公立学校教員の過去問
令和元年度(令和2年度採用)
小学校に関する問題 問25
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問題
公立学校教員採用選考試験(教職教養) 令和元年度(R2年度採用) 小学校に関する問題 問25 (訂正依頼・報告はこちら)
「発達や学びをつなぐスタートカリキュラム〜スタートカリキュラム導入・実践の手引き〜」(文部科学省 国立教育政策研究所 平成30年3月)に関する記述として適切なものは、次の1〜5のうちのどれか。
- 学習指導要領の総則に「特に、小学校入学当初において、生活科を中心に、合科的・関連的な指導や弾力的な時間割の設定など、指導の工夫や指導計画の作成を行うこと」が規定されたことを受け、低学年の各教科等の学習指導要領にも同旨が明記されている。
- 入学した児童が、幼児期の教育における遊びや生活を通した学びと育ちを基礎として、規律ある集団生活を送りながら学びに向かうことが可能となるようにするためのスタートカリキュラムの充実が求められている。
- スタートカリキュラムでは、幼稚園教育要領に示されている「健康な心と体」や「自立心」などの小学校入学後に育ってほしい姿を手掛かりに、幼児期の実態や幼児期から児童期への発達の流れを理解することが求められている。
- スタートカリキュラムの編成・実施に当たっては、児童の実態等を考慮し、指導の効果を高めるため、各教科等でそれぞれ指導の工夫を取り入れるなど、各教科ごとに独自の指導計画の作成を行うことが求められている。
- スタートカリキュラムをデザインするに当たって、学習指導要領で求められている小学校入学当初における指導の工夫や指導計画の作成は、各区市町村教育委員会で統一してデザインすることとされている。
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この過去問の解説 (3件)
01
以下、「発達や学びをつなぐスタートカリキュラム〜スタートカリキュラム導入・実践の手引き〜」(文部科学省 国立教育政策研究所 平成30年3月)を引用して解説します。
1:手引きの内容に合致するため、1は正しいです。
2:該当箇所について、手引きでは以下のように言及しています。
「入学した児童が、幼児期の教育における遊びや生活を通した学びと育ちを基礎として、主体的に自己を発揮しながら学びに向かうことが可能となるようにするためのスタートカリキュラムの充実が求められている」
問題文の「規律ある集団生活を送りながら」ではなく「主体的に自己を発揮しながら」が正しいため、2は誤りです。
3:該当箇所について、手引きでは以下のように言及しています。
「子供の発達と学びの連続性を確保するためには、『幼児期の終わりまでに育ってほしい姿』を手掛かりに、幼稚園と小学校の教師が共に幼児の成長を共有することを通して、幼児期から児童期への発達の流れを理解することが大切である」と示されています。
問題文の「小学校入学後に育ってほしい姿」ではなく「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」が正しいため、3は誤りです。
4:該当箇所について、手引きでは以下のように言及しています。
「スタートカリキュラムの編成・実施に当たっては、これまで述べてきたように『生活科を中心に、合科的・関連的な指導や弾力的な時間割の設定など、指導の工夫や指導計画の作成を行うこと』が求められている」
問題文の「各教科ごとに独自の指導計画の作成を行う」ではなく、「合科的・関連的な指導や弾力的な時間割の設定など、指導の工夫や指導計画の作成を行う」が正しいため、4は誤りです。
5:該当箇所について、手引きでは以下のように言及しています。
「スタートカリキュラムをデザインすることは、学習指導要領で求められている小学校入学当初における指導の工夫や指導計画の作成を、各学校や児童の実態に応じて行うことである。本章を参考に、各学校に応じたスタートカリキュラムを全教職員でデザインすることが大切である」
スタートカリキュラムのデザインについて、問題文の「各区市町村教育委員会で統一してデザインする」のではなく、「全教職員でデザインする」ことが正しいため、5は誤りです。
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02
1:手引きにそのように示されているため、1は正解です。
2:手引きには、「入学した児童が、幼児期の教育における遊びや生活を通した学びと育ちを基礎として、主体的に自己を発揮しながら学びに向かうことが可能となるようにするためのスタートカリキュラムの充実が求められている」と示されています。
「規律ある集団生活を送りながら」ではなく「主体的に自己を発揮しながら」と述べられているため、2は誤りです。
3:手引きには、「子供の発達と学びの連続性を確保するためには、『幼児期の終わりまでに育ってほしい姿』を手掛かりに、幼稚園と小学校の教師が共に幼児の成長を共有することを通して、幼児期から児童期への発達の流れを理解することが大切である」と示されています。
「小学校入学後に育ってほしい姿」ではなく「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」であるため、3は誤りです。
4:手引きには、「スタートカリキュラムの編成・実施に当たっては、これまで述べてきたように『生活科を中心に、合科的・関連的な指導や弾力的な時間割の設定など、指導の工夫や指導計画の作成を行うこと』が求められている」と示されています。
「各教科ごとに独自の指導計画の作成を行う」のではなく、「合科的・関連的な指導や弾力的な時間割の設定など、指導の工夫や指導計画の作成を行う」ことが求められているため、4は誤りです。
5:手引きには、「スタートカリキュラムをデザインすることは、学習指導要領で求められている小学校入学当初における指導の工夫や指導計画の作成を、各学校や児童の実態に応じて行うことである。本章を参考に、各学校に応じたスタートカリキュラムを全教職員でデザインすることが大切である」と示されています。
スタートカリキュラムのデザインに当たっては、「各区市町村教育委員会で統一してデザインする」のではなく「全教職員でデザインする」ことが大切であるため、5は誤りです。
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03
1:正しい内容です。
2:「スタートカリキュラム」とは、小学校に入学した児童がスムーズに学校生活へ適応していける ように編成した第1学年入学当初のカリキュラムについてを言います。これは生活科を中心として、各教科の単元を関連させながら学習を進めるものです。
幼児期の教育が、「遊びや生活を通して総合的に学ぶ」に対して、小学校以降では、「教科などの学習内容を系統的に学ぶ」ねらいがあるため、問題文の「幼児期に〜」以降の部分が誤りです。
3:幼稚園教育要領(平成29年改訂)においては,幼稚園において,幼稚園教育の基本を踏まえ,小学校以降の子供の発達を見通しながら教育活動を展開し,幼稚園教育において育みたい資質・能力を一体的に育むよう努めることが示されています。
(1) 健康な心と体、(2) 自立心(、3) 協同性、(4) 道徳性・規範意識の芽生え、(5) 社会生活との関わり、(6) 思考力の 芽生え、(7) 自然との関わり・生命尊重、(8) 数量や図形,標識や文字などへの関心・感覚、(9) 言葉による伝え合い、(10) 豊かな感性と表現
しかし、同時にこれらは「到達すべき目標ではなく,自発的な活動としての遊びを通して,一人一人の発達の特性に応じて育っていくものであり,全ての幼児に同じように見られるものではない」としているため、誤りです。
4:【第2章 スタートカリキュラムをデザインしよう】の中の【2 各学校で行うスタートカリキュラムのデザイン】では、各学校で「小学校入学当初の教育課程全体を通して学校全体で育んでいくための目標として,第1学年担任だけでなく,全教職員で検討するとともに共通理解を図ることが大切」とある。教科ごとにとは書かれていないため、誤りです。
5:実施に関しては各学校の判断となっているため、「各区市町村教育委員会で統一してデザインすることとされている。」という部分が誤りです。
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