社会保険労務士の過去問
第47回(平成27年度)
社労士 | 社会保険労務士試験 択一式 問3
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問題
社労士試験 第47回(平成27年度) 択一式 問3 (訂正依頼・報告はこちら)
健康保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 給与規程が7月10日に改定され、その日以降の賞与の支給回数が年間を通じて4回から3回に変更された適用事業所における被保険者については、翌年の標準報酬月額の定時決定による標準報酬月額が適用されるまでの間において支給された賞与については、標準賞与額の決定は行われない。なお、当該事業所の全ての被保険者について標準報酬月額の随時改定は行われないものとする。
- 被保険者が病床数200床以上の病院で、他の病院や診療所の文書による紹介なしに初診を受け、保険外併用療養費の選定療養として特別の費用を徴収する場合、当該病院は同時に2以上の傷病について初診を行ったときはそれぞれの傷病について特別の料金を徴収することができる。
- 健康保険組合が保険料の納付義務者に対して所定の事項を記載した納入告知書で納入の告知をした後、健康保険法第172条の規定により納期日前に保険料のすべてを徴収しようとする場合、当該納期日の変更については、口頭で告知することができる。
- 被保険者が刑事施設に拘禁されたときは、原則として、疾病、負傷又は出産につき、その期間に係る保険給付は行われない。また、前月から引き続き一般の被保険者である者が刑事施設に拘禁された場合については、原則として、その翌月以後、拘禁されなくなった月までの期間、保険料は徴収されない。
- 同一の月に同一の保険医療機関において内科及び歯科をそれぞれ通院で受診したとき、高額療養費の算定上、1つの病院で受けた療養とみなされる。
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この過去問の解説 (3件)
01
2.設問の場合、同時に2以上の傷病について初診を行った場合においても、料金は1回しか徴収できません。
3.納入の告知をした後に、その保険料を納期日前に徴収しようとするときは、健康保険組合は、納期日の変更を納付義務者に書面で告知しなければなりません。
4.前月から引き続き一般の被保険者である者が刑事施設に拘禁された場合については、原則として、「その月」以後、拘禁されなくなった「月の前月」までの期間、保険料は徴収されません。
5.同一の病院、診療所であっても、「医科診療と歯科診療」「入院による診療と外来による診療」の場合は、別個の保険医療機関とみなします。
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02
1.〇 賞与回数が年4回未満になった場合には、「標準賞与額」の決定は行われません。(平成15年社会保険庁保発2)
2.× 同時に複数の傷病であっても、特別料金は1回しか徴収できません。(平成18年保医発0313003)
3.× 「口頭」ではなく、当然ですが「書面」です。(則137条2)
4.× 「その翌月以後、拘禁されなくなった月まで」ではなく、「その月以後、拘禁されなくなった月の前月まで」となります。 (法118条1)
5.× 同一の保険医療機関でも「医科」と「歯科」は別個の医療機関とみなさます。(昭和48年社会保険庁保険発18)
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03
※厚生労働省からの通達(下記の「平成15年2月25日庁保発2号」等)で略語の意味は下記の通りです。
庁保発 ・・・社会保険庁(旧)運営部長通達
保発 ・・・保険局長名通達
庁保険発・・・社会保険庁(旧)医療部長又は保険課長名通達
保険発 ・・・保険局保険課長名通達
保医発 ・・・保険局医療課長名通達
1.平成15年2月25日庁保発2号・保発225004号より、7月2日以降に賞与の回数が年4回未満になった場合は、標準賞与額の決定は行われないことになります。
2.誤「それぞれの傷病について」
正「1回だけ」
平成18年3月13日保医発0313003号より、複数の傷病であっても特別の料金は1回だけ徴収できることに気をつけましょう。
3.誤「口頭で告知することができる」
正「書面で告知しなければならない」
健康保険法施行規則137条2項より、納期日変更の告知には書面で行う義務があることに気をつけましょう。
4.誤「その翌月以後、拘禁されなくなった月まで」
正「その月以後、拘禁されなくなった月の前月まで」
健康保険法(以下「法」と略します)118条1項2号より1文目は正しいですね。
しかし法158条より、2文目の保険料が徴収されない期間については上記のとおりになりますので注意しましょう。
5.誤「1つの病院で」
正「別個の病院で」
昭和48年10月17日庁保険発18号・保険発95号より、同一保険医療機関でも医科と歯科は別個の病院とみなされることに気をつけましょう。
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