公立学校教員の過去問
令和元年度(令和2年度採用)
共通問題 問22
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問題
公立学校教員採用選考試験(教職教養) 令和元年度(R2年度採用) 共通問題 問22 (訂正依頼・報告はこちら)
「自己肯定感を高め、自らの手で未来を切り拓く子供を育む教育の実現に向けた、学校、家庭、地域の教育力の向上(第十次提言)」(教育再生実行会議 平成29年6月)に関する記述として最も適切なものは、次の1〜5のうちではどれか。
- 国、地方公共団体は、全国的に学校と地域との組織的・継続的な連携・協働体制を確立するため、関連法令改正の趣旨を踏まえ、ICT支援員を派遣し、コミュニティ・スクールの導入をより一層促進するとともに、地域学校協働活動との一体的な取組を推進する。
- 国、地方公共団体は、学校というスペースを地域にオープンにすることによって、学校を地域住民の集いの「場」として整備・活用して、眠っている地域の力を掘り起こし、地域の力を学校に呼び込み、少子化・人口減少社会に対応した活力ある地域づくりに取り組む。
- 国、地方公共団体は、例えば「学校応援週間」を設け、地方公共団体と民間企業が、放課後の補習、学校行事等において学校教育を支援する機会を設けること等を通じて、民間企業と教師とが協力して子供を育む雰囲気づくりを進める。
- 国、地方公共団体、学校、産業界等は、連携・協力して、家庭教育の充実を図るために、学期中の学校休業日を長期休業日に集中させて、学校休業日に合わせた保護者の有給休暇の取得を強力に促進し、子供が長期間家族と共に過ごすための環境づくりを推進する。
- 国、地方公共団体は、原則無料の「地域未来塾」や、「放課後児童クラブ」などの一層の推進等を通じ、家庭の経済状況等にかかわらず、全ての子供たちが放課後・土曜日における学習活動やスポーツ活動を充実して行うことができるよう、民間機関等と連携・協力する。
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この過去問の解説 (3件)
01
以下、「自己肯定感を高め、自らの手で未来を切り拓く子供を育む教育の実現に向けた、学校、家庭、地域の教育力の向上(第十次提言)」(教育再生実行会議 平成29年6月)を引用して解説します。
1:学校と地域の連携について、本提言では以下のように言及しています。
「国、地方公共団体は、全国的に学校と地域との組織的・継続的な連携・協働体制を確立するため、関係法令改正の趣旨を踏まえ、コミュニティ・スクールの導入をより一層促進するとともに、地域学校協働活動との一体的な取組を推進する」
上記には、問題文に登場するICT 支援員に関する記載は無いため、1は誤りです。
2:地域づくりについて、本提言では以下のように言及しています。
「国、地方公共団体は、学校というスペースを地域にオープンにすることによって、眠っている地域の力を掘り起こし、地域の力を学校に呼び込み、地域とともに子供を育む環境づくりに取り組む」
上記には、問題文に登場する少子化・人口減少社会のことについて記載が無いため、2は誤りです。
3:学校教育の支援について、本提言では以下のように言及しています。
「国、地方公共団体は、例えば『学校応援週間』を設け、保護者や地域住民が、放課後の補習、学校行事等において学校教育を支援する機会を積極的に設けること等を通じて、保護者、地域住民、教師が協力して子供を育む雰囲気づくりを進める」と示されています。
上記から、「民間企業と教師が協力」するのではなく、「保護者、地域住民、教師が協力」して実施するため、3は誤りです。
4:家庭教育について、本提言では以下のように言及しています。
「家庭教育の充実のためには、家族での旅行やスポーツ、自然体験活動などの機会を通じて、大人と子供が触れ合いながら充実した時間を過ごすことができるようにすることが重要である。
そのため、国、地方公共団体、学校、産業界等は、地域ごとに学校の夏休みなどの長期休業日の一部を学期中の平日に移して設定する学校休業日の分散化の推進や設定した休業日における多様な活動機会の充実を図るとともに、特に経済関係の行政機関や産業界の団体は、連携・協力して学校休業日に合わせた保護者の有給休暇の取得を強力に推進する」
上記から、「学期中の学校休業日を長期休業日に集中」させるのではなく、「長期休業日の一部を学期中の平日に移して設定する」ため、4は誤りです。
5:本提言の内容に合致するため、5は正しいです。
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02
1:「コミュニティ・スクール」とは、学校と保護者や地域の皆さんがともに知恵を出し合い、学校運営に意見を反映させることで、一緒に協働しながら子供たちの豊かな成長を支える取り組みです。
(第十次提言)の中ではこれについては言及していますが「ICT支援員」の部分が誤りです。
2:学校をオープンスペースとすることで、「利用者が子育て相談等、地方公共団体が提供する様々なサービスについて、気軽に情報を得ることができる」狙いがあります。「少子化・人口減少社会に対応」という部分が誤りです。
3:「学校応援週間」は、保護者や地域住民が、放課後の補習、学校行事等において学校教育を支援する機会を積極的に設けること等を通じて、保護者、地域住民、教師が協力して子供を育む雰囲気づくりを進めることです。「民間企業と教師とが協力」という部分が誤りです。
4:「共働き世帯やひとり親家庭の増加など家庭の在り方は多様化」「地域も、本格的な 少子・高齢社会を迎え、過疎化」している中での取り組みであるため、誤りです。
5:文章の通りで、正答です。
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03
1:資料には、「国、地方公共団体は、全国的に学校と地域との組織的・継続的な連携・協働体制を確立するため、関係法令改正の趣旨を踏まえ、コミュニティ・スクールの導入をより一層促進するとともに、地域学校協働活動との一体的な取組を推進する」と示されています。
ICT 支援員に関する記述はみられないため、1は誤りです。
2:資料には、「国、地方公共団体は、学校というスペースを地域にオープンにすることによって、眠っている地域の力を掘り起こし、地域の力を学校に呼び込み、地域とともに子供を育む環境づくりに取り組む」と示されています。
少子化・人口減少社会のことについては言及されていないため、2は誤りです。
3:資料には、「国、地方公共団体は、例えば『学校応援週間』を設け、保護者や地域住民が、放課後の補習、学校行事等において学校教育を支援する機会を積極的に設けること等を通じて、保護者、地域住民、教師が協力して子供を育む雰囲気づくりを進める」と示されています。
民間企業と教師が協力して行うものではなく、保護者、地域住民、教師が協力して進めていくものであるとされているため、3は誤りです。
4:資料には、「家庭教育の充実のためには、家族での旅行やスポーツ、自然体験活動などの機会を通じて、大人と子供が触れ合いながら充実した時間を過ごすことができるようにすることが重要である。そのため、国、地方公共団体、学校、産業界等は、地域ごとに学校の夏休みなどの長期休業日の一部を学期中の平日に移して設定する学校休業日の分散化の推進や設定した休業日における多様な活動機会の充実を図るとともに、特に経済関係の行政機関や産業界の団体は、連携・協力して学校休業日に合わせた保護者の有給休暇の取得を強力に推進する」と示されています。
学期中の学校休業日を長期休業日に集中させるのではなく、長期休業日の一部を学期中の平日に移すと述べられているため、4は誤りです。
5:資料にそのように示されているため、5は正解です。
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