理容師 過去問
第50回
問18 (感染症 問3)

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問題

理容師試験 第50回 問18(感染症 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

常在細菌叢(そう)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 皮膚や粘膜などには、一定の細菌が定着している。
  • 病原体の侵入を防ぐ働きもある。
  • ビタミンなど人体に必要な物質を産生するものもある。
  • 鼻腔に存在するブドウ球菌が感染源となることはない。

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この過去問の解説 (3件)

01

常在細菌叢(そう)とは健康な人の体表や体内に生息し、共生している細菌の集まりを指します。

これらの細菌は病原性を持たず、宿主(人間)の健康維持に役立ちます。

 

常在細菌叢(そう)の主な役割

 

① 病原体の侵入を防ぐ(バリア機能)

  常在細菌が体表や粘膜に存在することで、病原菌の侵入や増殖を防ぐ。

  例:腸内の乳酸菌やビフィズス菌が病原菌の増殖を抑える。

 

② 免疫機能の調整

  免疫細胞の適切な発達と活性化を促す。

  腸内細菌が免疫細胞と相互作用し、過剰な免疫反応(アレルギーなど)を防ぐ。

 

③ 栄養の代謝と合成

  腸内細菌はビタミンB群やビタミンKを合成し、宿主に供給する。

  食物繊維を発酵・分解し、短鎖脂肪酸(酢酸、酪酸)を生成してエネルギー供給を行う。

 

選択肢1. 皮膚や粘膜などには、一定の細菌が定着している。

正しい

 

常在細菌叢(そう)は、皮膚や粘膜などに定着しており、健康な体の一部です。

 

選択肢2. 病原体の侵入を防ぐ働きもある。

正しい

 

常在細菌は、病原体の侵入を防ぐ役割や他の病原菌が定着するのを防いだりします。

 

 

選択肢3. ビタミンなど人体に必要な物質を産生するものもある。

正しい

 

常在細菌叢(そう)は、ビタミンKやビタミンB群など、人体に必要な物質を産生することもあります。

 

選択肢4. 鼻腔に存在するブドウ球菌が感染源となることはない。

誤り

 

鼻腔に存在するブドウ球菌(特に黄色ブドウ球菌)は、正常な常在細菌の一部であり、

通常は無害ですが、免疫力が低下している場合や他の条件下では感染源となることがあります。

傷口や手術部位に感染する例があり、鼻腔に存在するブドウ球菌が感染源となり得ます。

 

 

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02

常在細菌叢は重要な存在であり、バランスを保つことが健康維持に欠かせません。
 

選択肢1. 皮膚や粘膜などには、一定の細菌が定着している。

常在細菌叢は顔面(特に鼻)、頸部、皮膚、小腸、大腸に分布しています。
 

選択肢2. 病原体の侵入を防ぐ働きもある。

細菌が人体に有利にはたらく例です。

例えば、腸内細菌は腸管免疫系を活性化し、病原体の侵入を防ぐ役割を果たします。

選択肢3. ビタミンなど人体に必要な物質を産生するものもある。

細菌が人体に有利にはたらく例です。
例えば、腸内細菌はビタミンB群を産生します。

選択肢4. 鼻腔に存在するブドウ球菌が感染源となることはない。

普段、害はありませんが、皮膚に傷があると、感染を起こします。
予防としては、皮膚に傷があるときは食品に触れないようにしたり、手洗いや消毒を頻繁に行ったりします。
 

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03

この問題は、常在細菌叢(そう)に関する記述で誤っているものを選びます。

選択肢1. 皮膚や粘膜などには、一定の細菌が定着している。

皮膚、粘膜などには、一定の細菌が定着しており、それを常在細菌叢といいます。

よって、正しい記述です。

選択肢2. 病原体の侵入を防ぐ働きもある。

常在細菌叢は、病気の原因となる病原体から人間の体を守ってくれる働きがあります

よって、正しい記述です。

選択肢3. ビタミンなど人体に必要な物質を産生するものもある。

常在細菌叢は、ビタミンなど人体に必要な物質を産生するものがあります。

よって、正しい記述です。

選択肢4. 鼻腔に存在するブドウ球菌が感染源となることはない。

鼻腔に存在するブドウ球菌の中の黄色ブドウ球菌は、鼻前庭炎などの感染症の感染源になることがあります。

よって、誤った記述です。

まとめ

この問題のポイントは、常在細菌叢は体内の決まった部位に存在していて、病原体から人間の体を守ってくれる働きをしています。

こちらを覚えておきましょう。

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