社会福祉士の過去問
第34回(令和3年度)
児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度 問141
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問題
社会福祉士試験 第34回(令和3年度) 児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度 問141 (訂正依頼・報告はこちら)
事例を読んで、N県児童相談所のG児童福祉司(社会福祉士)が考えるHちゃんの支援方針として、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
Hちゃん(1歳半)は、ネグレクトによりU乳児院に入所している。Hちゃんの母Jさん(25歳)は現在新しいパートナーと二人で暮らしているが、U乳児院によると、HちゃんはJさんと面会しても全く反応がなかったという。G児童福祉司は何度かJさんと面談し、今後の養育や家庭引取りに向け話合いをしてきた。しかし、JさんはHちゃんを養育する意思はないとはっきり伝えてきた。その後、Jさんは全く面会せず、現在は連絡もなかなかつかない状況である。
〔事例〕
Hちゃん(1歳半)は、ネグレクトによりU乳児院に入所している。Hちゃんの母Jさん(25歳)は現在新しいパートナーと二人で暮らしているが、U乳児院によると、HちゃんはJさんと面会しても全く反応がなかったという。G児童福祉司は何度かJさんと面談し、今後の養育や家庭引取りに向け話合いをしてきた。しかし、JさんはHちゃんを養育する意思はないとはっきり伝えてきた。その後、Jさんは全く面会せず、現在は連絡もなかなかつかない状況である。
- 集団生活の一貫性を保障するため、児童養護施設に措置変更をする。
- 家庭と同様の養育環境を保障するため、里親に委託する。
- JさんとHちゃんの愛着関係を見極めるため、措置を継続する。
- Jさんに母親として自覚してもらうため、家庭復帰する。
- 愛着関係不全からの回復を図るため、福祉型障害児入所施設に措置変更をする。
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この過去問の解説 (3件)
01
母親に養育の意思がないことが明白である点を踏まえると、選択肢が絞れます。また、Hちゃんはまだ1歳半ですから、できるだけ速やかに温かい家庭で養育されることが望まれます。
児童養護施設においても、「できるだけ家庭に近い生活」が推奨されている現在において、集団生活の一貫性という考え方はふさわしくありません。
Hちゃんの幸せを考えると、温かい里親に養育されることが望まれます。
見極めは終了しています。
家庭復帰をして、母親として自覚できるとは考えにくいです。
Hちゃんが障害児であるとの記述はありません。
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02
児童福祉士として適切な支援方針について問われています。
×
児童養護施設は2歳以上の幼児・児童が対象の入所施設です。
1歳半のHちゃんは対象ではありません。
〇
適切です。
1歳半と幼いHちゃんにとって、家庭的な養護のもとに育つ環境を作ることは大切です。
×
施設入所は家庭復帰を一つのゴールとして取られる措置です。
育てる意思が母親にない場合、施設入所の措置に見切りをつけることも大切です。
×
育てる意思はないとはっきり伝えている母親のもとにHちゃんを返すことは、適切であるとは言えません。
×
Hちゃんの発達について、障害が疑われる旨は記載がありません。
愛着障害であると断定したにせよ、それだけで福祉型施設へ入所することは難しいでしょう。
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03
児童相談所に勤務する児童福祉司の対応について問われている問題です。児童相談所の権能、児童福祉司の役割など整理して学習するようにしましょう。
適切ではありません。1歳半の幼児に「集団生活の一貫性を保障」するため、児童養護施設に措置変更をすることは適切ではないと考えます。家庭的環境において、大人との愛着形成がより可能となる環境がのぞましいと考えます。
適切です。家庭的環境において、大人との愛着形成がより可能となる環境がのぞましいと考えます。
適切ではありません。Jさんの「面会しても全く反応がなかった」という事象、Hちゃんを養育する意思はないとはっきり伝えてきたこと、現在は、全く面会せず、連絡もなかなかつかない状況であることを考えると、「JさんとHちゃんの愛着関係を見極めるため、措置を継続する」ことは、現段階では適切とはいえません。
適切ではありません。Jさんの「面会しても全く反応がなかった」という事象、Hちゃんを養育する意思はないとはっきり伝えてきたこと、現在は、全く面会せず、連絡もなかなかつかない状況であることを考えると、「Jさんに母親として自覚してもらうため、家庭復帰する」ことは、不適切です。
適切ではありません。Hちゃんが愛着関係不全のため問題行動があるとか、何らかの障害があるなどの情報を事例から読み取ることはできません。
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