公立学校教員の過去問
平成28年度(H29年度採用)
中学校に関する問題 問31
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問題
公立学校教員採用選考試験(教職教養) 平成28年度(H29年度採用) 中学校に関する問題 問31 (訂正依頼・報告はこちら)
中学校学習指導要領総則に関する記述として適切なものは、次のうちのどれか。
- 特別活動を除く各教科等や学習活動の特質に応じ効果的な場合には、夏季、冬季、学年末等の休業日の期間に授業日を設定する場合を含め、これらの授業を特定の期間に行うことができる。
- 特別活動の授業のうち、生徒会活動及び学校行事については、週当たりの授業時数を平均化するために、年間35週以上にわたって行うよう計画し、週当たりの授業時数が生徒の負担過重にならないようにするものとする。
- 10分間程度の短い時間を単位として特定の教科の指導を行う場合、当該教科を担当する教師が指導内容の決定や指導の成果の把握と活用等を、責任をもって行う体制が整備されていたとしても、その指導を行った時間を当該教科の年間授業時数に含めることはできない。
- 生徒はそれぞれ能カ・適性、興味・関心、性格等が異なっており、また、知識、思考、価値、心情、技能、行動等も異なっているために、各教科等の指導に当たっては、グループ別指導を行うのではなく、個別指導を重視する必要がある。
- 生徒の自主的、自発的な参加により行われている部活動については、スポーツや文化及び科学等に親しませ、学習意欲の向上や責任感、連帯感の涵養等に資するものであるが、教育課程外の活動であるため、教育課程との関連を図る必要はない。
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この過去問の解説 (3件)
01
平成20年中学校学習指導要領解説「総則編」の授業時数等の取扱いによると、「夏季、冬季、学年末等の休業日の期間に授業日を設定する場合を含め、各教科等の授業を特定の期間に行うことができることをより明確に示した」とされています。よって、この選択肢の記述は正しいです。
2:誤り
平成20年中学校学習指導要領解説「総則編」によると、各教科等や学習活動の特質に応じ効果的な場合には、「教科等や学習活動によっては年間を通ずることなく、夏季、冬季、学年末、農繁期等の休業日の期間に授業日を設定することも含め、特定の期間に集中して行った方が効果的な場合もある」としているが、「ただし、『特別活動を除く』とあるように、特別活動(学級活動)については、この規定は適用されない」としています。
よって、特別活動の授業のうち、「生徒会活動及び学校行事」ではなく「学級活動」については、週当たりの授業時数を平均化するために、年間35週以上にわたって行うよう計画し、週当たりの授業時数が生徒の負担過重にならないようにするものとしています。
3:誤り
平成20年中学校学習指導要領解説「総則編」によると、「10分間程度の短い時間を単位として特定の教科の指導を行う場合において、当該教科を担当する教師がその指導内容の決定や指導の成果の把握と活用等を責任をもって行う体制が整備されているときは、その時間を当該教科の年間授業時数に含めることができる」としています。よって、この選択肢の記述は誤りです。
4:誤り
平成20年中学校学習指導要領解説「総則編」の教育課程実施上の配慮事項
として「指導方法や指導体制の工夫改善など個に応じた指導の充実」によると、「各教科等の指導に当たっては、生徒が学習内容を確実に身に付けることができるよう、学校や生徒の実態に応じ、個別指導やグループ別指導、繰り返し指導、学習内容の習熟の程度に応じた指導、生徒の興味・関心等に応じた課題学習、補充的な学習や発展的な学習などの学習活動を取り入れた指導、教師間の協力的な指導など指導方法や指導体制を工夫改善し、個に応じた指導の充実を図ること」としています。
よって、生徒はそれぞれ能カ・適性、興味・関心、性格等が異なっており、また、知識、思考、価値、心情、技能、行動等も異なっているために、各教科等の指導に当たっては、「グループ別指導を行うのではなく、個別指導を重視する」のではなく「学校や生徒の実態、学習内容の習熟の程度などに応じた学習形態を選択する」必要があります。
5:誤り
平成20年中学校学習指導要領解説「総則編」の教育課程実施上の配慮事項における「部活動の意義と留意点等」に「生徒の自主的、自発的な参加により行われる部活動については、スポーツや文化及び科学等に親しませ、学習意欲の向上や責任感、連帯感の涵養等に資するものであり、学校教育の一環として、教育課程との関連が図られるよう留意すること」としています。よって選択肢の記述は誤りです。
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02
