社会保険労務士の過去問
第50回(平成30年度)
国民年金法 問10
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問題
社労士試験 第50回(平成30年度) 択一式 国民年金法 問10 (訂正依頼・報告はこちら)
障害基礎年金等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 傷病の初診日において19歳であった者が、20歳で第1号被保険者の資格を取得したものの当該被保険者の期間が全て未納期間であった場合、初診日から1年6か月経過後の障害認定日において障害等級1級又は2級に該当していたとしても、障害基礎年金の受給権は発生しない。
- 障害基礎年金の受給権者であっても、当該障害基礎年金の支給を停止されている場合は、脱退一時金の支給を請求することができる。
- 平成30年度の障害等級1級の障害基礎年金の額は、780,900円に改定率を乗じて得た額を100円未満で端数処理した779,300円の100分の150に相当する額である。なお、子の加算額はないものとする。
- 障害等級3級の障害厚生年金の受給権者が、その後障害状態が悪化し障害等級2級に該当したことから、65歳に達する日の前日までに障害厚生年金の額改定請求を行い、その額が改定された場合でも、当該受給権者は当該障害厚生年金と同一の支給事由である障害基礎年金の支給を請求しない限り、障害基礎年金の受給権は発生しない。
- 20歳前傷病による障害基礎年金は、受給権者が少年法第24条の規定による保護処分として少年院に送致され、収容されている場合又は売春防止法第17条の規定による補導処分として婦人補導院に収容されている場合は、その該当する期間、その支給を停止する。
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この過去問の解説 (3件)
01
(法30条1項ただし書、30条の4第1項)
2 誤りです。障害基礎年金の受給権を有したことがあるときは、脱退一時金の支給を請求することができません。(法附則9条の3の2第1項2号)
3 誤りです。平成30年度の障害等級1級の障害基礎年金の額は、779,300円の「100分の125」に相当する額です。(法33条、改定率改定令1条)
4 誤りです。障害厚生年金の額の改定請求により、その額が改定された場合には、事後重症による障害基礎年金の支給の請求があったとみなされます。よって、障害基礎年金の支給を請求しなくても、障害基礎年金の受給権が発生します。(法30条の2第4項)
5 設問の通りであり、正しいです。※「20歳前傷病による障害基礎年金」についてはよく出題されますので、基本的な事項からしっかりと押さえておいてください!(法36条の2第1項3号、則34条の4第2号)
以上のことから、正解は5となります。
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02
1:誤り
設問の場合、障害基礎年金の受給権が発生しますので、誤りになります。
法30条の4第1項に規定されている「20歳前の傷病による障害基礎年金」では、
「初診日において20歳未満であった者について、障害認定日以後に20歳に達したときは20歳に達した日において、障害認定日が20歳に達した日以後であるときは、その障害認定日において、障害等級に該当する障害状態にあるときは、その者に障害基礎年金を支給する」とされており、設問は後者に該当します。
更に、20歳前の傷病による障害基礎年金は、「初診日要件」や「保険料納付要件」も問われないため、設問の者に20歳前の傷病による障害基礎年金が支給されることになります。
2:誤り
設問の場合は、脱退一時金の支給は請求することができませんので、誤りになります。
脱退一時金は、障害基礎年金の受給権を有したことがあるときは請求することができないとされています。
3:誤り
設問の場合の年金額は、「780,100円の100分の150に相当する額」ではなく、「780,100円の100分の125に相当する額」になりますので、誤りになります。
障害等級1級の障害基礎年金の年金額は、「2級の障害基礎年金の額×100分の125相当額(50銭未満の端数は切捨て、50銭以上1円未満の端数は1円に切上げ)」とされており、「2級の障害基礎年金の額」は、「780,900円×改定率」とされています。
4:誤り
設問の場合は、障害基礎年金の請求をすることなく受給権が発生しますので、誤りになります。
同一の支給事由に基づく厚生年金保険法による障害厚生年金の障害等級が3級から2級に額改定された場合、その者は初めて障害基礎年金に係る障害状態に該当することになりますので、事後重症による障害基礎年金が支給されることになります。
この場合、「改めて請求することは要せず、障害厚生年金の額改定に伴い、その時点で事後重症による障害基礎年金の支給の請求があったものとみなされる」という事後重症請求のみなしという規定が適用されることになります。
事後重症による障害基礎年金は「請求することによって受給権が発生する」という「請求年金」ではありますが、設問のみなし規定によって請求がなくても事後重症の障害基礎年金が支給される場合がありますので、注意が必要です。
「請求がなければ事後重症の障害基礎年金が支給されることはない」という出題がされた場合は「誤り」と判断できるようにしてください。
5:正しい
設問のとおり、20歳前の傷病による障害基礎年金に適用される支給停止事由として正しい内容になります。
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03
1.誤り
設問のように、初診日において20歳未満であり、被保険者でなかった場合には、
20歳前傷病による障害基礎年金の受給権が発生します。
(法30条1項ただし書、法30条の4,1項)
2.誤り
障害基礎年金の受給権を有したことがあるときには、脱退一時金を請求することはできません。(法附則9条の3の2,1項2号)
3.誤り
平成30年度の障害等級1級の障害基礎年金の額は、779,300円の「100分の125」に相当する額です。(法33条、改定率改定令1条)
4.誤り
障害厚生年金の額改定請求された場合には、障害基礎年金の請求があったものとみなされ、障害基礎年金の受給権は発生します。
(法30条の2,4項)
5.正しい
20歳前傷病による障害基礎年金は、受給権者が少年院その他これらに準ずる施設に収容されているとき、支給停止されます。
(法36条の2,1項3号、則34条の4,2号)
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