公立学校教員の過去問
平成30年度(H31年度採用)
共通問題 問12
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
公立学校教員採用選考試験(教職教養) 平成30年度(H31年度採用) 共通問題 問12 (訂正依頼・報告はこちら)
次の記述は、「生徒指導リーフ特別活動と生徒指導」(国立教育政策研究所生徒指導・進路指導研究センター平成27年3月部分改訂)に示された「特別活動において生徒指導の面から重視したい取組例」の一部である。この取組例に関する記述として最も適切なものは、下の1~5のうちではどれか。
〇 学級・ホームルームとして取り組むことや自分が取り組みたい目標や内容などを決める際、また実際の活動場面やその振り返りの際に、互いのよさを認め合い相互の信頼を高め合えるようにする取組
〇 児童会・生徒会が主催する異年齢交流活動などにおいて、上級生が下級生のことを思いやり、下級生が上級生を尊敬しながら集会活動などを楽しめるようにする取組
〇 遠足や修学旅行等のグループ活動で、考え方や性別などの違いを超えて、互いに協力できるようにする取組
〇 学級・ホームルームとして取り組むことや自分が取り組みたい目標や内容などを決める際、また実際の活動場面やその振り返りの際に、互いのよさを認め合い相互の信頼を高め合えるようにする取組
〇 児童会・生徒会が主催する異年齢交流活動などにおいて、上級生が下級生のことを思いやり、下級生が上級生を尊敬しながら集会活動などを楽しめるようにする取組
〇 遠足や修学旅行等のグループ活動で、考え方や性別などの違いを超えて、互いに協力できるようにする取組
- 全ての児童・生徒が問題を回避・解決できる大人へと育つことを目標に行われ、特定の問題に焦点を当てて教師の主導で実施する「教育的予防」を進める取組となっている。
- 児童・生徒が安心でき、自己存在感や充実感を感じられる場所をつくり、教職員が意図的・計画的に児童・生徒相互の信頼関係をつくりだす「絆づくり」を進める取組となっている。
- 協力し助け合って取り組んだり、互いのよさを認め合って取り組んだりすることなどにより、児童・生徒相互の「共感的な人間関係」を育てる取組となっている。
- 問題の発生を予測して事前の働きかけを行うなど、課題のある児童・生徒を念頭において行われる問題対応型の発想に立った「治療的予防」を進める取組となっている。
- 人の役に立ったという、自分と他者との関係を自他共に肯定的に受け入れられることでしか生まれることのない自己評価である「自尊感情」を育てる取組となっている。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
正解は3です。
「生徒指導リーフ特別活動と生徒指導(Leaf.6)」の中に、「協力し助け合って取り組んだり、互いのよさを認め合って取り組んだりすることなどにより、児童生徒相互の『共感的な人間関係』が育つ取り組み」の例として、問題文中にある3つの取り組みが書かれています。
【参考】
1.「教育的予防」の取り組み例~「学校生活における授業や行事等の実体験・実生活の中で、児童生徒自らが人と関わる際の態度を改めたり、望ましい関わり方に気付いたり、集団の一員としての役割を果たそうとしたりするよう促す」(Leaf.5)
2.「児童・生徒が安心でき、自己存在感や充実感を感じられる場所をつくり、教職員が意図的・計画的に児童・生徒相互の信頼関係をつくりだす」は「居場所づくり」の説明です。
「絆づくり」とは、「主体的に取り組む共同的な活動を通して、児童生徒自らが『絆』を感じ取り、紡いでいくこと」とあり、児童生徒が主体となるという点で、教職員が主体的に動く居場所づくりと異なります。(Leaf.2)
4.「治療的予防」の取り組み例~「『不登校』という問題に関する知見を踏まえ、前年度の出欠席の状況を調べて不登校になりそうな児童生徒を予測する、休みがちな児童生徒に教育相談を行うなどの働きかけをする」(Leaf.5)
5.この説明は「自尊感情」ではなく「自己有用感」です。
Leaf.18で「人の役に立った、人から感謝された、人から認められた、という「自己有用感」は、自分と他者(集団や社会)との関係を自他共に肯定的に受け入れられることで生まれる、自己に対する肯定的な評価」とある通りです。
参考になった数4
この解説の修正を提案する
02
1:「生徒指導リーフ特別活動と生徒指導」の中には、「教育的予防」に関する記述はみられないため、1は誤りです。
2:「生徒指導リーフ特別活動と生徒指導」における「①全ての児童生徒に『自己存在感』を与える取組として」の中に、「自己存在感」や「信頼」に関する記述はありますが、『絆づくり』に関する取組はみられないため、2は誤りです。
3:「生徒指導リーフ特別活動と生徒指導」における「②全ての児童生徒相互の『共感的な人間関係』を育てる取組として」の中にそのように示されているため、3は正解です。
4:「生徒指導リーフ特別活動と生徒指導」の中には、「治療的予防」に関する記述はみられないため、4は誤りです。
5:「生徒指導リーフ特別活動と生徒指導」の中には、「自尊感情」に関する記述はみられないため、5は誤りです。
参考になった数1
この解説の修正を提案する
03
問題文の3つの取り組み例に注目すると、「互いのよさを認め合う」というキーワードを見つけることができます。
〇 「学級・ホームルーム~」では、「互いのよさを認め合い相互の信頼を高め合えるようにする」という点
〇 「児童会・生徒会が~」では、「上級生が下級生のことを思いやり、下級生が上級生を尊敬」という点
〇 「遠足や修学旅行~」では、「考え方や性別などの違いを超えて、互いに協力できるようにする」という点
すべてにおいて共通するのは、「 協力し助け合って取り組んだり、互いのよさを認め合って取り組んだりすること」ですので、3が正答です。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問11)へ
平成30年度(H31年度採用)問題一覧
次の問題(問13)へ