社会保険労務士の過去問
第48回(平成28年度)
健康保険法 問1

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問題

社労士試験 第48回(平成28年度) 択一式 健康保険法 問1 (訂正依頼・報告はこちら)

保険者及び適用事業所に関する次のアからオの記述のうち、正しいものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。


ア  健康保険組合がその設立事業所を増加させ、又は減少させようとするときは、その増加又は減少に係る適用事業所の事業主の全部の同意を得なければならないが、併せて、その適用事業所に使用される被保険者の2分の1以上の同意も得なければならない。

イ  任意適用事業所に使用される者(被保険者である者に限る。)の4分の3以上が事業主に対して任意適用取消しの申請を求めた場合には、事業主は当該申請を厚生労働大臣に対して行わなければならない。

ウ  外国の在日大使館が健康保険法第31条第1項の規定に基づく任意適用の認可を厚生労働大臣に申請したときは、当該大使館が健康保険法上の事業主となり、保険料の納付、資格の得喪に係る届の提出等、健康保険法の事業主としての諸義務を遵守する旨の覚書を取り交わされることを条件として、これが認可され、その使用する日本人並びに派遣国官吏又は武官でない外国人(当該派遣国の健康保険に相当する保障を受ける者を除く。)に健康保険法を適用して被保険者として取り扱われる。

エ  健康保険組合連合会は、全国健康保険協会の後期高齢者支援金に係る負担の不均衡を調整するために、全国健康保険協会に対する交付金の交付事業を行っている。

オ  全国健康保険協会は、毎事業年度において、当該事業年度及びその直前の2事業年度内において行った保険給付に要した費用の額の1事業年度当たりの平均額の3分の1に相当する額までは、当該事業年度の剰余金の額を準備金として積み立てなければならない。なお、保険給付に要した費用の額は、前期高齢者納付金(前期高齢者交付金がある場合には、これを控除した額)を含み、国庫補助の額を除くものとする。
  • A(アとイ)
  • B(アとウ)
  • C(イとエ)
  • D(ウとオ)
  • E(エとオ)

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この過去問の解説 (3件)

01

ア.健康保険法第25条1項に、「健康保険組合がその設立事業所を増加させ、又は減少させようとするときは、その増加又は減少に係る適用事業所の事業主の全部及びその適用事業所に使用される被保険者の2分の1以上の同意を得なければならない」と規定されています。

イ.認可を受けようとするときは、事業所に使用される者の4分の3以上の同意が必要ですが、4分の3以上が取消しを希望した場合でも、取消しの申請をしなければならないとする規定はありません。

ウ.設問文の通り、「当該大使館が健康保険法上の事業主となり、保険料の納付、資格の得喪に係る届の提出等、健康保険法の事業主としての諸義務を遵守する旨の覚書を取り交わされることを条件として」、認可がなされます。

エ.健康保険組合連合会は、「健康保険組合」の後期高齢者支援金に係る負担の不均衡を調整するために、「健康保険組合」に対する交付金の交付事業を行っています。

オ.全国健康保険協会は、毎事業年度において、当該事業年度及びその直前の2事業年度内において行った保険給付に要した費用の額の1事業年度当たりの平均額の「12分の1」に相当する額までは、当該事業年度の剰余金の額を準備金として積み立てなければなりません。

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02

正解:2(アとウ)

ア、正しいです。法25条1項。設問の通りです。

イ、誤りです。法31条。任意適用の取り消しを行う義務は生じません。被保険者の申請を元に任意適用をどのようにするかは事業主が個々に判断するものとされています。

ウ、正しいです。法33条。S30保発123号の2。設問の通りです。

エ、誤りです。法附則2条1項。「全国健康保険協会」を「健康保険組合」に置き換えると正しい内容になります。

オ、誤りです。法160条の2、令46条1項。「3分の1」を「12分の1」に置き換えると正しい内容になります。

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03

ア 設問の通りであり、正しいです。(法25条)
イ 誤りです。被保険者である者の4分の3以上が求めた場合で
  あっても、事業主には任意適用取消しの申請の義務は生じま
  せん。(法33条)
ウ 設問の通りであり、正しいです。(昭和30.7.25発保123号の2)
エ 誤りです。健康保険組合連合会は、全国健康保険協会に対する
  交付金の交付事業は行っていません。(法附則2条)
オ 誤りです。「3分の1」ではなく、「12分の1」です。
 (法160条、令46条)
 

以上のことから、正しいものはア・ウであり
正解は2となります。

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