社会保険労務士の過去問
第47回(平成27年度)
社労士 | 社会保険労務士試験 択一式 問7

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問題

社労士試験 第47回(平成27年度) 択一式 問7 (訂正依頼・報告はこちら)

健康保険法に関する次のアからオの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうちどれか。

ア 健康保険組合が一般保険料率を変更しようとするときは、その変更について厚生労働大臣の認可を受けなければならず、一般保険料率と調整保険料率とを合算した率の変更が生じない一般保険料率の変更の決定についても、認可を受けることを要する。

イ 健康保険組合は、健康保険法第180条第1項の規定による督促を受けた納付義務者がその指定の期限までに保険料等を納付しないときは、厚生労働大臣の認可を受け、国税滞納処分の例によってこれを処分することができる。

ウ 健康保険組合の設立の認可に係る厚生労働大臣の権限は、地方厚生局長又は地方厚生支局長に委任されている。

エ 保険者が健康保険組合であるときは、健康保険法第44条第1項の規定による保険者算定の算定方法は、規約で定めなければならない。

オ 健康保険法第28条第2項では、指定健康保険組合は健全化計画に従い、事業を行わなければならないこととされているが、この規定に違反した指定健康保険組合の事業又は財産の状況により、その事業の継続が困難であると認めるときは、厚生労働大臣は、当該健康保険組合の解散を命ずることができる。
  • ( アとウ )
  • ( アとオ )
  • ( イとエ )
  • ( イとオ )
  • ( ウとエ )

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この過去問の解説 (3件)

01

誤りは、アとウなので、1.が〇です。

ア、× 変更が生じない「一般保険料率」の変更の決定については、届出すればいいことになっています。(法160条13)

イ、〇 保険料等を納付しないときは、厚生労働大臣の認可を受けて、「国税滞納処分」の例によってこれを処分することができます。(法180条)

ウ、× 「組合設立の認可」に係る厚生労働大臣の権限は、地方厚生局長又は地方厚生支局長に委任されていません。(則159条)

エ、〇 保険者算定の算定方法は、「規約」で定めなければなりません。
(法44条2)

オ、〇 「指定健康保険組合」の健全化計画に対する正しい記述です。(法29条2)

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02

1.一般保険料率と調整保険料率とを合算した率の変更が生じない一般保険料率の変更の決定については、認可を受ける必要はなく、当該変更後の一般保険料率を厚生労働大臣に届け出ればよいとされています。

2.健康保険組合は国税滞納処分の例により処分を行うことができ、この場合は、厚生労働大臣の認可を受けなければなりません。

3.健康保険組合の設立の認可の申請は、設立しようとする健康保険組合の主たる事務所を設置しようとする地を管轄する地方厚生局長又は地方厚生支局長を経由して行うものとされていますが、健康保険組合の設立の認可に係る厚生労働大臣の権限が地方厚生局長等に委任されているわけではありません。

4.健康保険法第44条2項に、「保険者が健康保険組合であるときは、保険者算定の算定方法は、規約で定めなければならない」と規定されています。

5.指定健康保険組合は、健全化計画を定め、厚生労働大臣の承認を受けなければならないとされていますが、承認を受けた指定健康保険組合は、当該承認に係る健全化計画に従い、その事業を行わなければならず、この規定に違反した指定健康保険組合の事業又は財産の状況によりその事業の継続が困難であると認めるときは、厚生労働大臣は、当該健康保険組合の解散を命ずることができるとされています。

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03

正解は 1 です。


ア.誤「認可を受けることを要する」
  正「届出を行うことで足りる」

前段の一般保険料率変更に関しては健康保険法(以下「法」と略します)160条13項より認可を受けることを要しますが、後段に関しては法附則2条8項・9項より届出で足りるケースになります。


イ.法180条1・4・5項より、選択肢のように処分することが可能です。


ウ.誤「委任されている」
  正「委任されていない」

健康保険法施行規則159条には、地方厚生局長又は地方厚生支局長に委任されている権限が定められていますが、選択肢の権限は委任されてないことに気をつけましょう。


エ.法44条2項のとおりですね。


オ.法29条2項のとおりですね。

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