公立学校教員の過去問
平成28年度(H29年度採用)
共通問題 問3

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問題

公立学校教員採用選考試験(教職教養) 平成28年度(H29年度採用) 共通問題 問3 (訂正依頼・報告はこちら)

教科用図書に関する記述として、法令に照らして適切なものは、次のうちのどれか。
  • 高等学校においては、「文部科学大臣の検定を経た教科用図書」又は、「文部科学省が著作の名義を有する教科用図書」以外の図書を、教科書として使用することができない。
  • 小学校に1月に転学した児童が、転学前に給与を受けた教科用図書と転学後に使用する教科用図書が同一の場合は、転学後に、再度無償で給与されることはない。
  • 中学校においては、教科用図書以外の教材は、有益適切なものであれば、あらかじめ教育委員会に届け出なくとも、主たる教材として授業に使用することができる。
  • 教科用図書選定審議会の委員を都道府県の教育委員会が任命する際は、義務教育諸学校の校長及び教員を、委員の定数の3分の2以上になるようにしなければならない。
  • 都道府県の教育委員会が4年に1回開催しなければならない教科書展示会は、教育関係者だけではなく、保護者や一般の人にも公開することができる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正答は2です。

1:学校教育法第34条第1項には、「小学校(中学校も同様)においては、文部科学大臣の検定を経た教科用図書又は文部科学省が著作の名義を有する教科用図書を使用しなければならない」と規定されています。
しかしながら、高等学校は義務教育ではないため、このような規定はかかりません。そのため、1は誤りです。

2:義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律第5条第2項において、そのように規定されているため、2は正解です。

3:地方教育行政の組織及び運営に関する法律第33条第2項には、「教育委員会は、学校における教科書以外の教材の使用について、あらかじめ、教育委員会に届け出させ、又は教育委員会の承認を受けさせることとする定を設けるものとする」と規定されています。
教育委員会への届け出が必要であるため、3は誤りです。

4:義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律施行令第9条第1項には、「選定審議会の委員は、次に掲げる者のうちから、都道府県の教育委員会が任命する。この場合において、第一号に掲げる者のうちから任命される委員の数は、委員の定数のおおむね三分の一になるようにしなければならない」と規定されています。
委員の数は3分の2以上ではなく3分の1以上であるため、4は誤りです。

5:教科書の発行に関する臨時措置法には、「都道府県の教育委員会は、毎年、文部科学大臣の指示する時期に、教科書展示会を開かなければならない」と規定されています。
教科書展示会は4年に1回ではなく毎年開催しなければならないため、5は誤りです。

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02

教科用図書に関する問題です。

選択肢1. 高等学校においては、「文部科学大臣の検定を経た教科用図書」又は、「文部科学省が著作の名義を有する教科用図書」以外の図書を、教科書として使用することができない。

誤り
高等学校においては「文部科学大臣の検定を経た教科用図書」又は、「文部科学省が著作の名義を有する教科用図書」以外の図書を、教科書として「使用してもよい」とされています。

ただし、小学校、中学校においては、前述以外の図書を教科書として使用することは「できない」とされています。 

選択肢2. 小学校に1月に転学した児童が、転学前に給与を受けた教科用図書と転学後に使用する教科用図書が同一の場合は、転学後に、再度無償で給与されることはない。

正しい
転出前と転出後の教科書が同一であれば、そのまま転出前の教科用図書を使用します。

選択肢3. 中学校においては、教科用図書以外の教材は、有益適切なものであれば、あらかじめ教育委員会に届け出なくとも、主たる教材として授業に使用することができる。

誤り
中学校においては、教科用図書以外の教材は、有益適切なものであっても、「あらかじめ教育委員会に届け出る必要がある」とされています。

選択肢4. 教科用図書選定審議会の委員を都道府県の教育委員会が任命する際は、義務教育諸学校の校長及び教員を、委員の定数の3分の2以上になるようにしなければならない。

誤り
教科用図書選定審議会の委員は、義務教育諸学校の校長及び教員を、委員の定数の「3分の2以上」ではなく「おおむね3分の1」になるようにしなければなりません。

選択肢5. 都道府県の教育委員会が4年に1回開催しなければならない教科書展示会は、教育関係者だけではなく、保護者や一般の人にも公開することができる。

誤り
教科書展示会は毎年開催しなければなりません。


4年毎に行われるのは教科書採択(改訂)です。

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03

正答は2です。


1:学校教育法第34条第1項に義務教育である小中学校について、「文部科学大臣の検定を経た教科用図書又は文部科学省が著作の名義を有する教科用図書を使用しなければならない」と定められています。
高等学校は義務教育ではないため上記に該当せず、1は誤りです。

2:義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律第5条第2項の内容に合致するため、2は正答です。


3:地方教育行政の組織及び運営に関する法律第33条第2項に「教育委員会は、学校における教科書以外の教材の使用について、あらかじめ、教育委員会に届け出させ、又は教育委員会の承認を受けさせることとする定を設けるものとする」と記載されています。
教科書以外の教材(副教材)の使用については、教育委員会への届け出が必要ですので、3は誤りです。


4:義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律施行令第9条第1項に、以下のように定められています。
「選定審議会の委員は、次に掲げる者のうちから、都道府県の教育委員会が任命する。この場合において、第一号に掲げる者のうちから任命される委員の数は、委員の定数のおおむね三分の一になるようにしなければならない」
上記によると、委員の定数は3分の2以上ではなく3分の1以上が正しいため、4は誤りです。


5:教科書の発行に関する臨時措置法に、「都道府県の教育委員会は、毎年、文部科学大臣の指示する時期に、教科書展示会を開かなければならない」と定められています。
教科書展示会は4年に1回ではなく毎年開催するため、5は誤りです。

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