問題
ア 数、量、重さ、体積などの保存が獲得され、具体的事物を用いた場合に限って操作が可能になる段階。
イ 外界との相互作用は感覚機能と運動機能とによって直接行われる段階。
ウ 具体的な場面や出来事に頼らずに抽象的に推論できる段階。
エ イメージや言語などの象徴機能が飛躍的に発達する段階。
ピアジェの思考の発達段階に関する問題です。
ジャン・ピアジェ(Jean Piaget)は、20世紀のスイスの心理学者で、子どもの思考発達を独自の理論で説明しました。彼の理論は、子どもの認知発達を4つの段階に分類します。それでは、ピアジェの発達段階を見てみましょう。
感覚運動期(0歳~2歳頃):
この時期の乳幼児は、言葉を使えないため、吸う、つかむ、たたくなどの身体的な活動を通じて物事を把握します。
特徴:
循環反応: 何かを触ってみたら感触が面白かったので、何度も触ってみること。
対象の永続性: 物を見ることができなくても、物が存在し続けていることを理解する能力。
前操作期(2歳~7歳頃):
子どもは自己中心的で、実念論やアニミズム、人工論などの特徴を示します。
特徴:
自己中心性と中心化: 自分の視点から物事を理解する傾向。
象徴的思考期と直感的思考期: 記号や象徴を使って物事を考える能力。
具体的操作期(7歳~11歳頃):
子どもは具体的な操作を行い、数の保存などの概念を理解します。
特徴:
保存の概念: 物の属性(量や形)が変わっても、その物の同じであることを理解する能力。
形式的操作期(12歳以降):
子どもは抽象的な思考を行い、形式的演繹や仮定的な推理が可能になります。
特徴:
形式的演繹: 論理的な推論を行う能力 (Bing、ウィキペディア参照)
このことより、設問を発達の段階順に並べ替えると次のようになります。
1.外界との相互作用は感覚機能と運動機能とによって直接行われる段階。
感覚運動期(0歳~2歳頃)
2.イメージや言語などの象徴機能が飛躍的に発達する段階。
前操作期(2歳~7歳頃)
3.数、量、重さ、体積などの保存が獲得され、具体的事物を用いた場合に限って操作が可能になる段階。具体的操作期(7歳~11歳頃)
4.具体的な場面や出来事に頼らずに抽象的に推論できる段階。
形式的操作期(12歳以降)
不正解です。
「イ → エ → ア → ウ」が正解です。
不正解です。
「イ → エ → ア → ウ」が正解です。
正解です。
不正解です。
「イ → エ → ア → ウ」が正解です。
不正解です。
「イ → エ → ア → ウ」が正解です。
頻出問題ですので、ピアジェの4つの発達段階について、名称と内容を理解しておきましょう。
ピアジェによる思考の発達段階に基づく四つの段階は以下のとおりです。
発達段階1:感覚運動期
外界との相互作用は感覚機能と運動機能とによって直接行われる段階。
発達段階2:前操作期
イメージや言語などの象徴機能が飛躍的に発達する段階。
発達段階3:具体的操作期
数、量、重さ、体積などの保存が獲得され、具体的事物を用いた場合に限って操作が可能になる段階。
発達段階4:形式的操作期
具体的な場面や出来事に頼らずに抽象的に推論できる段階。
選択肢1は間違いです。
選択肢2間違いです。
選択肢3は正解です。
選択肢4は間違いです。
選択肢5は間違いです。