看護師 過去問
第110回
問14 (午前 問14)
問題文
肝性脳症( hepatic encephalopathy )の直接的原因はどれか。
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
看護師国家試験 第110回 問14(午前 問14) (訂正依頼・報告はこちら)
肝性脳症( hepatic encephalopathy )の直接的原因はどれか。
- 尿酸
- アンモニア
- グルコース
- ビリルビン
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
正解は2です。
肝性脳症は、本来肝臓で代謝・分解されるはずのアンモニアが解毒されないことや、体内のアミノ酸バランスの崩壊が原因で発症します。
肝性脳症の症状は羽ばたき振戦、異常行動や意識障害などを呈します。
アンモニアの生成阻害やアンモニアを体内へ排出させる治療が主に存在します。
1 .尿酸はプリン体の代謝による遺残物質です。高尿酸血症や通風などの疾患に関わります。
2 .アンモニアは肝性脳症の原因物質とされています。
3 .グルコースは糖です。糖は糖尿病や低血糖症などの血糖値関係の疾患に関わります。
4 .ビリルビンには直接ビリルビンと関節ビリルビンがあり、いずれも肝臓に関する疾患に関与します。疾患としては、肝硬変や肝臓がんなどが挙げられます。
参考になった数1
この解説の修正を提案する
02
✕ 1.尿酸
尿酸は細胞に含まれる核酸のプリン体から生成される遺残物質です。
尿酸の異常で起こる代表的な疾患は「痛風」です。
◯ 2.アンモニア
肝性脳症は、本来肝臓で代謝されるはずのアンモニアが解毒されないことで生じます。肝機能が低下すると、血液中のアンモニアが増え、中枢神経に作用して肝性脳症となります。特徴的な症状として「羽ばたき振戦」があります。
✕ 3.グルコース
グルコースは、ブドウ糖のことです。
✕ 4.ビリルビン
ビリルビンは、赤血球に含まれる黄色い色素のことです。古い赤血球が壊れて出てくるビリルビンを、間接ビリルビンと呼び、それらが肝臓で代謝され、胆汁内に入ると直接ビリルビンと呼ばれます。ビリルビン値の異常は、肝臓や胆道系の異常を示します。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
03
正解は2です。
肝性脳症とは正常な肝臓であれば代謝されるはずの有害物質が脳に達することにより起こる合併症です。
1.尿酸は肝臓で生成される代謝物の一種であり、プリン体が分解されできる物質です。
尿酸の異常が原因で起こる代表的な疾患は「痛風」があります。
2.アンモニアはたんぱく質の代謝の過程で作られます。通常は肝臓で尿素に合成し排泄されますが、肝機能に障害があるとアンモニアが血中に蓄積され高アンモニア血症となります。
蓄積されたアンモニアが脳へ達すると「肝性脳症」となります。
3.グルコースとはブドウ糖のことで、血糖として血液中にあります。血中のグルコースの濃度を「血糖値」と言います。血中のグルコース濃度が高いと「高血糖」。低いと「低血糖」となります。血糖値は「糖尿病」に関わります。
4.ビリルビンは赤血球に含まれる黄色い色素です。ビリルビンの値が高くなると肝臓や胆管の疾患が疑われます。またビリルビンの値が高くなると「黄疸」が出現します。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問13)へ
第110回 問題一覧
次の問題(問15)へ