってくれます。加えて、冬には、高度が低くなった太陽からの日差しが入ってくるため、部屋を暖かくすることができます。ルーバーは、方角に応じて使い分けましょう。設問の記述は誤りです。

選択肢4. 全天日射は、直達日射と天空日射を合計したものである。

設問の記述は適当です。全天日射=直達日射+天空日射となります。

まとめ

この分野の出題に関しては、小学校や中学校で習うような問題から、法律などの問題まで、多義にわたります。しかしながら、基本的な分野を押さえておけば、十分です。法律などの難しい分野の勉強は、後回しにするほうが効率がいいといえます。

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