社会保険労務士の過去問
第48回(平成28年度)
労働基準法及び労働安全衛生法 問5
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問題
社労士試験 第48回(平成28年度) 択一式 労働基準法及び労働安全衛生法 問5 (訂正依頼・報告はこちら)
労働基準法に定める就業規則等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 労働基準法第89条所定の事項を個々の労働契約書に網羅して記載すれば、使用者は、別途に就業規則を作成していなくても、本条に規定する就業規則の作成義務を果たしたものとなる。
- 労働基準法第41条第3号に定める「監視又は断続的労働に従事する者で、使用者が行政官庁の許可を受けたもの」については、労働基準法の労働時間、休憩及び休日に関する規定が適用されないから、就業規則に始業及び終業の時刻を定める必要はない。
- 退職手当制度を設ける場合には、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法、退職手当の支払の時期に関する事項について就業規則に規定しておかなければならないが、退職手当について不支給事由又は減額事由を設ける場合に、これらを就業規則に記載しておく必要はない。
- 服務規律違反に対する制裁として一定期間出勤を停止する場合、当該出勤停止期間中の賃金を支給しないことは、減給制限に関する労働基準法第91条違反となる。
- 行政官庁が、法令又は労働協約に抵触する就業規則の変更を命じても、それだけで就業規則が変更されたこととはならず、使用者によって所要の変更手続がとられてはじめて就業規則が変更されたこととなる。
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この過去問の解説 (3件)
01
1.誤りです。法89条。就業規則とは労働条件や職務規律を定めて書面にしたルールブックのようなものです。労働者の個別の労働契約の他に作成し、所轄の労働基準監督署長に届けなければなりません。
2.誤りです。法89条。設問の許可を受けた労働者であっても、法89条の就業規則の作成は適用される為、絶対的必要記載事項である始業及び終業の時刻は定める必要があります。
3.誤りです。法89条、平成11基発168号。退職手当について不支給事由又は減額事由を設ける場合は、これらが就業規則の相対的必要記載事項の「退職手当の決定及び計算の方法」に該当する為、就業規則に記載する必要があります。
4.誤りです。法91条。設問の場合は91条違反とはなりません。出勤停止期間中の賃金が支払われないことは、制裁としての出勤停止の当然の結果であり、減給制裁になりません。減給制裁とは労働した分の賃金から一定の金額をペナルティとして減らす措置のことを言います。
5.正しいです。法92条。就業規則の変更命令は、就業規則を変更すべき義務を使用者に課すものであり、就業規則そのものを変更するような効力はありません。変更命令を受けた使用者は就業規則の内容を改めた上で、労働者を代表する者から意見を聴いて変更の届け出をしなければなりません。
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02
2.監視又は断続的労働に従事する者で、使用者が行政官庁の許可を受けたものであっても、始業及び就業の時刻は定める必要があります。
3.退職手当について不支給事由又は減額事由を設ける場合についても、同様に、就業規則に規定しなければなりません。
4.出勤停止期間中の賃金を受けられないことは、制裁としての出勤停止の当然の結果であって、減給の制裁にはあたらないとされています。
5.設問の通り、変更命令が出ただけでは就業規則が変更されたことにはならず、就業規則変更のための所定の手続きが必要です。
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03
網羅して記載してあっても、就業規則の
「作成」の義務を免れることはありません。
(法89条)
2 誤りです。法41条3号に定める許可を受けた
ものについても、法89条は適用されるので、
就業規則には始業及び就業の時刻を定めなけ
ればなりません。(法89条、法41条)
3 誤りです。退職手当については、不支給事由
又は減額事由を設ける場合、就業規則に記載
する必要があります。(法89条)
4 誤りです。就業規則に出勤停止及びその期間中
の賃金を支払わない定めがある場合、制裁とし
ての出勤停止の当然の結果であり、減給の制裁
に関する法91条とは関係がありません。
よって、同条違反とはなりません。
(法91条)
5 設問の通りであり、正しいです。(法92条)
以上のことから、正解は5となります。
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