公立学校教員の過去問
令和2年度(令和3年度採用)
共通問題 問10
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問題
公立学校教員採用選考試験(教職教養) 令和2年度(R3年度採用) 共通問題 問10 (訂正依頼・報告はこちら)
我が国の近現代の教育に関する次の記述 ア 〜 エ を年代の古いものから順に並べたものとして適切なものは、下の選択肢のうちのどれか。
ア エレン・ケイの「児童の世紀」など教育に関する著作が翻訳された。欧米の新しい教育学説や教育思想が紹介されるようになり、児童中心主義の児童観が日本の教育界に影響を与え、児童の自由や自発性、個性などを重視する教育運動が展開された。
イ ハウスクネヒトが来日し、帝国大学に着任した。彼の講義後に広がったヘルバルト派の五段階教授法は、教師の管理のもとで国家によって定められた教育内容を五段階の手続に従って教える方法として受け入れられ、公教育の教授法の定型となっていった。
ウ アメリカのコース・オブ・スタディなどを参考に、経験主義を基調とする学習指導要領が刊行された。子供の興味・関心・生活や地域社会を重視して、活動的・協力的な学習を組織しようとする学力観に基づく教育が開始された。
エ 系統主義、最新の科学的成果の反映、内容の構造化・高度化を重視する学習指導要領が告示された。この学習指導要領は、どのような教育内容でも、工夫することによってどの発達段階の子供にも教えることができるとするブルーナーの理論を基盤とした「教育内容の現代化」が重視された。
ア エレン・ケイの「児童の世紀」など教育に関する著作が翻訳された。欧米の新しい教育学説や教育思想が紹介されるようになり、児童中心主義の児童観が日本の教育界に影響を与え、児童の自由や自発性、個性などを重視する教育運動が展開された。
イ ハウスクネヒトが来日し、帝国大学に着任した。彼の講義後に広がったヘルバルト派の五段階教授法は、教師の管理のもとで国家によって定められた教育内容を五段階の手続に従って教える方法として受け入れられ、公教育の教授法の定型となっていった。
ウ アメリカのコース・オブ・スタディなどを参考に、経験主義を基調とする学習指導要領が刊行された。子供の興味・関心・生活や地域社会を重視して、活動的・協力的な学習を組織しようとする学力観に基づく教育が開始された。
エ 系統主義、最新の科学的成果の反映、内容の構造化・高度化を重視する学習指導要領が告示された。この学習指導要領は、どのような教育内容でも、工夫することによってどの発達段階の子供にも教えることができるとするブルーナーの理論を基盤とした「教育内容の現代化」が重視された。
- ア → イ → ウ → エ
- ア → ウ → エ → イ
- イ → ア → ウ → エ
- イ → ウ → エ → ア
- ウ → エ → イ → ア
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この過去問の解説 (3件)
01
ア:エレン・ケイの著書「児童の世紀」が翻訳されたのは、1916年です。
イ:ハウスクネヒトが来日したのは1887年です。
ウ:経験主義を基調とする学習指導要領が刊行されたのは、1947年です。
エ:系統主義を重視する学習指導要領が告示されたのは1958年です。
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02
正解は3(イ → ア → ウ → エ)です。
ア.エレン・ケイの「児童の世紀」は1900年に発行され、1906年に大村仁太郎によりドイツ語訳から、1916年に原田実により英語訳から翻訳されました。
イ.ハウスクネヒトが来日し、帝国大学に着任したのは、1887年です。
ウ.経験主義を基調とする学習指導要領が刊行されたのは、1947年です。
学校教育法制定にあたり、初めて作られたものです。
エ.「教育内容の現代化」が重視された学習指導要領は、1968年に告示されました。(ブルーナーの『教育の過程』が出版されたのが1960年です。)
これらを古い順に並び替えると、イ → ア → ウ → エとなり、正解の選択肢は3となります。
【参考】
ウ、エに出てくる学習指導要領は戦後から刊行されたものですが、全ての選択肢はウ→エと順番になっているので、実はウとエの比較は必要ないです。
あとは、イ「ヘルバルト派の五段階教授法」が明治時代、ア「児童の世紀」が大正時代の日本の教育に影響を与えた、ということを覚えていれば、細かい年号を覚えてなくても解くことができるようになっている問題です。
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03
イ:ハウスクネヒトが来日したのは1887年になります。
ウ:経験主義を基調とする学習指導要領が刊行されたのは、1947年になります。
エ:系統主義を重視する学習指導要領が告示されたのは1958年になります。
以上より、「イ→ア→ウ→エ」が正しい時系列となるため、正答は3となります。
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