社会福祉士の過去問
第34回(令和3年度)
相談援助の基盤と専門職 問92
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問題
社会福祉士試験 第34回(令和3年度) 相談援助の基盤と専門職 問92 (訂正依頼・報告はこちら)
ソーシャルワークの発展に寄与した代表的な研究者とその理論に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- ホリス(Hollis, F.)は、「状況の中の人」という視点で、心理社会的アプローチを提唱した。
- トール(Towle, C.)は、「ケースワークは死んだ」という論文を発表し、社会問題へ目を向けることを提唱した。
- パールマン(Perlman, H.)は、社会的要因が心理的要因に従属させられていると指摘し、両者の再統合を提唱した。
- ロビンソン(Robinson, V.)は、内的な特徴と外的な特徴を統合させて人間を理解することを提唱した。
- ハミルトン(Hamilton, G.)は、社会科学とのつながりを意識して、「リッチモンドに帰れ」と原点回帰を提唱した。
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この過去問の解説 (3件)
01
それぞれの研究者が論じた内容は以下の通りです。
ホリス(Hollis, F.):状況の中の人に焦点を当て、心理社会的アプローチを提唱
トール(Towle, C.):診断主義の立場から、「人間に共通した基本的欲求」を論じた
パールマン(Perlman, H.):「ケースワークは死んだ」という論文を発表し、社会問題へ目を向けることを提唱
ロビンソン(Robinson, V.):機能主義アプローチを提唱
ハミルトン(Hamilton, G.):診断主義学派ケースワークのあり方を提唱し、心理的な要因のみならず、環境的な要因にも着目
その通りです。
「ケースワークは死んだ」という論文を発表し、社会問題へ目を向けることを提唱したのはパールマン(Perlman, H.)です。
パールマン(Perlman, H.)は、「ケースワークは死んだ」という論文を発表し、社会問題へ目を向けることを提唱しました。
ロビンソン(Robinson, V.)は、機関が持つ機能を活用して援助する、機能主義アプローチを提唱しました。
社会科学とのつながりを意識して、「リッチモンドに帰れ」と原点回帰を提唱したのはマイルズ(Miles,A.)です。
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02
正解は、1番です。
1、問題文の通りです。
2、トールは、リッチモンドの「社会診断」や、フロイトの精神分析理論を取り入れました。
3、パールマンは、「ケースワークは死んだ」と述べ、問題解決アプローチを提唱しました。
4、ロビンソンは、診断主義アプローチを批判し、機能主義アプローチを提唱しました。
5、ハミルトンは、診断主義アプローチの概念を継承し、転移や逆転移など精神分析の概念を中核として体系化しました。また、内面的な問題性だけではなく、問題解決に役立つ利用者の内面的な力(回復する力)にも着目しました。
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03
ソーシャルワークのアプローチ方法は様々あり、提唱者やその理論内容を問う問題は高頻出の問題となっています。アプローチ方法の歴史と一緒に覚えておく事が重要です。
〇 選択肢の通りです。
✕ トールはケースワークの理論と実際を研究し、戦後のソーシャルワークの発展に寄与した人物です。
✕ パールマンはケースワークに共通する4つのP(Person、Professional、Problem、Provisions)を定義し、これらのどの要素が欠けてもケースワークは成立しなくなる事を述べました。
✕ ロビンソンは機能的アプローチを提唱した人物です。
✕ 「リッチモンドに帰れ」と原点回帰を提唱したのはマイルズです。
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