公立学校教員の過去問
平成30年度(H31年度採用)
共通問題 問5
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問題
公立学校教員採用選考試験(教職教養) 平成30年度(H31年度採用) 共通問題 問5 (訂正依頼・報告はこちら)
学校保健に関する記述として、法令に照らして適切なものは、次の1~5のうちのどれか。
- 学校においては、感染症が発生したときは、必要に応じて、臨時に児童・生徒等の健康診断を行うものとするが、食中毒が発生したときは、必ず、臨時に健康診断を行うものとする。
- 学校において予防すべき感染症のうち、出席停止の期間の基準が定められている感染症には、インフルエンザ、百日咳、風しん、伝染性膿痴疹、水痘がある。
- 校長は、感染症による出席停止を指示した際は、学校の名称、出席を停止させた理由と期間、及び児童・生徒等の氏名を当該地域の保健所に報告しなければならない。
- 校長は、児童・生徒等及び職員の健康の保持を図るため、感染症の予防上必要があるときは、臨時に学校の全部又は一部の休業を行うことができる。
- 校長は、感染症にかかっており、かかっている疑いがあり、又はかかるおそれのある児童・生徒等があるときは、政令で定めるところにより、出席を停止させることができる。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は、5です。
1.誤りです。
学校保健法第13条第2項で、「学校においては、必要があるときは、臨時に、児童生徒等の健康診断を行うものとする。」と定めています。
学校保健安全法施行規則第10条では、その必要がある場合として、「感染症又は食中毒の発生したとき」とありますので、感染症と食中毒で取り扱いに違いはなく、どちらも必要に応じて行うものとなります。
2.誤りです。
学校保健安全法施行規則第19条で出席停止の期間の基準が定められており、第18条に「学校において予防すべき感染症の種類」として挙げられている第一種から第三種に基準があります。
選択肢の記述のうち、「インフルエンザ、百日咳、風しん、水痘」は第二種の感染症に含まれており、出席停止の期間の基準がそれぞれ定められています。
しかし、「伝染性膿痴疹」は第三種の「その他の感染症」に含まれると解釈されており、地域や学校で重大な流行が起こった場合に、校長が出席停止の緊急措置を取ることができる感染症とみなされますが、基本的には出席停止はしなくてもよいとされています。(文部科学省発行「学校において予防すべき感染症の解説」)
よって、この「伝染性膿痴疹」の部分が誤りである、となります。
3.誤りです。
学校保健安全法施行令第7条では、校長は、法律に基づく感染症による出席停止の指示をしたときは、「文部科学省令で定めるところにより、その旨を学校の設置者に報告しなければならない。」とあります。
報告先は保健所ではなく【学校の設置者】が正しいです。
さらに、学校保健安全法施行規則第20条で、報告する項目が列挙されています。
「一 学校の名称
二 出席を停止させた理由及び期間
三 出席停止を指示した年月日
四 出席を停止させた児童生徒等の学年別人員数
五 その他参考となる事項」
ここには「児童・生徒等の氏名」は含まれていません。よって、この部分も誤りとなります。
4.誤りです。
学校保健安全法第20条で、「学校の設置者は、感染症の予防上必要があるときは、臨時に、学校の全部又は一部の休業を行うことができる。」とある通り、臨時休業を行うことができるのは校長ではなく、【学校の設置者】が正しいです。
また、学校保健安全法の基本的な考えとして第4条に、「学校の設置者は、その設置する学校の児童生徒等及び職員の心身の健康の保持増進を図るため、…必要な措置を講ずるよう努めるものとする。」とある通り、児童生徒・職員の健康保持を図る責任があるのも、校長ではなく【学校の設置者】です。
5.正しいです。
学校保健安全法第19条にある通りです。
【参考】「校長は、感染症にかかっており、かかっている疑いがあり、又はかかるおそれのある児童生徒等があるときは、政令で定めるところにより、出席を停止させることができる。」
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02
2:学校保健安全法施行規則第18条に記載された予防すべき感染症の種類の中に、インフルエンザ・百日咳・風しん・水痘は含まれています。
この中に伝染性膿痴疹が含まれていませんので、誤りです。
3:学校保健安全法施行令第7条によると、校長が報告しなければならない相手は保健所ではなく学校の設置者ですので、誤りです。
4:学校保健安全法第20条によると、感染症の予防上必要に応じて臨時に学校の全部又は一部の休業を行うことができるのは、校長ではなく「学校の設置者」ですので、誤りです。
5:学校保健安全法第19条に定められた内容と一致しますので、正答です。
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03
1:学校保健安全法施行規則第10条には、「健康診断は、次に掲げるような場合で必要があるときに、必要な検査の項目について行うものとする」と規定されており、「次に掲げるような場合」として「感染症又は食中毒の発生したとき」が挙げられています。
感染症の場合でも食中毒の場合でも、必要に応じて健康診断を行うこととなっているため、1は誤りです。
2:学校保健安全法施行規則第18条には、学校において予防すべき感染症の種類が記載されており、第19条には各感染症に応じた出席停止の期間の基準が定められています。
伝染性膿痴疹は、学校において予防すべき感染症には入らないため、2は誤りです。
3:学校保健安全法施行令第7条には、「校長は、前条第一項の規定による指示をしたときは、文部科学省令で定めるところにより、その旨を学校の設置者に報告しなければならない」と規定されています。
「前条第一項の規定」とは、校長が感染症の児童を出席停止させるときのことを述べているため、校長は感染症の児童に対して出席停止の指示をしたときは、その旨を学校の設置者に報告しなければならない、ということです。
報告するのは保健所ではなく学校の設置者のため、3は誤りです。
4:学校保健安全法第20条には、「学校の設置者は、感染症の予防上必要があるときは、臨時に、学校の全部又は一部の休業を行うことができる」と規定されています。
学校の休業を行うことができるのは、校長ではなく学校の設置者のため、4は誤りです。
5:学校保健安全法第19条にそのように規定されているので、5は正解です。
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