大学入学共通テスト(数学) 過去問
令和5年度(2023年度)本試験
問25 (数学Ⅰ・数学A(第2問) 問12)
問題文
〔2〕太郎さんと花子さんは、バスケットボールのプロ選手の中には、リングと同じ高さでシュートを打てる人がいることを知り、シュートを打つ高さによってボールの軌道がどう変わるかについて考えている。
二人は、図1のように座標軸が定められた平面上に、プロ選手と花子さんがシュートを打つ様子を真横から見た図をかき、ボールがリングに入った場合について、後の仮定を設定して考えることにした。長さの単位はメートルであるが、以下では省略する。
<仮定>
・平面上では、ボールを直径0.2の円とする。
・リングを真横から見たときの左端を点A(3.8,3)、右端を点B(4.2,3)とし、リングの太さは無視する。
・ボールがリングや他のものに当たらずに上からリングを通り、かつ、ボールの中心がABの中点M(4,3)を通る場合を考える。ただし、ボールがリングに当たるとは、ボールの中心とAまたはBとの距離が0.1以下になることとする。
・プロ選手がシュートを打つ場合のボールの中心を点Pとし、Pは、はじめに点P0(0,3)にあるものとする。また、P0,Mを通る、上に凸の放物線をC1とし、PはC1上を動くものとする。
・花子さんがシュートを打つ場合のボールの中心を点Hとし、Hは、はじめに点H0(0,2)にあるものとする。また、H0,Mを通る、上に凸の放物線をC2とし、HはC2上を動くものとする。
・放物線C1やC2に対して、頂点のy座標を「シュートの高さ」とし、頂点のx座標を「ボールが最も高くなるときの地上の位置」とする。
(1)放物線C1の方程式におけるx2の係数をaとする。放物線C1の方程式は
y=ax2−( キ )ax+( ク )
と表すことができる。また、プロ選手の「シュートの高さ」は
—( ケ )a+( コ )
である。
プロ選手と花子さんの「ボールが最も高くなるときの地上の位置」の比較の記述として、正しいものは( サ )である。
(2)二人は、ボールがリングすれすれを通る場合のプロ選手と花子さんの「シュートの高さ」について次のように話している。
太郎:例えば、プロ選手のボールがリングに当たらないようにするには、Pがリングの左端Aのどのくらい上を通れば良いのかな。
花子:Aの真上の点でPが通る点Dを、線分DMがAを中心とする半径0.1の円と接するようにとって考えてみたらどうかな。
太郎:なるほど。Pの軌道は上に凸の放物線で山なりだから、その場合、図のように、PはDを通った後で線分DMより上側を通るのでボールはリングに当たらないね。花子さんの場合も、HがこのDを通れば、ボールはリングに当たらないね。
花子:放物線C1とC2がDを通る場合でプロ選手と私の「シュートの高さ」を比べてみようよ。
図2のように、Mを通る直線lが、Aを中心とする半径0.1の円に直線ABの上側で接しているとする。また、Aを通り直線ABに垂直な直線を引き、lとの交点をDとする。このとき、AD=√3/15である。
よって、放物線C1がDを通るとき、C1の方程式は
y=−[ シ ]√[ ス ]/[ セソ ](x2−[ キ ]x)+[ ク ]
となる。
また、放物線C2がDを通るとき、(1)で与えられたC2の方程式を用いると、花子さんの「シュ−トの高さ」は約3.4と求められる。
以上のことから、放物線C1とC2がDを通るとき、プロ選手と花子さんの「シュートの高さ」を比べると、( タ )の「シュートの高さ」のほうが大きく、その差はボール( チ )である。なお、√3=1.7320508・・・である。
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問題
大学入学共通テスト(数学)試験 令和5年度(2023年度)本試験 問25(数学Ⅰ・数学A(第2問) 問12) (訂正依頼・報告はこちら)
〔2〕太郎さんと花子さんは、バスケットボールのプロ選手の中には、リングと同じ高さでシュートを打てる人がいることを知り、シュートを打つ高さによってボールの軌道がどう変わるかについて考えている。
二人は、図1のように座標軸が定められた平面上に、プロ選手と花子さんがシュートを打つ様子を真横から見た図をかき、ボールがリングに入った場合について、後の仮定を設定して考えることにした。長さの単位はメートルであるが、以下では省略する。
<仮定>
・平面上では、ボールを直径0.2の円とする。
・リングを真横から見たときの左端を点A(3.8,3)、右端を点B(4.2,3)とし、リングの太さは無視する。
・ボールがリングや他のものに当たらずに上からリングを通り、かつ、ボールの中心がABの中点M(4,3)を通る場合を考える。ただし、ボールがリングに当たるとは、ボールの中心とAまたはBとの距離が0.1以下になることとする。
・プロ選手がシュートを打つ場合のボールの中心を点Pとし、Pは、はじめに点P0(0,3)にあるものとする。また、P0,Mを通る、上に凸の放物線をC1とし、PはC1上を動くものとする。
・花子さんがシュートを打つ場合のボールの中心を点Hとし、Hは、はじめに点H0(0,2)にあるものとする。また、H0,Mを通る、上に凸の放物線をC2とし、HはC2上を動くものとする。
・放物線C1やC2に対して、頂点のy座標を「シュートの高さ」とし、頂点のx座標を「ボールが最も高くなるときの地上の位置」とする。
(1)放物線C1の方程式におけるx2の係数をaとする。放物線C1の方程式は
y=ax2−( キ )ax+( ク )
と表すことができる。また、プロ選手の「シュートの高さ」は
—( ケ )a+( コ )
である。
プロ選手と花子さんの「ボールが最も高くなるときの地上の位置」の比較の記述として、正しいものは( サ )である。
(2)二人は、ボールがリングすれすれを通る場合のプロ選手と花子さんの「シュートの高さ」について次のように話している。
太郎:例えば、プロ選手のボールがリングに当たらないようにするには、Pがリングの左端Aのどのくらい上を通れば良いのかな。
花子:Aの真上の点でPが通る点Dを、線分DMがAを中心とする半径0.1の円と接するようにとって考えてみたらどうかな。
太郎:なるほど。Pの軌道は上に凸の放物線で山なりだから、その場合、図のように、PはDを通った後で線分DMより上側を通るのでボールはリングに当たらないね。花子さんの場合も、HがこのDを通れば、ボールはリングに当たらないね。
花子:放物線C1とC2がDを通る場合でプロ選手と私の「シュートの高さ」を比べてみようよ。
図2のように、Mを通る直線lが、Aを中心とする半径0.1の円に直線ABの上側で接しているとする。また、Aを通り直線ABに垂直な直線を引き、lとの交点をDとする。このとき、AD=√3/15である。
よって、放物線C1がDを通るとき、C1の方程式は
y=−[ シ ]√[ ス ]/[ セソ ](x2−[ キ ]x)+[ ク ]
となる。
また、放物線C2がDを通るとき、(1)で与えられたC2の方程式を用いると、花子さんの「シュ−トの高さ」は約3.4と求められる。
以上のことから、放物線C1とC2がDを通るとき、プロ選手と花子さんの「シュートの高さ」を比べると、( タ )の「シュートの高さ」のほうが大きく、その差はボール( チ )である。なお、√3=1.7320508・・・である。
- 約1個分
- 約2個分
- 約3個分
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