看護師の過去問 第111回 午後 問35
この過去問の解説 (3件)
構音障害とは、口や舌、声帯など声を出すのに重要な役割を果たす部位に障害が生じ、うまく発声できなくなった状態を指します。脳卒中、筋ジストロフィー、パーキンソン病、頭部外傷などが原因になることもあります。
手話は、聴覚障害者がコミュニケーションのため、利用するものです。脳卒中、筋ジストロフィー、パーキンソン病、頭部外傷を持った構音障害の方は麻痺により手を動かすことも不自由の可能性があり、利用するのは不適切です。
筆談は視力がある限り使用することができるため、構音障害の方に使用出来ます。正解です。
聴力に問題はないので、不正解です。
繰り返し聞き直すことにより、本人が嫌な思いをする可能性があります。不正解です。
今回の問題は「構音障害」について理解しているかを問われていました。
構音障害は、脳血管障害やパーキンソン病、進行性筋ジストロフィー等の疾患の症状をいいます。
具体的には、口唇や舌が運動麻痺してしまい、発声や発語、呂律が回らない状態になります。
そのため、構音障害のある方には発語が小さい、抑揚のない話し方や語尾が聞き取りにくい、特にパ行、ラ行などの特定の行が発語しにくいという特徴があります。
構音障害は口唇や舌が運動麻痺により発声や発語、呂律が回らない状態だけで、会話では相手の言葉を耳から聴いて理解する能力は保持されています。
そのため、習得に時間がかかる手話での会話は現実的といえません。
よって、不正解です。
構音障害は口唇や舌が運動麻痺により発声や発語、呂律が回らない状態です。
そのため、構音障害のある方とのコミュニケーションは筆談や文字盤の活用が有効です。
よって、正解です。
構音障害は口唇や舌が運動麻痺により発声や発語、呂律が回らない状態だけで、会話では相手の言葉を耳から聴いて理解する能力は保持されています。
そのため、耳元で話しかける必要はありません。
よって、不正解です。
構音障害は口唇や舌が運動麻痺により発声や発語、呂律が回らない状態のため、不明瞭な言語になってしまうことは当然です。
聞き手が繰り返し聞き返すことで、改善はしません。
むしろ、構音障害の患者を傷つけてしまうことにつながりやすいです。
構音障害の患者とのコミュニケーションでは聞き手が分かりやすいように言い換することや筆談、文字盤の活用が有効です。
よって、不正解です。
今回の問題は「構音障害」について理解しているかを問われていました。
看護師は対象者に合わせたコミュニケーションが求められる職業です。
症状や障害の特徴だけを覚えるのではなく、その症状や障害の特徴に合わせたコミュニケーションの方法も知っておくとより幅広い知識が増えるのでオススメです。
正解は2です。
構音障害には、口蓋・顎・口唇などの器質的障害のある器質的構音障害と、器質的な障害はないにもかかわらず、話し方がぎこちなくなる、ブツブツ途切れる、息の音が混じる、不明瞭となるなどといった機能的(機能性)構音障害があります。
各選択肢については以下の通りです。
1:手話は重度の聴覚障害をもった人が取得するコミュニケーションツールです。構音障害をもつ患者は聴覚障害はないため、話して説明できます。
2:筆談でのコミュニケーションは有効です。
3:問題文から聴力に問題があるとは考えにくいため、耳元で話す必要はないと考えます。
4:繰り返し聞き直すことで、患者への負担やストレスを与えかねません。お互いにとって負担のないコミュニケーション方法を提案する必要があります。
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