公立学校教員の過去問
令和元年度(令和2年度採用)
小学校に関する問題 問24

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問題

公立学校教員採用選考試験(教職教養) 令和元年度(R2年度採用) 小学校に関する問題 問24 (訂正依頼・報告はこちら)

小学校学習指導要領特別活動の学校行事に照らして最も適切なものは、次の1〜5のうちではどれか。
  • A教諭は、儀式的行事において、学校生活に有意義な変化や折り目を付けるため、新入生との対面式を計画し、そのねらいを、「自他のよさを見付け合い、自己の成長を振り返り、積極的に自己を伸長しようとする態度を養う。」と設定した。
  • B教諭は、文化的行事において、平素の学習活動の成果を発表し、自己の向上の意欲を一層高めるため、児童に計画や運営を任せるとともに、パネルディスカッションやステージ発表の練習を、毎日、放課後に最終下校時刻まで休憩時間を取らないで行う計画を立てた。
  • C教諭は、健康安全・体育的行事において、事件や事故、災害等から身を守る安全な行動の体得を目的に、安全教室において、登下校中の安全について、警察署と連携し、知らない人から声を掛けられた場合の対処法を、疑似体験を通して学習させる計画を立てた。
  • D教諭は、遠足・集団宿泊的行事において、宿泊行事の事前学習として、訪れる場所の自然や文化などを社会や理科の授業時間で取り扱い、事前学習から事後学習までの全ての授業時間を特別活動の授業時数として計画を立てた。
  • E教諭は、勤労生産・奉仕的行事において、勤労の尊さを体得する活動として一年間を通した全体計画を立て、そのねらいを、「自己の健康や安全についての課題や解決策について考え、他者と協力して、適切に判断し行動することができるようにする。」と設定した。

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この過去問の解説 (3件)

01

正答は3です。

以下、「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 特別活動編」を引用して解説します。


1:「儀式的行事のねらい」について、以下のように言及しています。
「児童の学校生活に一つの転機を与え、児童が相互に祝い合い励まし合って喜びを共にし、決意も新たに新しい生活への希望や意欲をもてるような動機付けを行い、学校、社会、国家などへの所属感を深めるとともに、厳かな機会を通して集団の場における規律、気品のある態度を養う」

問題文の内容は「儀式的行事のねらい」との整合性が無いため、1は誤りです。


2:「文化的行事の実施上の留意点」について、以下のように言及しています。
「練習や準備に過大な時間をとり、児童に過重な負担をかけることのないように、練習、準備の在り方を工夫、改善するとともに、年間指導計画を作成する際にあらかじめ適切な時間を設定しておくようにする」

問題文の「毎日、放課後に最終下校時刻まで休憩時間を取らないで行う計画を立てた」という記載部分が「適切な時間」と捉え難いため、2は誤りです。


3:「健康安全・体育的行事のねらい」について、以下のように言及しています。
「児童自らが自己の発育や健康状態について関心をもち、心身の健康の保持増進に努めるとともに、身の回りの危険を予測・回避し、安全な生活に対する理解を深める。また、体育的な集団活動を通して、心身ともに健全な生活の実践に必要な習慣や態度を育成する。さらに、児童が運動に親しみ、楽しさを味わえるようにするとともに体力の向上を図る」

問題文の内容と合致しているため、3は正しいです。


4:「遠足・集団宿泊的行事の実施上の留意点」について、以下のように言及しています。
「学校行事として実施する長期にわたって宿泊を伴う体験的な活動においては、目的地において教科の内容に関わる学習や探求的な活動を効果的に展開することも考えられる。その場合には、教科等や総合的な学習の時間などの学習活動を含む計画を立て、授業時数に含めて扱うなど、柔軟な年間指導計画の作成について工夫するよう配慮すること」