正解は1です。
以下の解説は平成27年3月改正の中学校学習指導要領総則より引用です。
1.正しいです。
「第3 授業時数等の取扱い」1の「各教科等(特別活動を除く。)や学習活動の特質に応じ効果的な場合には,夏季,冬季,学年末等の休業日の期間に授業日を設定する場合を含め,これらの授業を特定の期間に行うことができる。」と合致しています。
2.誤りです。
「第3 授業時数等の取扱い」1では、「各教科,道徳科,総合的な学習の時間及び特別活動(ただし,…特別活動については学級活動(学校給食に係るものを除く。)に限る。)の授業は、年間 35 週以上にわたって行うよう計画し,週当たりの授業時数が生徒の負担過重にならないようにするものとする」とあります。
2では「生徒会活動及び学校行事については、それらの内容に応じ、年間、学期ごと、月ごとなどに適切な授業時数を充てるものとする」とあるため、記述は誤りです。
3.誤りです。
「第3 授業時数等の取扱い」3では、「10分間程度の短い時間を単位として特定の教科の指導を行う場合において,当該教科を担当する教師がその指導内容の決定や指導の成果の把握と活用等を責任をもって行う体制が整備されているときは,その時間を当該教科の年間授業時数に含めることができる」とあります。
『含めることはできない』とする部分が誤りです。
4.誤りです。
「第4 指導計画の作成等に当たって配慮すべき事項」2(7)では、「各教科等の指導に当たっては,生徒が学習内容を確実に身に付けることができるよう,学校や生徒の実態に応じ,個別指導やグループ別指導……など指導方法や指導体制を工夫改善し,個に応じた指導の充実を図ること」とあります。
個別指導とグループ別指導の両方を活用することとなっているため、記述は誤りです。
5.誤りです。
「第4 指導計画の作成等に当たって配慮すべき事項」2(13)では、「生徒の自主的,自発的な参加により行われる部活動については,スポーツや文化及び科学等に親しませ,学習意欲の向上や責任感,連帯感の涵養等に資するものであり,学校教育の一環として,教育課程との関連が図られるよう留意すること」とあります。
『教育課程との関連を図る必要はない』とする記述は誤りです。
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03
H29告示の中学校学習指導要領総則と照らし合わせると、
1 正しい
第3章 第2節教育課程の編成 3 教育課程の編成における共通的事項において「各教科等や学習活動の特質に応じ効果的な場合には,夏季,冬季,学年末等の休業日の期間に授業日を設定する場合を含め,こ れらの授業を特定の期間に行うことができる。」とされているため正しいです。
2 誤り
第2の3には「各教科等の授業は,年間 35 週以上にわたって行うよう計画し,週当たりの授業時数が生徒の負担過重にならないようにするものとする」「特別活動の授業のうち,生徒会活動及び学校行事については,それらの内容に応じ,年間, 学期ごと,月ごとなどに適切な授業時数を充てるものとする。」となっていることから、誤りです。
3 誤り
第2の3において「各教科等の特質に応じ,10 分から 15 分程度の短い時間を活用して特定の教科等の指導を行う場合において,当該教科等を担当する教師が,単元や題材など内容や時間のまとまりを見通した中で,その指導内容の決定や指導の成果の把握と活用等を責任をもって行う体制が整備されているときは,その時間を当該教科等の年間授業時数に含めることができること。 」とされ、含めることができないという点で誤りです。
4 誤り
第4 生徒の発達の支援 1 生徒の発達を支える指導の充実において「生徒が,基礎的・基本的な知識及び技能の習得も含め,学習内容を確実に身に付けることが できるよう,生徒や学校の実態に応じ,個別学習やグループ別学習,繰り返し学習,学習内容 の習熟の程度に応じた学習,生徒の興味・関心等に応じた課題学習,補充的な学習や発展的な 学習などの学習活動を取り入れることや,教師間の協力による指導体制を確保することなど,指 導方法や指導体制の工夫改善により,個に応じた指導の充実を図ること」としており、グループ活動指導ではなく個別を重視するという点で誤りです。
5 誤り
第5 学校運営上の留意事項では「生徒の自主的,自発的な参加により行われる部活動については,スポーツや文化,科学等に親しませ,学習意欲の向上や責任感,連帯感の涵養等,学校教育が目指す資質・能力の育成に資するものであり,学校教育の一環として,教育課程との関連が図られるよう留意するこ と。」となっており、関連を図る必要がないという点で誤りです。
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