社会福祉士の過去問
第34回(令和3年度)
相談援助の理論と方法 問113
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問題
社会福祉士試験 第34回(令和3年度) 相談援助の理論と方法 問113 (訂正依頼・報告はこちら)
事例を読んで、R市役所のM婦人相談員(社会福祉士)による部下のA婦人相談員(社会福祉士)に対するスーパービジョンとして、適切なものを2つ選びなさい。
〔事例〕
R市役所で働き始めて2年目のA婦人相談員は、ある日、Bさん(19歳、女性)からの相談を受けた。Bさんは親からの金銭的搾取と暴言が耐えられず、1年前に家出をし、繁華街の飲食店で仕事をしてきた。しかし、先月、勤め先が倒産して仕事を失い、生活に困窮しているという。また、同居人からの暴力があり、家に居づらく、気持ちが沈み、以前のように活動的に生活できないという。A婦人相談員は、Bさんからの相談内容が多岐にわたり、援助をどのように進めていくべきか決めるのが難しいと感じていた。そこで、職場のM婦人相談員にスーパービジョンを求めた。
〔事例〕
R市役所で働き始めて2年目のA婦人相談員は、ある日、Bさん(19歳、女性)からの相談を受けた。Bさんは親からの金銭的搾取と暴言が耐えられず、1年前に家出をし、繁華街の飲食店で仕事をしてきた。しかし、先月、勤め先が倒産して仕事を失い、生活に困窮しているという。また、同居人からの暴力があり、家に居づらく、気持ちが沈み、以前のように活動的に生活できないという。A婦人相談員は、Bさんからの相談内容が多岐にわたり、援助をどのように進めていくべきか決めるのが難しいと感じていた。そこで、職場のM婦人相談員にスーパービジョンを求めた。
- A婦人相談員にもっと気楽に仕事をするよう助言する。
- 連携するべき関係機関を共に確認し、A婦人相談員が連絡するよう促す。
- Bさんのアセスメントを行い、援助内容を決めて、A婦人相談員に伝える。
- A婦人相談員の業務遂行が組織の指針に沿ったものかについて、専門家に相談するよう提案する。
- A婦人相談員による実際の面接場面やアセスメントを、ジェノグラム等の記載や記録を通し、共に振り返る。
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この過去問の解説 (3件)
01
【解説】
スーパービジョンとして適切な行動について問われています。
×
“気楽に仕事をするよう助言”したところでAさんが抱えている困難さは何も解決しません。
〇
教育的機能を持っており、適切です。
Bさんからの相談内容が経済的困窮、同居人の暴力など多岐にわたるという点で、
A相談員は多職種連携を主導するのに困難を抱えています。
そこにアプローチできるようAさんを支援することはスーパービジョンの内容として適切です。
×
Aさんの代わりにMさんがアセスメントを行うのは適切なスーパービジョンとは言えません。
あくまでAさんがアセスメントを行う状況を整えることが大切です。
×
専門家に相談するのはコンサルテーションです。
Aさん自身が業務を遂行するためにサポートをします。
〇
教育的機能を持っており、適切です。
Aさんが抱えている困難・課題に寄り添い、ともに取り組んでいます。
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02
正解は 2 と 5 です。
※スーパービジョンの機能は管理・教育・支持です。
1×.A婦人相談員にもっと気楽に仕事をするよう助言する。
→スーパービジョンの機能を何も果たしていません。
2◎.連携するべき関係機関を共に確認し、A婦人相談員が連絡するよう促す。
→ 具体的な方法について教育がなされています。
3×.Bさんのアセスメントを行い、援助内容を決めて、A婦人相談員に伝える。
→スーパーバイザーが全てを決めてしまっては教育にはなりません。
4×.A婦人相談員の業務遂行が組織の指針に沿ったものかについて、専門家に相談するよう提案する。
→スーパーバイジーの抱えている困難と何の関係もありません。
5◎.A婦人相談員による実際の面接場面やアセスメントを、ジェノグラム等の記載や記録を通し、共に振り返る。
→スーパーバイザーと共に情報の整理がなされることで、援助の方法が見えてくるため、管理・教育・支持の役割を果たしているといえます。
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03
スーパービジョンとは、経験が多い専門家(スーパーバイザー)が、経験の浅い専門家など(スーパーバイジー)に対して、教育や指導、助言を行う事を言います。スーパービジョンを通して、スーパーバイジーのレベルアップを図る事を目的としています。
✕ 選択肢の発言はA相談員に対して、効果的な助言とは言えず、スーパービジョンの役割をはたしていません。
〇 A婦人相談員は、Bさんの相談内容が多岐にわたっている事で、どのように支援して良いか悩んでいる様子が見られます。A婦人相談員のみで抱え込むのではなく、問題の内容を整理した上で連携するべき関係機関を確認する必要があります。また、それを確認した上で、A婦人相談員自身に各関連機関に連絡する事はA婦人相談員にとっての経験になるため、教育的機能を果たしていると言えます。
✕ M婦人相談員が全て援助内容を決めてしまうのでは、A婦人相談員の成長に繋げる事が出来ません。スーパービジョンの視点から考えると、Bさんのアセスメントや援助内容をA婦人相談員が自身で実行できるよう、支援する事で成長を促す必要があります。
✕ 本事例において、業務遂行が組織の指針に沿ったものかどうかを確認する必要はありません。
〇 適切な内容です。A婦人相談員の支援内容について振り返る事で、A婦人相談員自身の支援内容が客観視でき、良かった点や問題点などを確認する事ができます。その結果、A婦人相談員自身の成長に繋げる事が出来ると考えられます。
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