問題文の「全ての授業時間を別の授業の授業時数とする」という記載部分が「教科等や総合的な学習の時間などの学習活動を含む計画」に当てはまらないため、4は誤りです。


5:「勤労生産・奉仕的行事のねらい」について、以下のように言及しています。
「学校内外の生活の中で、勤労生産やボランティア精神を養う体験的な活動を経験することによって、勤労の価値や必要性を体得できるようにするとともに、自らを豊かにし、進んで他に奉仕しようとする態度を養う」

問題文の内容は「勤労生産・奉仕的行事のねらい」との整合性が無いため、5は誤りです。

参考になった数2

02

正答は3です。

1:小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 特別活動編には、儀式的行事のねらいは、「児童の学校生活に一つの転機を与え、児童が相互に祝い合い励まし合って喜びを共にし、決意も新たに新しい生活への希望や意欲をもてるような動機付けを行い、学校、社会、国家などへの所属感を深めるとともに、厳かな機会を通して集団の場における規律、気品のある態度を養う」とされています。
問題文のねらいは、儀式的行事のねらいとは合致しないため、1は誤りです。

2:小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 特別活動編には、文化的行事の実施上の留意点の項目に、「練習や準備に過大な時間をとり、児童に過重な負担をかけることのないように、練習、準備の在り方を工夫、改善するとともに、年間指導計画を作成する際にあらかじめ適切な時間を設定しておくようにする」という記載があります。
問題文にある、「毎日、放課後に最終下校時刻まで休憩時間を取らないで行う計画を立てた」という部分が実施上の留意点を考慮していないため、2は誤りです。

3:小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 特別活動編には、健康安全・体育的行事のねらいは、「児童自らが自己の発育や健康状態について関心をもち、心身の健康の保持増進に努めるとともに、身の回りの危険を予測・回避し、安全な生活に対する理解を深める。また、体育的な集団活動を通して、心身ともに健全ンあ生活の実践に必要な習慣や態度を育成する。さらに、児童が運動に親しみ、楽しさを味わえるようにするとともに体力の向上を図る」とされています。
問題文の内容は、学習指導要領が示しているねらいと合致しているため、3は正解です。

4:小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 特別活動編には、遠足・集団宿泊的行事の実施上の留意点の項目に、「学校行事として実施する長期にわたって宿泊を伴う体験的な活動においては、目的地において教科の内容に関わる学習や探求的な活動を効果的に展開することも考えられる。その場合には、教科等や総合的な学習の時間などの学習活動を含む計画を立て、授業時数に含めて扱うなど、柔軟な年間指導計画の作成について工夫するよう配慮すること」という記載があります。
柔軟な年間指導計画の作成について工夫するようにとは示されているものの、問題文のように全ての授業時間を別の授業の授業時数とすることは認められていないため、4は誤りです。

5:小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 特別活動編には、勤労生産・奉仕的行事のねらいは、「学校内外の生活の中で、勤労生産やボランティア精神を養う体験的な活動を経験することによって、勤労の価値や必要性を体得できるようにするとともに、自らを豊かにし、進んで他に奉仕しようとする態度を養う」とされています。
問題文のねらいは、勤労生産・奉仕的行事のねらいとは合致しないため、5は誤りです。

参考になった数1

03

正答は3です。

1:儀式的行事のねらいは、「学校生活に有意義な変化や折り目を付け,厳粛で清新な気分を味わい,新しい生活の展開への動機付けとなるような活動を行う」で、問題文の内容はこれに合致しないため、誤りです。

2:「放課後に最終下校時刻まで休憩時間を取らないで行う計画を立てた。」が誤りです。

3:問題文の通り、正しいです。

4:特別活動の中には、学校行事として「遠足・集団宿泊的行事」も含みます。「学校行事と各教科等は深い関わりをもっている。」としながらも、各教科の時間として置き換えることは出来ないため、誤りです。

5:「勤労生産・奉仕的行事」のねらいは、「勤労の尊さや生産の喜びを体得するとともに,ボランティア活動などの社会奉仕の精神を養う体験が得られるような活動を行うこと。」としており、問題文に書かれていることはこの内容と合致しないため誤りです。

参考になった数1