看護師の過去問
第106回
午前 問21

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問題

看護師国家試験 第106回 午前 問21 (訂正依頼・報告はこちら)

オートクレーブによる滅菌法はどれか。
  • 乾熱滅菌
  • プラズマ滅菌
  • 高圧蒸気滅菌
  • 酸化エチレンガス滅菌

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この過去問の解説 (3件)

01

滅菌とは、対象物を限りなく無菌に近づけるための工程で、国際的な基準として「100万個のうち1個の対象物に微生物が付着している確率」で殺滅、あるいは完全に除去することができれば良いとされています。
滅菌作業後は、ほぼほとんど微生物は存在しないということです。

1.乾熱滅菌とは、乾燥した空気内、160℃~200℃で30分~2時間加熱するこ
  とで微生物などを熱変性させ失活させる滅菌法のことを言います。
  熱に弱いものは滅菌できませんが、水に弱いものも滅菌できます。
  主にガラス製品や金属類を滅菌しています。

2.プラズマ滅菌とは、過酸化水素ガスに高真空下で高周波やマイクロ波のエ
  ネルギーを使って、プラズマ化したものを利用する滅菌方法です。
  プラズマと微生物を反応させて死滅させる方法をとっています。
  最終生成物が水と酸素であるため人体の影響が少ないとされています。
  真空に耐えられないものや水や空気を多く含むものは滅菌できません。

3.高圧蒸気滅菌はオートクレーブによる滅菌のことです。
  適当な圧力の水蒸気を加熱することで微生物を死滅させる滅菌方法です。
  急速に加熱できて、対象物の深部まで熱が早く浸透するため、比較的短時
  間で死滅することができることが最大のメリットです。多くの器具、物
  品、液状物質に適用が可能で材質劣化や変質なども少ないため、多くの医
  療機関で使用されている第一選択の滅菌方法です。
  高温や水に耐えられないものは滅菌できません。

4.酸化エチレンガス滅菌とは、その名の通り酸化エチレンガスを用いて微生
  物を死滅させる滅菌方法です。熱や水分に弱いカテーテル類やゴム製品、
  内視鏡などの滅菌に使用されています。
  この方法で問題となるのは、使用する酸化エチレンガスや滅菌後に生成さ
  れる生成物が毒性が強く発がん性物質であるということです。これらの理
  由から使用を減らす動きがありますが、代替滅菌法がないことから、完全
  に使用をやめることができない事情があります。
  対象物の滅菌が終了したあとも、残留ガスが毒性が強いため8~12時間程
  度かけて対象物のガスを除去する工程が必要となります。

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02

正解は 3 です。

オートクレーブとは適当な温度および圧力の飽和水蒸気中で加熱することにより、微生物を殺菌する方法です。

1、乾熱滅菌・・・乾燥空気中で加熱することにより、微生物を滅菌する方法です。

2、プラズマ滅菌・・・高度の真空状態にした容器内に過酸化水素を噴霧し、さらにマイクロ波を照射することで、過酸化水素ガスプラズマが発生する現象により滅菌が行えます。

4、酸化エチレンガス滅菌・・・エチレンオキサイドを直接流通させることで、微生物を殺菌する方法です。

滅菌を必要とするものによって特性が違うので、それぞれに合った方法で行うことが大切です。

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03

正解は3です。
100℃以上の高温状態の飽和水蒸気中で、蛋白凝固を促進して微生物を死滅させる滅菌方法です。浸透性が強く、残留毒性がないのが利点で、安価、短時間で滅菌可能。リネン類や鋼製小物を対象に実施されています。

1.乾熱滅菌:高温で乾燥した空気を加熱することで蛋白凝固を促進、微生物を死滅させます。水に弱いものの滅菌も可能で、電源のみで使用可能、残留毒性がなく安価です。ガラス製品、鋼製小物を対象に行われています。
2.プラズマ滅菌:真空容器内に過酸化水素を噴霧、これにマイクロ波照射することで「過酸化水素ガスプラズマ」を発生させる反応「プラズマ現象」により、微生物を死滅させます。残留毒性がなく、短時間、低温で滅菌可能のため、適用範囲が昼奥、光学・電子機器を対象に行われる滅菌方法です。
4.酸化エチレンガス(EO)滅菌法:EOガスにより微生物を構成している蛋白のアルキル化を起こし、死滅させます。低温で滅菌可能のため、熱による材質変化がありません。浸透性が強く、包装状態でも滅菌可能です。プラスチック・ゴム製品を対象に行われる滅菌方法です。

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