公立学校教員の過去問 令和5年度(R6年度採用) 共通問題 問18
この過去問の解説 (2件)
設問に関連した心理学に携わった人物をみておきましょう。
・デカルトは、「我思う、ゆえに我あり」(『方法序説』)という言葉により、心身は心と物質の2つの独立した領域あるいは性質から構成されるという概念である二元論を定義した。
・ヴントは、ライプツィヒ大学に世界で初となる心理学の実験室を開設した。
・ワトソンは、行動主義の創始者として知られ、観察可能な行動の研究を進めることを主張した。
・フロイトは、精神分析学を創始し、無意識をイド・自我・超自我に分割した理論を大成した。
・ユングは、リビドー及び無意識の概念について研究を進め、性格を内向性、外向性に分類した。
このほか、心理学に影響した主な人物と内容を挙げておきますので参照してください。
・カール・ロジャーズ:アメリカの臨床心理学者です。来談者中心療法のカウンセリングで人本療法を提唱し、自己概念や対人関係の研究に貢献しました。
・アルフレッド・アドラー:オーストリア出身の精神科医で、個人心理学の創始者とされています。個人の行動や心理を、個人がどのように自分自身を位置付け、他者との関係を構築するかに焦点を当てて解釈しました。
・エリク・H・エリクソン:アメリカの発達心理学者です。「アイデンティティ」の概念、心理社会的発達段階理論を提唱し、人間のライフサイクルを研究しました。
・エルンスト・クレッチマ:ドイツの精神科医であり、体型と精神障害との関連性に興味を持ちました。「体型学」と呼ばれるアプローチを提唱し、体の形状と特定の精神障害との関連性を調査しました。
・ジャン・ピアジェ:スイスの心理学者です。認知の発達と系統発生を考察する発生的認知論を提唱しています。発達心理学の大家で、子供の知識と認知の発展を研究しました。
・ミルトン・エリクソン:アメリカの精神医学者であり、催眠療法の分野で特に有名な人物です。催眠療法の新しいアプローチを開発し、コミュニケーションと意識の力を活用して個人の変容を促進する方法を模索しました。 (mental care-labサイト参照)
不正解です。
デカルトの説明で、キーワードは「我思う、ゆえに我あり」と「二元論」です。
正解です。
ヴントの説明で、キーワードは「初、心理学の実験室」です。
不正解です。
ワトソンの説明で、キーワードは「行動主義(の創始者)」です。
不正解です。
フロイトの説明で、キーワードは「精神分析学」「無意識」「イド・自我・超自我」です。
不正解です。
ユングの説明で、キーワードは「リビドー及び無意識」「内向性、外向性」です。
心理学に携わった主な人物と何をしたかについて整理し、理解しておきましょう。
仏語の自著「方法序説」の中で「我思う、故に我在り」を提唱したのはデカルトです。
ライプツィヒ大学に世界で初となる心理学の実験室を開設したのはヴントです。
アメリカ合衆国の心理学者で行動主義心理学の創始者はワトソンです。
精神分析学を創始し、無意識をイド・自我・超自我に分割した理論を大成したのは、フロイトです。
「リビドー」の概念を、従来よりはるかに幅の広い意味で定義し直してフロイトと訣別し、「集合的無意識」の存在を提唱したのは、ユングです。
「我思う、ゆえに我あり」という言葉により、心身は心と物質の2つの独立した領域あるいは性質から構成されるという概念である二元論を定義したのはデカルトであるため、
選択肢1は間違いです。
ライプツィヒ大学に世界で初となる心理学の実験室を開設したのはヴントであるため、
選択肢2は正解です。
行動主義の創始者として知られ、観察可能な行動の研究を進めることを主張したは、ワトソンであるため、
選択肢3は間違いです。
精神分析学を創始し、無意識をイド・自我・超自我に分割した理論を大成したのは、フロイトであるため、
選択肢4は間違いです。
リビドー及び無意識の概念について研究を進め、性格を内向性、外向性に分類したのはユングであるため、
選択肢5は間違いです。
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