公立学校教員の過去問
令和2年度(令和3年度採用)
共通問題 問17

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問題

公立学校教員採用選考試験(教職教養) 令和2年度(R3年度採用) 共通問題 問17 (訂正依頼・報告はこちら)

心理学の研究に携わった人物に関する記述として適切なものは、次の選択肢のうちのどれか。
  • ハーローは、空腹のネコやイヌを問題箱の中に入れ、箱の外にえさを置いて誘惑しながら、動物が箱を開けて出てくるまでの時間を測定する研究などを行い、学習の試行錯誤説を唱えた。また、学習の原理として、効果の法則、練習の法則、準備の法則を挙げた。
  • ウェクスラーは、個人の知能を診断的に捉える、言語性検査と動作性検査とによって構成される知能検査を開発した。この検査は、後に改訂され、児童用の知能検査であるWISCや成人用の知能検査であるWAISなども作成された。
  • ソーンダイクは、自分自身を被験者として、記憶の測定に関する研究を行った。無意味綴りを用いた忘却リストの研究において、学習の直後に急激な忘却が起こるが、しばらくして漸近的に減少するという記憶保持の時間的変化を、保持曲線として示した。
  • エビングハウスは、自ら装置を考案し、その装置の中でてこ押しを学習するネズミの行動の研究を行うなど、環境条件が生物の行動を決定するという考えに基づくオペラント行動の研究を行った。また、この研究から得た原理を、ティーチングマシンによる教育に用いた。
  • スキナーは、アカゲザルを人間の愛情形成を考えるための有効な動物モデルと考え研究を行った。子ザルにとって母親はぬくもりを与えてくれる存在であり、そのような母親が愛着の対象であり、安全基地として機能することを、代理母親模型を用いた実験で明らかにした。

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この過去問の解説 (3件)

01

正答は2です。


1:ソーンダイクに関する記述のため、誤りです。

ハーローはアメリカの心理学者で、アカゲザルによる代理母の模型を用いて愛情に関する実験を行いました。


2:.ウェクスラーの内容に合致するため、正しいです。


3:エビングハウスに関する記述のため、誤りです。

ソーンダイクはアメリカの心理学者・教育学者で、
ネコやイヌによる問題箱の研究から学習の試行錯誤説や、刺激と反応に応じた効果の法則・練習の法則・準備(レディネス)の法則を提唱しました。


4:スキナーに関する記述のため、誤りです。

エビングハウスはドイツの心理学者で、自身が被験者となって記憶測定の研究や、無意味綴りによる忘却曲線・情報を学ぶ学習曲線を示しました。


5:ハーローに関する記述のため、誤りです。

スキナーはアメリカの心理学者で、スキナー箱という装置を用いてネズミの行動を分析するオペラント行動の研究や、プログラム学習やティーチングマシンの開発をしました。

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02

1. 問題文はソーンダイクに関する説明のため、誤りとなります。

2. 問題文はウェクスラーに関する正しい説明のため、選択肢2が正答となります。

3. 問題文はエビングハウスに関する説明のため、誤りとなります。

4. 問題文はスキナーに関する説明のため、誤りとなります。

5. 問題文はハーローに関する説明のため、誤りとなります。

以上より、正答は2となります。

参考になった数2

03

正解は2です。

1.誤りです。

 1の記述の前半は「猫の問題箱(ソーンダイクの問題箱)」の説明なので、ハーローではなく、ソーンダイクが正しいです。

2.正しいです。

 WISC(Wechsler Intelligence Scale for Children)、WAIS(Wechsler Adult Intelligence Scale)のWは考案者のウェクスラーの頭文字であり、日本語でウェクスラー式知能検査とも呼ばれています。

3.誤りです。

 3の記述は「エビングハウスの忘却曲線」の説明なので、ソーンダイクではなく、エビングハウスが正しいです。

4.誤りです。

 4の記述は「スキナー(オペラント条件づけ箱)」の説明なので、エビングハウスではなく、スキナーが正しいです。

5.誤りです。

 5の記述は「ハーローの代理母実験」の説明なので、スキナーではなくハーローが正しいです。

【傾向と対策】

 このような問題の場合、誤ってる4つの選択肢に出てくる4人は入れ替わっているだけです。つまり、選択肢外の別の人物の説明が入ってくることはあまりありません。

 ですから、全てを覚えてなくても、いくつかの人物と解説の組み合わせをしっかり覚えているなら、消去法で正解を導けますので、1人1人をキーワードと関連させて覚えるようにしましょう。

参考になった数1