看護師の過去問
第113回
午後 問91
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問題
看護師国家試験 第113回 午後 問91 （訂正依頼・報告はこちら）
次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん（58歳、男性、会社員）は、身長175cm、体重73kgである。Aさんは、健康診断の胸部エックス線撮影で異常陰影を指摘され、3週前に胸部造影CT検査を受けた。左肺下葉に約8mmの病変が見つかり、精密検査の結果、肺癌（lung cancer）（T1N0M0）と診断され、本日、手術目的で入院した。咳嗽、息苦しさ、喀痰はない。喫煙歴があり、20年間20本／日、禁煙後18年である。
バイタルサイン：体温 36.9℃、呼吸数 14／分、脈拍 72／分、整、血圧 136／76mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度 ＜SpO2＞96％（room air）。
検査所見：赤血球 510万／μL、Hb 15.6g／dL、Ht 47％、白血球 6,200／μL、血小板 32万／μL、総蛋白 7.7g／dL、アルブミン 4.2g／dL、空腹時血糖 102mg／dL。
呼吸機能所見：％VC76％、FEV1％73％。
入院時の所見で正しいのはどれか。
Aさん（58歳、男性、会社員）は、身長175cm、体重73kgである。Aさんは、健康診断の胸部エックス線撮影で異常陰影を指摘され、3週前に胸部造影CT検査を受けた。左肺下葉に約8mmの病変が見つかり、精密検査の結果、肺癌（lung cancer）（T1N0M0）と診断され、本日、手術目的で入院した。咳嗽、息苦しさ、喀痰はない。喫煙歴があり、20年間20本／日、禁煙後18年である。
バイタルサイン：体温 36.9℃、呼吸数 14／分、脈拍 72／分、整、血圧 136／76mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度 ＜SpO2＞96％（room air）。
検査所見：赤血球 510万／μL、Hb 15.6g／dL、Ht 47％、白血球 6,200／μL、血小板 32万／μL、総蛋白 7.7g／dL、アルブミン 4.2g／dL、空腹時血糖 102mg／dL。
呼吸機能所見：％VC76％、FEV1％73％。
入院時の所見で正しいのはどれか。
- 頸部リンパ節の腫脹
- 拘束性換気障害
- 低栄養
- 貧血
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この過去問の解説 （1件）
01
入院時の所見で正しいのは「拘束性換気障害」です。
呼吸機能所見から、拘束性換気障害の特徴が認められます。
頸部リンパ節の腫脹は肺癌の進行に伴って見られることもありますが、Aさんの病期はT1N0M0で、リンパ節転移はありません。これはTNM分類と言われる国際的な基準です。
このため、頸部リンパ節の腫脹はみられないと考えられます。
拘束性換気障害は、肺活量（％VC）が80％未満の場合に見られるとされます。
Aさんの％VCは76％であり、基準値を下回っているため、拘束性換気障害が示唆されます。
これにより、肺の膨らみが制限されていることが考えられます。
低栄養は、血清アルブミン値が3.5g/dL未満である場合などに考慮されますが、Aさんのアルブミン値は4.2g/dLで正常範囲内です。
さらに、体重や総蛋白値も問題がないため、低栄養とはいえません。
貧血はヘモグロビン（Hb）値が男性で13g/dL未満の場合に診断されることが多いです。
AさんのHbは15.6g/dLで、正常範囲内ですので、貧血はみられません。
Aさんの入院時の所見で該当するのは「拘束性換気障害」です。
他の選択肢である頸部リンパ節腫脹、低栄養、貧血は認められません。
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