社会保険労務士の過去問
第47回(平成27年度)
社労士 | 社会保険労務士試験 択一式 問2

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問題

社労士試験 第47回(平成27年度) 択一式 問2 (訂正依頼・報告はこちら)

保険給付に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 適用事業所に使用される被保険者が傷病手当金を受けるときには、老齢基礎年金及び老齢厚生年金との調整は行われない。
  • 入院時食事療養費に係る食事療養標準負担額は、原則として、1食につき260円とされているが、被保険者及び全ての被扶養者が市区町村民税非課税であり、かつ、所得が一定基準に満たないことについて保険者の認定を受けた高齢受給者については、1食につき100円とされている。
  • 現に海外に居住する被保険者からの療養費の支給申請は、原則として事業主を経由して行うこととされている。また、その支給は、支給決定日の外国為替換算率(買レート)を用いて海外の現地通貨に換算され、当該被保険者の海外銀行口座に送金される。
  • 70歳未満で標準報酬月額が53万円以上83万円未満の被保険者が、1つの病院等で同一月内の療養の給付について支払った一部負担金の額が、以下の式で算定した額を超えた場合、その超えた額が高額療養費として支給される(高額療養費多数回該当の場合を除く。)。 167,400円+(療養に要した費用-558,000円) × 1%
  • 保険者は、偽りその他不正の行為により保険給付を受け、又は受けようとした者に対して、6か月以内の期間を定め、その者に支給すべき傷病手当金又は出産手当金の全部又は一部を支給しない旨の決定をすることができる。ただし、偽りその他不正の行為があった日から1年を経過したときは、この限りでない。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.資格喪失後の傷病手当金の継続給付については、老齢基礎年金および老齢厚生年金との調整が行われますが、被保険者中の傷病手当金については、老齢基礎年金および老齢厚生年金との調整は行われません。

2.設問文の通りです。なお、平成30年4月より、入院時食事療養費に係る食事療養標準負担額は、原則として、1食につき460円となります。

3.海外に居住する被保険者の療養費の受領は事業主等が代理で行い、国外への送金は行わないこととされています。また、その算定に当たっては、支給決定日の外国為替換算率(売レート)を用いて海外の現地通貨に換算されます。

4.設問文の通りです。平成27年1月診療分より、70 歳未満の所得区分が3 区分から5 区分に細分化されました。

5.健康保険法第120条に、「保険者は、偽りその他不正の行為により保険給付を受け、又は受けようとした者に対して、6月以内の期間を定め、その者に支給すべき傷病手当金又は出産手当金の全部又は一部を支給しない旨の決定をすることができる。ただし、偽りその他不正の行為があった日から1年を経過したときは、この限りでない」と規定されています。

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02

正解は、3.が誤りです。

1.〇 「傷病手当金」を受けるときには、老齢基礎年金及び老齢厚生年金との調整は行われません。(法108条5)

2.〇 「260円」・「100円」いずれも正しい数値です。(平成26年6月30日厚生労働省告示274)

3.× 療養費は事業主が代理して受領することとしています。(昭和56年社会保険庁保険発2)

4.〇  167,400円+(療養に要した費用-558,000円) × 1%という公式は定期的に改正されていますので直近の式を暗記しておきましょう。(令41条1-3)

5.〇 「偽りその他不正の行為」した者に対して、6か月以内の期間を定め、「傷病手当金又は出産手当金」の「全部又は一部」を支給しない旨の決定をすることができます。(法120条)

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03

正解は 3 です。


※厚生労働省からの通達(下記の「昭和56年2月25日庁保険発2号」等)で略語の意味は下記の通りです。
庁保険発・・・社会保険庁(旧)医療部長又は保険課長名通知
保険発 ・・・保険局保険課長名通知



1. 健康保険法(以下「法」と略します)108条5項では、資格喪失後に関しては老齢年金との調整が行われる旨規定されていますが、選択肢のように適用事業所に使用される場合は調整が行われませんね。


2. 平成26年6月30日厚生労働省告示274号に通達されている、低所得者に対する食事療養標準負担額の特例で、選択肢の通り定められています。


3.誤「買レート」「当該被保険者の海外銀行口座に送金される」
 正「売レート」「事業主等が代理して受領する」

昭和56年2月25日庁保険発2号・保険発10号より、換算レートと受取人の2カ所が選択肢は間違っていることに気をつけましょう。


4.健康保険法施行令41条1項3号のとおりですね。


5.法120条のとおりですね。

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